誰か助けてくれ。
これ著作権大丈夫なんだろうか…
「……で?結局君らは何なの。不審者?」
「だから、ファブリーブの精霊だって言ってんじゃん」
「私もお兄ちゃんも、正真正銘ファブリーブの精霊なんだよ?」
「ごめん、どっからツッコんでいいかわかんないんだけどとりあえずさ。
ファブリーブの精霊って何」
現在、俺の部屋をファブリーブまみれにしやがった双子に話を聞いているのだが……
正直、何を言っているのかさっぱりわからない。
あれか?今時流行りの……中二病?
「誰が中二病だよ。クローゼットにファブリーブ撒き散らしてやろうか」
「地味に嫌だな」
あははー。と能天気に笑う妹と
若干生意気な兄。
もうホントうざい。
「僕たちは、君の願いを叶えに来たんだよ」
「何かあるでしょ?女の子にモテたいとか
彼女欲しいとか、男の子にモテたいとか。
女っ気なさそうだもんねぇ?」
「うるせえよ。あとなんでさりげなく『男にモテたい』が選択使に入ってんだよ」
BLに興味はない!
はぁ、と何度目かのため息を吐いて
爆発したファブリーブの破片を手に取る。
こんなのから精霊(?)が出てくるとは思わなかった。
しかもこんなにうざいとは。
俺は、子供のように(実際子供か?)騒ぎ始めた精霊達へ苛立ちを覚えつつ
「俺ん家リセットン派なんだけど」
そう呟いた。
ら。
「「ファブリーブなめんなぁぁぁぁ」」
ダブルですね蹴られた。
めっちゃ痛い。
すっごい痛い。
大体さっきから地味なんだよ、嫌がらせが!
何、すねって!
弁慶も真っ青だよ!
「いっっ〜〜!」
思わず患部を抱えてうずくまり、悶絶する。
だが双子の怒りは、蹴ったぐらいじゃ収まらなかったらしい。
「どいつもこいつも、新商品に飛び付きやがって!発売当初はファブリーブ大絶賛だったくせに!リセットンがそんなに偉いのか、ああ!?」
「新商品って、」
「ファブリーブは
除菌•消臭•除霊を一本で出来る優れものなんだよ!?」
「いや除霊は無理だろ!何でも有りか!」
うう……と、わざとらしくよろめくファブを
これまたわざとらしくリーブが支える。
昔の少女漫画のワンシーンみたいだ。
……なにこの茶番。
「畜生っ……!リセットンリセットンって……あいつと俺たちに、なんの違いがあるってんだよ……。
リセットン使ってるだけでオシャレに見えるとでも思ってんのか……!」
「お兄ちゃん……!」
「あの、それ精霊としての怒りなの?
どっちかっていうと、ファブリーブ制作会社の怒りな気が……」
本格的に落ち込み始めた双子を
渋々慰めながら、漠然と思った。
『今日は宿題無理だな』