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Eaters Eaters  作者: Athla
はじまりは泥棒退治から
3/52

〜食事中の考えごとは危険〜

「じゃあ、お二人は都市から?」


「そうそう! 世話になってるじいさんがさ、このあたりにいるっていうドロボウ退治に行ってこーい! って放り出しやがったの。ひどくね? この時期寒いし、葉がつかないから殺風景だよな。 リーフイーターなら、大変だろ」


木の根と闘いながら会話を聞く。

きの根っこは、苦くて固い、 土味のレンガーー あぁ、レンガは元々土だけどーー それ食べてる気分。とにかく、よくはない。けど何でかこれ食べると紙がいい。だから、 仕事上、仕方ない。


首都から来たのか、あの2人。事件解決に来たってことは、軍の雑務科、いわゆるおまわりさんってやつ?


考えるのはいい。集中出来るから。僕が色々気にするのは、何かを気にすることで、別のものを気にしないように遮断してるんだろうな。


にしても、言っちゃ悪いが、こんなへんぴなとこの情報がすぐ、都市に届くか? いや、ありえない。でも、事実だ。なぜ?


整理するために書き込んでおこう。



キラキラがなくなった

困る人 北のイーターズ メイヤーさんとこのミリアちゃん

都市にいる知り合いは? ギアル若

ギアル若はメイヤーさんの甥でもある

連絡した?



ギアル若 次期長。今都市の大学。いろいろ世話してもらった。兄貴分で人望◎

メタルイーターでエミッションは白金。



手紙のやり取りをした可能性は?

あり。3週間前、僕の紙を買いに来た。上質紙5束。手紙5回分。払った金額50テーナ。お釣りはなし。その時の会話に不自然な点なし。


メイヤーさん

レイジュのお得意様。元々は用心棒をしていたらしい。

コークスイーターでエミッションはダイヤモンド。

灰色の髪と銀の目。美人。

ミリアちゃんの母。親バカ。

今日、お遊戯会用にオーダーメイドを一着。お父さんについて情報はなし。


ミリアちゃん クリスタルイーター。かわいい。小さくてエミッションはわからない。キラキラが好き。本人の言質とった。

1週間前。昼、本人の家で。事件が始まったのは、その2日後。



迷ってるけど、一応書く。

メイヤーさんが犯人の可能性、大。




「それ、マジか?」


「お得意様を犯人扱いしたくないし、レイジュには見せられない。

けど、僕は疑い深い嫌な奴でさ。これが一番、しっくり来る。

で、いつ入ったの? 妹は?」


「うちのローレライと寝てる。ちゃんと毛布はかけた。それしかしてねぇぞ。

んで、開いてたから入ったら顔むっちゃしかめて木の根っこ食いながらペンとそのノートで両手がふさがってるお前がいた。

悪いが、中身見えた。

俺らについては御察しの通りだよ。偉くはねぇけど。

な、オーダーメイドってどれぐらいかかるんだ?」


「エミッションの出来によるけど、遅くても2週間。ついてくるとか言うなよ」


今日来たばかりのよそ者が。



「お前、黒いね。真っ黒だ」


「腹の中が、かい?」


「いいや。俺の食い物が、さ。凍えるよかマシだし、そうした方が都合いいし、まぁ、仕事で食い慣れてるし。うん」


ポン、と肩に手が置かれて、意識は途切れた。


「アブソーブ。


あーあ。お前絶対友達いなかったろ?

こんなドロドロしたもの抱えて。我慢症でもあるんだな。

まぁ、でも量と質はいい。

珍しいよ、お前。剣ダコもなきゃ、危ない橋を渡った感じもないのに。

こんな、綺麗なとこにいるのに。



興味持っちゃったなぁ〜」



彼は、やけに大きくて光っているオニキスを抱え、チェシャ猫のように笑った。


「にしても、あの短時間でここまで書けるか? あ、俺も何か書こうっと。記念に。

あ、サインにしよう!」



ーfirst friends M.Syanrei




「これでよし。

あいつには最初分からないだろうし。古代言語知ってると役に立つねぇ。あの変人との付き合いもムダじゃないか。


お休み、シーエ」



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