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鳥の国から  作者: 蓮尾純子(はすおすみこ)
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52 鳥の国から  観察舎旧館取り片づけ  1991年2月

鳥の国から  観察舎旧館取り片づけ  すずがも通信66号 1991年2月


 1976年1月から1979年まで、観察施設として使われてきたプレハブ2階建の旧観察舎。1階は管理人宿舎として蓮尾家が住みこみ、1979年12月に鉄骨コンクリート3階建の観察舎新館がオープンしてからは、観察室だった2階は研究室と呼ばれ、おもに傷病鳥救護室と倉庫に使われてきました。その位置に野鳥病院の建物が新たに作られることになりました。観察舎旧館は、管理人棟と傷病鳥救護棟(野鳥病院)の二つに分けられることに。

 蓮尾家は建て替えにかかる半年ほどの間、同じ行徳近郊緑地特別保全地区内で、新浜鴨場をはさんだ反対側、湊排水機場の敷地にぽつんと建てられていたかつての管理人宿舎をお借りすることになりました。周囲は芝地、日当たり満点の1戸建て。わずかでも、自宅と職場が離れているのが、これほど気の休まるものとは思っていませんでした。

 気が強くて賢い三毛猫のカスミは、1㎞ちょっとの距離を歩いて観察舎まで通う「通勤猫」になりました。カスミの娘の三毛「おはなみ」は、湊に引っ越して間もなく交通事故で即死。息子の黒猫「ちょんま」は、一時行方不明になり、3ヶ月もたってから、つやつやして無事に戻ってきました。


 「湊のわが家」に引っ越してからもう5週間。観察舎旧館は跡かたもなく取り片づけられ、広々としています。入院している鳥さんたちは、観察舎新館1階の視聴覚室を占拠しているのが一部、干し草置き場の横に新しく作られた仮小屋に入っているのが一部。フクロウやハシブトガラスやトラツグミやキジバトがいる2階建ての禽舎は、そのまま仮小屋の前に移動しました。水の便が悪くて世話をするのにちょっと手がかかりますが、みんな元気にしています。

 暖冬のせいか、カモがさっぱり入りません。水面はみごとにからっぽ。カンムリカイツブリが何羽かま近で見られるのだけがわずかな救いです。元旦の「初日の出の会」は、雨は降るカモはいないとサンタンたるアリサマで、おしるこや豚汁も大半が残ってしまいましたが、まずまず平穏無事に終わりました。行徳ラジオ体操会のみなさま、ご寄付とご協力ありがとうございました。残ったたくさんのおなべの中身も、持て余す間もなくあちこちのお腹におさまりました。

 唯一の頼みの綱はカモメさん。餌づけの魚のアラを倹約して、半分くらいパンにしてみましたが、どんどんがつがつ食べてくれます。コッペパンを丸のみにするセグロカモメは、なかなかのみもの。でも例によって釣り糸をたらしたり、からんだ糸でみずかきが腫れたりしたのが何羽もいます。そうそう、「カムチャツカで赤い足環をつけたユリカモメを探しています」という記事を読みましたが、今のところまだ1羽も見つかりません。

 印旛支庁から若い雄のオオタカ入院。軽い翼骨折で、治る見込み十分。1月6日(日)には北池でトモエガモの雄が3羽も見られたとのこと(亀谷辰朗氏)。お正月に保護区に通いつめた石川勉さんはトラフズクの写真をばっちり撮られたとのこと。よい年になりますように。


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