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鳥の国から  作者: 蓮尾純子(はすおすみこ)
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61 水車ニュース  どぶ川の大変化  1991年10月

水車ニュース  どぶ川の大変化  すずがも通信70号 1991年10月


 あっ、そうだ、このにおいだった!

 ひさびさにどぶ川のきつい臭気をかぎました。真間川の見学会で、川べりにとまった車から下りたとたんに漂ってきたにおいです。丸浜川の岸を歩くとこういうにおいがしたっけ。もう忘れかけているのです。ほんの数年前のことなのに。

 この夏の丸浜川は、あいかわらず汚いなあ、という感じの日が多いようです。それどころか、「観察舎正面玄関前の深み」では朝のうちなど、「硫化水素+酸素による硫黄細粒の析出」で、白く濁った水が見られることがあります。底が見えるほど透き通るようなことはほとんどありませんでした。このへんが限界かなあ。

 でも、よそのどぶ川を眺めてみて、はじめて大激変に気付きました。当たり前になったカダヤシの群れ、今年何度も目撃された「なんだかわからないけど、30㎝くらいもある魚の群れ」、ギンヤンマやシオカラトンボやウスバキトンボの産卵、毎日飛ぶカワセミ。水車を回し始めたころには予想もしなかったことでした。

 丸浜川は、もうそろそろ「どぶ川」ではなくなってきたのかも。実は、塩浜橋のすぐ下のところ(名前がないとかわいそうなので「福栄川」と呼んでいます。丸浜川の主要水源です)から流入している家庭排水の量がずいぶn少なくなっているのに気づきました。ひところの3分の1以下です。下水処理場にまわされる排水が多くなり、福栄川の水が減ったのかもしれあせん。生下水の量が減って、雨水や滲出水の割合がふえれば、丸浜川の状態はぐんぐんよくなるはず。


 「養魚場の名入りのバンを止めて、ミジンコとりに来てたんですよ」

 このところ、定例の底生動物調査で採集を一手に引き受けてくださり、さらに去年、今年と「水色モニター」で7月10日から8月10日までの32日間、丸浜川の水の色やにおいを記録してくださった斉藤さんご一家のお話。それもなんと、猫実排水機場の遊水池でのことです。あのつんとするアンモニア臭と墨汁のようなまっ黒な水をたたえた遊水池で、業務用のミジンコとりができるようになるなんて。

そのうち、投網でコイでもとりにくる人が出たりして!? まさかねえ。


 さて、8月25日には「市民の手による江戸川水系水質調査団」という催しが行われました。友の会でも高校1年の石渡あゆみさんをはじめ、10名の参加者で、行徳地区を中心に27測点の水を調べました。パックテストについては前から続けているのでお手のもの。(旧)江戸川の堤防をちゃんと下見して、しっかり水を取ってくださった小原登さん、ありがとうございました。

 だいたいどこも水は汚れている、という予想なみの結果が出たわけですが、たいへん意外だったのは(旧)江戸川の今井橋直下。江戸川の他の場所では、アンモニア値はせいぜい0.8ppmどまり、亜硝酸値(アンモニアが酸化されると亜硝酸になります)も最大0.15ppmだったのが、この測点ではアンモニア10ppm、亜硝酸1ppmとけたはずれ。2キロ下流の浦安橋でも、アンモニアはまだ1.5ppmもあり、CОD(有機物の汚れ、と考えてください)が20ppmと例外的に多くなっていました。

 実は、今井橋のすぐ上流側に江戸川広域下水処理場の放流口があります。ここから相当多量の処理水が流されています。下水処理場は川や海をきれいにするのか、汚すのか。この結果だけをとっても、疑問がますますふえました。


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