序章、転生してしまった。
初投稿です。
面白いと思ってくれたら嬉しいです。
ここは、生と死の狭間の世界。
ここで私は一つの魂(火の玉のような物)として彷徨っていた。
何故彷徨っているのかというと、死の世界、冥界に行ったはいいけど、立派な髭を生やしたおやじに、
『おや、貴方様は・・・ふむ、此処は貴方様の来る場所ではございませんね。・・・申し訳ありませんが、お引取りを。』
と、言われ途方もなく彷徨っていたら、ここに居た。
ここに来てとても長く、でも短い様な、そんな時間の流れが分からない世界に私はいた。
以外とこの世界は居心地がよかった。
まあ、何もないからフラフラ漂っているだけだが。
そんなある時、何の音も無かったこの世界にガラスが割れるような音が響いた。
その、音がした方に向かうと。
『ああ!ようやく見つけましたよ!』
そこには、見たことあるような、無いような、なんとなく懐かしい感じがする女性がいた。
・・・誰だ?
『あっ、ヒッドーイ!お忘れですか?○○○○ですよ!』
名前を言ったのだろうか、でもその部分は無音につつまれていた。
?・・・すまない、聞き取れない。
『あぁ、そういえばこちらの名前は伏せられててのでした。・・・でも、これだけは信じてください!わたしは貴方の味方です!』
・・・味方?・・・君が味方なら敵もいるって事か?
『あっ!流石ですね、そうです、貴方の転生には多くの神々が反対していますからね。』
・・・転生?
『そうです。わたしは貴方に数え切れないくらい多くの恩を受けました。・・・いまから、その恩に報いる為に、貴方に新たなる生を与えます!』
ふんす!、とドヤ顔をしながら女性は言った。
・・・いや、いらないけど。
『えぇ!?な、な、な、なんでですかぁ!?!?』
女性はそんな返しは無いだろうと思い叫んだ。
・・・あまり生きたいと思わないからな?別に困ってもいない。
『えぇぇぇ、なんですかそれぇ、もぉわたし後戻りできない事しちゃったのにぃ、当の本人は生きたいと思わないって、わたしの頑張りはいったい(泣)』
女性は呆れを通り越して泣いた。
・・・えっと・・・すまない。
『!?いいえ!そんな、謝らないでください!いつものわたしの空回りな訳ですし、別に・・・』
女性はいつもの事といい、気丈に振る舞った。
・・・私が生き返らないと君は困るのか?
女性は少しだけ考えて答えた。
『・・・はい、少しだけ・・・』
ふむ、私が生き返らないと此の者が困るのか、では。
・・・頼もう。
『・・・え?』
女性は鳩が豆鉄砲をくらったかのような、ポカンとした表情をした。・・・伝わらなかったか?
・・・私を生き返らしてもらうのを頼もうと言ったのだが?
『・・・(パァ!)任せてください!!・・・あれ?また恩を返すどころか与えられたような?・・・あれ?』
女性はまるで太陽のように明るい笑顔を見せたかと思いきや、少し間抜けな表情をした。
・・・まぁ、気にしたら負けだと思うぞ?
私は少しフォロー(?)をして、話を続けた。
・・・で?どうするんだ?
『・・・うぅん、あまり腑に落ちませんが、気にしないことにします!・・・では、早速、転生させますね!』
・・・あぁ、よろしく頼む。
すると、女性がよく聞き取れない呪文を唱えると私の魂(火の玉のような物)がより強い輝きを放った。
こうして、私は転生し新たなる生を受けた。
だが、その生が黒猫だなんて私は聞いていなかった。・・・少しおかしいと思う。
何故、黒猫に転生したのかというと、敵の妨害です。
女性は後々再登場します。
次はいつ投稿になるか分からないですが、早めに投稿したいと思ってます。