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怖い話  作者: 米俵
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サラリーマンAさんの独白

それは、ある暑い夏の日のことでした。

その日は珍しく残業が長引き、終電ギリギリで帰ったのを覚えています。

最寄り駅につくと、夕方から降り出していた雨は、だいぶ小降りにこそなっていたものの、まだまだ止んではいませんでした。

最寄り駅から自宅のアパートまでは約十分といった所でしょうか。

こんな日に限って傘を忘れた私は、同じく終電に乗り合わせた人達がそれぞれに帰宅の途につくのを横目で眺めながら駅の出口で立ち尽くしていました。

しかしいくら待っても雨は止みそうにありません。


「仕方ない濡れて帰るか。」


そう決意したその時、不意に誰かが私の肩を叩きました。

おかしい。終電で来た人たちはすっかりみんな立ち去ってさっきまで辺りには誰もいなかったはずなのに。

恐る恐る振り返ってみると

そこには


からかさおばけが立っていたのです。


目がギョロギョロと光り、舌をベロベロと伸ばし、大きさはそうですね、70cm、コンビニに売っている柄が黒い方のビニール傘ぐらいでしょうか。


私はあまりのことに思わず腰を抜かし、這うようにからかさおばけから離れました。


そんな私を見ながら、からかさおばけは下駄を履いた一本足でカラン、カランと近づいてきます。


そして、とうとう私の正面に立ちぶわっと開いたのです。

今思い出しても恐ろしい。


これで私の話はおわりです。


ありがとうございました。

それでは蝋燭を吹き消して下さい

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