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カラクリワールド  作者: 加藤イセ
1/5

終わった世界

 古い工場跡地で僕は目覚めた。


「ここは…?」


 見覚えのない景色に困惑しながらそう呟き、ポケットに入っていた飴玉を口に入れた


 覚えている最後の記憶は、、


「何も覚えてないや。僕は誰なんだ。」


 名前もわからない。ここはどこなんだろう。

 年代は?国は?


「よいしょっ」


 しばらくそこで待っていたが、誰もくる気配が無いので


 立ち上がり、工場跡地から出た






 そこは高台になっており、目下には崖があった

 ひゅーひゅーと風が通る音が響いて、僕を誘っている


「うひゃあ、僕って高所恐怖症なのか」


 自分の性格を知りつつ、工場跡地の裏手に回った


 すこし開けた場所に、井戸のようなトンネルがあった


 そこにはハシゴが掛けられており、地下へと行けるようだ


「ここ高いし、地下っていうか、一階?」


 ハシゴをゆっくりと伝って、下まで降りた


「これは…」


 遺跡?のような場所があった。

 400メートル四方ほどの岩壁の部屋

 その壁一面に様々な模様が描かれている


 釣りをする人 車に乗る人 笑う人 泣く人 …


 殺し合う人達。


「これ、なんだろう、よく分からないけど、悲しいな」


 少し涙が出そうになった。あまりの迫力に気圧されたのだろうか。やっぱり分からなかった。


 僕は部屋の中をぐるぐると周り、座り込んだ


「あー、あー、」


 部屋に声が反響する。低くも高くもない声だ


 この部屋には電気が通っているらしく、天井からの光が床に反射している


 とりあえず水たまりを覗き込み、自分の容姿を確認した


 肩ほどまでの黒い髪

 年齢は14歳ほどだろうか?


「うーん」


 いろんな事は覚えているのに

 自分が誰か、何故ここに居るのかはさっぱり分からない


 しばらくそうやって唸っていると



「やっと、目覚めたのですね」


 ハシゴの方から声がした。


 そこにはー

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