彼女の勘違いはひどい
今回はいつもと少しだけ違いますので。
フフッ。
「人間誰にでも間違いはあると思うわ」
「……………………」
「そう、人間は間違える生物なのよ」
「……………………」
「そして、大切なのは間違えないようにすることではなく、間違えたあとどうするかだと思うの」
「……………………」
「だからね、その」
「……………………」
「ごめんなさい。突き落としちゃって!」
「いいから早く助けろっ!」
今の状況を説明するなら
女 柵手┐
━━━━━━━━━━━━━━━┓俺
┃
窓 窓 ┃
┃
校 舎 ┃
┃
窓 窓 ┃
┃
┃
┃
━━━━━━━━━━━━━━━┛土土土土土土土
絶体絶命だった。
◇ ◇
「どうしてこんなことしたっ!」
「だってだって柵から身を乗り出していたからてっきり自殺するかと……」
「柵に寄りかかって緑を見るくらい自由だろ!」
「あ、それで」
「なあ、あんたさぁ、自分が何をしたか分かってる?
『自分を粗末にしてはいけません!』って言って、俺の方へ突進してその後に」
「……………………」
「目を反らすな。で、その後にあんたは見事に転んで俺を突き飛ばして今の状況の出来上がりだ」
「………………………………」
「冷や汗凄いぞ。」
「……それは、その、不可抗力?」
「黙れ。殺すぞ。むしろ死ぬぞ俺。原因転落死」
「……………………」
「足震えまくりだな。とりあえす説教は後にして、早く携帯で呼んでくれ」
「えっと……遺族を?」
「殺すな俺を!まだ死んじゃいない!」
「まだ?」
「まじで殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る」
「ごめんなさい」
「早く呼んで下さい」
「救急車を?」
「殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る殴る蹴る」
「…………警察でも呼ぶ?」
「もういいから俺の友達呼んで下さいお願いしますから早く呼んで!携帯番号は……」
そう言い、俺は同じバードウォッチング部の愚友の携帯番号を彼女に教えた。
その後
「まったく、見知らぬ番号から呼び出しが来たかと思えば」
「悪いな飯島、手間かけさせて」
「お前は、また女子の着替えでも屋上から見てたのか?不純だな」
「ちょ、まて、余計なこと」
「へぇ、女子の着替えを…………」
「誤解だ誤解!」
「……天誅!」
「ぐふぁ!」
俺は救急車で運ばれました。
どうでしたか、今回はちょっと変化を加えてみました。楽しんでくれると嬉しいです。