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星団最強なのに回りくどい奴の物語。だってすぐ終わっちゃうじゃん。(改稿中)  作者: 耀聖(ようせい)
カルネ国と秘密協定を結びましょう。
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リゾートホテルオーナー、ジャクリーヌ。

ジャクリーヌとブラッドが。。。

 <<アイランドホテル・プライベートビーチ>>


「水着持って無いし着たこと無いナノ」

「じゃこれしか無いな」


 海に入るためにアーレイは財布を忘れてきたポコの為に水着を買う事になってしまう。中学生の見た目なら似合うのは”スク水”しかないだろうと考え、地味なワンピースを選んで着せてみた。


「ククク、似合いすぎるな(笑」

「ありがとナノ(喜」


 予想通り紺色に白い縁取りのスク水みたいな水着が凄くマッチしていて性的興奮など皆無だ。比較して悪いがどちらかを娶れと言われたらフローレンスを選ぶだろう。それだけ子供っぽいって言うことだ。


「トロピカルドリンクって何ナノ?」

「果物を使った見た目が派手なカクテルの事だよ」


 ビーチに併設されているバーに入るなりアーレイはシュワシュワを注文する。忠犬ポコもそれに見習い酒を頼もうとするが「未成年は駄目だろ」言うと「カルネは14歳を過ぎれば飲める」と語り、初めて目にする色彩豊かなトロピカルドリンクに心奪われていたよ。


 <<数分後・・>>


「プハァー美味しいナノー」

「楽しんでいるね~」


 赤とオレンジ色のグラデーションが織りなす綺麗なトロピカルドリンクを、ポコは嬉しそうにストローを使いチューチューと吸い上げご機嫌だ。


 <<1時間後・・>>


「気持ちいぃ〜ナ〜ノ〜zzz」

「あーあ、酔っ払い犬が寝ちゃったよ、台車ある?」

「えっ?」


 飲み口が甘く爽やかなトロピカルドリンクの罠に嵌り、矢継ぎ早に3杯ほど飲むと、あれよあれよという間に酔っ払い撃沈してしまう。お姫様抱っこしても背負っても、泥酔した水着姿の女の子を部屋に運べば、あらぬ噂が立つと考えたアーレイはポコを台車に縛り付けそのまま部屋へと戻る。


 <<数時間後・スーペリア・ルーム>


「お食事の準備が整いました」


 結局クリスはバルターのことをひたすら調べて1日を過ごし、夕食会の案内が来るとメインルームでリラックスしているアーレイと顔を合わせた瞬間「君は豪胆だな」と嫌味を言われてしまう。


「英気を養うのも必要だぞ、ここは魚介が有名らしいからな楽しもう」

「・・・」


 真面目なクリスは小心者ではないけど、何事も楽しむ性格のアーレイが羨ましいのかジト目で見ていたよ・・。


 <<レストラン・ブルーブルー>>


「当ホテル自慢の海鮮料理です。皆様のお口に合うかわかりませんがご賞味ください」


 テーブルの上には小鉢ではないがカラフルで小さい洋食器が並び、海鮮居酒屋の突き出しで出てきそうな蒸しエビやもずく酢のような食べ物が目に入る。カルネ料理の見た目はと言うと日本的と言った方がしっくりだろう。


「おおこれは美味そうだな」

「皆様、チャップ()をお使いになりますか」


 並べられたカラトリーにはフォークナイフの他にアジア圏では当たり前の箸が置いてあった。カルネではこのチャップというのを使うのが定番だ。ポコは気にせず普通に持ち、クリスは突き刺すように握りしめていた。


「ペンを持つように持って隙間に挟み込めば使えるぞ」

「なるほど、話には聞いていたがこうやって使うんだ」


 久しぶりに箸を使うアーレイはクイクイと得意そうに動かし、慣れないクリスはアーレイを見習い、ぎこちない動きでエビを掴み顔を横にして食べていた。


「うーん、これ日本酒とほぼ変わらんな」

 

 小さなグラスに注がれた透明な液体を飲むと、それはまんま日本酒のような味わいだった。名前を聞くとバスマティと言われ米で作った醸造酒と教えてくれる。どこの世界でも米で酒を作ると味がにてしまうのだろう。呑み口を例えるなら八海山を淡麗に仕上げたキリリと締まった辛口仕立てだと思ってくれ。


「これどう見てもウニでこれアワビだろ。うーん最高に美味しいですわ」

「帝国の人間が気味悪がって嫌がる物を美味しそうに食べるのですね(喜」


 前菜の海鮮類をパクパクと美味しそうに平らげるアーレイを見たジャクリーヌは、嬉しいのか凄くいい笑顔を見せている。そして忠犬は何も疑わずに同じように食べていた。


「あら、ガッツリ忠犬ね」

「アーレイ様を見習って食べてみたら、美味しさに気が付きましたナノ」


 刺し身も焼き物も飼い主を見習って食べるポコは、初めて食べる料理にも関わらず、美味しく頂き正に忠犬ここにありって感じだ。アーレイはこれ以上懐かれたくないのかジト目で見るが、クリスは「性格は飼い主に似てくるからな」と笑っていたよ・・。


 ーー


 <<バー・トロピカルアイランド>>


 初めての食事会はクリスとポコの身の上話で持ちきりになり、そのまま終りを迎え各自部屋に戻ってゆっくりしていた。するとジャクリーヌから個別に連絡が入り「ホテル最上階にあるバーでお待ちしています」と言われ、黒の精霊のこともあり取り敢えず出向くことに。


「お待ちしておりましたアーレイ様、ブラッドフォード様、先ほどは大変失礼しました」


 案内された部屋は秘密会議に使われているらしく、完全防音と探査阻害壁に囲まれている個室だ。入口には何も書かれて無く、アーレイが部屋の中に入るとジャクリーヌは土下座で待っていた。


「ポコの手前、恐縮されると説明がつきませんので助かりました」


 ブラッドが憑依しただけで平伏されてもいい気分には絶対なれないアーレイは、頼むから普通に接してくれよと思いながらソファーに腰を下ろし、楽にしてくれと言われたジャクリーヌは、畏まりましたと言うと手慣れた手つきでドリンクの準備を始める。


「バルターは星団側に協力する考えなのか」


 バルターがどこまで協力してくれるか知りたいので単刀直入に聞くと、ジャクリーヌの表情は優れず「若い頃ならもちろんですと即断即決するのですが」と言葉を濁す。要は年を取りすぎて力が衰え覇気が無くなったらしく、ウルフの言う通り腑抜けと語り、強気に出た方がいいのかと問うと「勇退させる勢いでお願いします」と返された。


「なるほど、族長交代の話は本当だったんだな」

「周囲からは潮時と思われていますし、最後に花を咲かせてもらいたいのです」


 腑抜けが事実とわかったアーレイの脳裏に不安がよぎる。それは自己保身の為にディスティアに寝返るというか裏切る可能性があるためで、少し不安な表情を浮かべていた。それに気が付いたジャクリーヌは「流石に裏切ることはありません」と察してくれたよ。


「揺さぶりを掛けながら話を進めるよ」

「よろしくお願いします」


 バルターの話が終りを迎え、座り直したジャクリーヌは何故か少し俯き急にしおらしくなり、爪を噛み何かを期待しているような雰囲気が溢れ出す。アーレイに対して羨望の眼差しを向けてはいるものの、何となくその好意の矛先が違うことに気が付き「なにか顔についています」ととぼけてみた。


「あのですね、ブラッド様に会えますか」


 矛先は憑依しているブラッドらしく、名前がついて進化した事とイケメンアーレイと相まって、きっと凄くいい男だと勝手に想像しているらしい。強い男に惹かれる性格が興味を沸き立たせるのだろうか、このままだと襲われかねないと判断するとともに、身代わりは御免なので「あいつは実体化出来るはずだから少し待って」と断りを入れる。


 >>>>

「ブラッド、俺は知らんぞお前が対応しろ」

「おおこれは初めての感覚で心地よいではないか、わかった後は任せろ」

 >>>>


 日頃、民と接する時は敬愛の念とか恐怖心とかしか感じなかったブラッドは、初めて好意の感情を向けられ実は胸踊る感覚に見舞われていた。アーレイとしては「経験上、初な奴は喰われるから注意しろ」と釘を刺すが「そうなのだな」と意味を理解しないまま抜け出し実像化してしまう。


「ヒャー、く、苦しい、けどこれ良いかも♡」

「ジャクリーヌ楽にしなさい、我がブラッドフォードである」


 息が詰まるほどの強烈な威圧に晒されたジャクリーヌは、苦しさの中に快感を見つけたのか恍惚な表情へと変わり、更にイケメンブラッドをひと目見て恋心を撃ち抜かれたらしく、目にハートマークが宿っていた。


「じゃ、後は楽しんで」


 この後の展開が読めたアーレイはブラッドを放置してとっとと退散することにする。言い寄られ高揚しているブラッドは去り際に「琥珀色の液体は美味いのか」と聞かれたので、大人の嗜みだ程々に楽しめとアドバイスをして消えていく。


「仲がよろしいのですねブラッド様♡」

「あやつは我の力を使わんから気に入っているのだよ。ところでその琥珀色の飲み物を貰えぬか?」


 威圧を解かれたジャクリーヌは恐る恐る密着しながら琥珀色の液体をグラスに注ぎ渡すと「出会いに感謝します」と言いながらグラスをチンと鳴らす。ブラッドは度数の高い酒をゴクゴクと飲み干し「何だこの美味さは」と驚いていた。


「ささ、お代わりをお作りします」

「これは癖になるな」


 いつもアーレイが美味しそうに飲んでいた酒を初めて経験したブラッドは、腹の底から湧き出る熱と少し遅れてくる酔いに浸り、飲んで正解だったと語りご満悦だ。因みに普通の妖精達は度数の低い果実酒などは大好物です。


 <<1時間後・・>>


「アーレイ様と逢えればまたお会いできますよねブラッド様」

「どうした、いきなり寂しそうだぞ」


 途方もない時間を生きてきたブラッドから齎される面白い話に付き合っていたジャクリーヌは、突然悲しい表情を浮かべながら「今宵は一緒に過ごしたいの、いつ会えるかわからないもの」と落としに入る。

 

「そうか、今晩はゆっくりしたらどうだジャクリーヌ」

「いや!”クー”って呼んでよブラッド」


 仕上げに愛称で名を呼べと甘い言葉掛け、迫真の演技でブラッドの名を呼び捨てにして悲壮感を出しつつ、豊満な胸を押し付け部屋で飲み直しましょうと耳元で囁く。普通の男ならこの状況に胸躍り全身全霊を持って答えるのが使命だろう。しかし性的な意味を知らない朴念仁の黒の王様は手を引かれ部屋を出てしまう。


 <<ジャクリーヌの私室>>


「狭いけどゆっくりしてね♡」


 個室を出ると脱出用の通路を通りジャクリーヌの私室に入ったブラッドは、この先の展開の意味がわからず「ここが君の部屋なのだな」と周囲を見渡し無防備な状態だ。そんな呑気な背中を獲物を狩る様な目で見つめる彼女の体は火照り、もう後戻りができないほど欲情していたのは内緒です。


「強い男好き!」

「うぐぅ・・」


 ねぇブラッドと声を掛け、振り向きざまに抱きつき唇を奪ったジャクリーヌは、全力でベッドに押し倒した。


ーー


 <<翌朝・ジャクリーヌの私室>>


「ジャクリーヌがなぜここに」

「おはようございますブラッド様」


 目覚めたアーレイの枕元には何故かジャクリーヌが居て、柔らかな双丘を直で感じ生まれたままだと悟り、昨晩ブラッドが男になったと嫌でも分かるが何故ここに自分がいるのかは理解不能だ。


「黒の精霊を食っちまう悪食女子だな(笑」

「それ言います、純情な女の子の私に(笑」


 如何ともいがたい状況だけど冗談を飛ばし場を和ませたアーレイは立ち上がり、俺は何もしてないからなと念を押す。ジャクリーヌは半身を起こし双丘が露わになるものの気にすることなく「じゃ内緒ね、昨日は素敵だったわよ」と返してくる。何とも豪胆な娘だと思いつつやっぱ大将軍は一味違うなと妙に納得してしまうのだった。


 ーー


 <<朝食会場・VIP席>>


 とりまブラッドを呼び出すものの、奴はハッスルし過ぎたのか眠りに落ち応答すらなかった。部屋を出たアーレイは自室には戻らず朝食を摂るためにレストランを訪れていた。


「アーレイ様、ジャクリーヌ様の匂いがするナノ」

「・・・」


 懐石料理そのまんまの様な朝飯に舌鼓を打っていると、ポコが現れいきなり匂いがすると言い出した。誤魔化すために昨晩呼ばれて深夜まで飲んでいたと語り様子を見る事に。


「匂いがきついナノ」

「個室だったからな、聞いてみれば」


 なるべく悟られないようにポーカーフェイスを作り、話をすると「聞いてみれば」の問いで満足したのかそれ以上詮索することはなく、短時間でも僅かな体臭を選別して匂いを聞き分ける犬族の凄さを改めて実感するのだった。


 <<昼前・ビーチ>>


「ブラッドそろそろ起きてくれ」

「なんだ、反省はせんぞ」


 既に目覚め、勢いに任せジャクリーヌと繋がった事を断罪されると思ったのか強気に出てくる。しかしアーレイは「いやそうじゃなくて楽しんだか」と言葉を返すと、ブラッドはキョトンした顔をする。


「君は寛容だな、アハハ(汗」

「こら、何故俺が部屋に飛ばされた」


 やったやられたはどうでもいいが、早朝にジャクリーヌの部屋に飛ばされシレッと交代していた事を聞く。しかし色々複雑らしく要点をまとめると、精霊が少ないこの星では実体で活動するにはそれなりのエネルギーが必要で、頑張り過ぎた影響が出てしまい倒れる前にポータルの魔法を使い身体を呼び寄せたと語る。締めに「人間の体は不思議だな、色々不便だが女を抱く気持ちがわかったよ」とほざき「相手を選べよカルネの将軍だぞ立場ってあるだろ」怒ってみた。


「そうかクーもちゃんと納得していたぞ」

「クーってもしやジャクリーヌの愛称だよな」

「そうだぞ、俺の事が好きと言ってくれた(ドヤ」


 一晩の関係かと思いきや相思相愛であることに気が付いた瞬間、頭を抱えたのは言うまでもないだろう・・。

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