悪夢だ。
だんだんグダグダになってきた気が……
……が、頑張ります!
「つまりね、僕たちはマスターのお願いを叶えなきゃ帰えれないんだよ」
「だから早くお願い言って欲しいなっ」
「って言われても……」
今すぐお前らが帰ってくれたら
それでいいんだけどなぁ。
……流石にそれは言えなくて
間を保たせるために疑問をぶつけてみた。
「そういえば、お前らはどこに帰るんだよ」
「僕たちが出てきたファブリーブの容器の中」
「あれに住んでんの!?」
「そうだよー。あの『不思議なファブリーブ』が私たちの家だもん!」
その言葉に、床へ視線を落とし
先ほどの爆発で散らばったファブリーブの破片を見下ろす。
……ん、と。え?
「お前らが出てきたファブリーブ、そこで木っ端微塵になってるけど」
「「……え?」」
「いや、爆発したから。
ファブリーブ思いっきり壊れてる」
「「嘘ぉぉぉぉ!」」
ちょっ、うるさい。
双子はまったく気づいていなかったらしく
ファブリーブの残骸を手にオロオロと顔を見合わせた。
「どうしよう、お兄ちゃん……!」
「これじゃ僕たち、帰えれない……!」
帰えれない?
いやいや、帰って貰わなきゃ困る。
ファブやリーブも大変なんだろうが
俺にだって生活がある。
高校だってあるし、第一父さんや母さんになんて説明すればいいんだ。
『精霊飼っていい?』ってか?
無理無理、確実に痛い奴になる。
「ねーねー」
それにだ、万が一友達にバレたら
俺の人生終わる。
ファブは男だからまだいいとしても
リーブはまずい。俺がロリコンみたいになることは間違いない。
「ねーねー」
あのファブリーブを直せばいいのか?
いやでもあそこまで粉々になったのをどうやって直すんだよ。
新しいの買ってきた方が早いだろ。
「「ねーねーねーねーねーねーねーねー」」
「あーもーうるせぇ!何なんだよさっきから!」
「私たちを居候させて?」
にっこりと微笑んで、リーブは言う。
その裏にはなにか黒いモノが見えた。
「大丈夫!迷惑はかけないからっ」
「これからよろしく!ゆっきー」
一瞬ひるんだが、窓から差し込む夕暮れに
後押しされ、俺は叫ぶ。
「帰えれぇぇぇぇぇぇ!」
そんなこんなで、俺はファブリーブ精霊と同居することになったのだ。
あえて言おう、
最悪だ。
続きまして、ファブとリーブのキャラ絵です!
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そして……↓
http://7773.mitemin.net/i66099/
次回登場する新キャラです!
どんなキャラなのか、想像してみてください!