襲撃
襲われます。
デルタ国際空港。
デルタの空港は離発着数が多く、直接着陸スポットに降りることはできない、誘導路を使い減速した後、着陸スポットに向かう。
ヒューン、大気圏を降りて来てゆっくり高度を下げるベクスター。
男)「あれです、降りてきました」
男2)「あの白い機体か?」
風切り音をなびかせながらべクスターが降りてくる。
男)「そうです、着陸 スポットは105番です。あそこなら十分に届く距離です」
男2)「今日はVIPの来日で軍関係のスポットが使えないからな、またと無いチャンスだ」
「そうですね、やっとこれが使えます。前回はVIPスポットだったので使えませんでした」
「迎えの護衛が結構な数ですね」
「嗚呼、今回も躊躇せずに撃たないとな、前回はアレだけ撃って死ななかった」
「タラップが降りましたよ」
「分かった」
ーーー
キーン、スポットに到着するベクスターの周りには護衛のシャトルが5台待っていた。SP総勢12人が周りを警戒している。
ポコ)「凄い警備ナノ」
アーレイ)「そうだね、前回のことがあったからじゃ無いかな」
「ナノ!」
「ポコ、その携帯用シールド装置は”アノ弾”には効かないから、盾2枚持って降りてくれ」
「了解ナノ」
ダダダ、ピッピ、クリア、先にポコが盾を持って降りる。周りをスキャンして不審な人がいないか確認する。
アーレイ)「フローレンス行くよ」
フローレンス)「はい」
続いてアーレイが降り最後にフローレンスが降りてくる。
フローレンス)「ふふ、ありがとうございます」
最後のステップの時にアーレイが彼女の手を取りフローレンスが笑顔になるが、バン!大きな音がそれを打ち消した。
フローレンス)「キャー」
その時「ピュン」と音がすると、バン!シャトルに大穴が開く、一瞬どこからの狙撃か迷うが、フローレンスを横抱きにして伏せる。ガン!、バン!その後も「ピュンピュン」と音がしてシャトルに命中、弾丸が通過する音が増えてるが気がつけば二方向から撃たれている。
SP)「ウギャー」
SP)「バキ!グホ!」
駆け寄るSPが無情に倒される。
アーレイ)「ポコ、後ろと右側から撃たれている」
ガン、ボコン、話している最中にも着弾の音が響く。
ポコ)「ナノ!」
盾を持って移動を試みるが盾にガンガン命中して全然動けない。
ポコ)「ナノー!動けないナノ!」
フローレンスは突然の出来事と恐怖のあまり顔が強張っていた。
侍女)「姫様〜」
他のシャトルの中で待機していた侍女が慌てて降りてくる。それを見ていたフローレンス。
フローレンス)「戻ってー!きちゃダメー!」
バシッ、叫んだ瞬間に腕が吹き飛び、侍女はクルクル回りながら倒れる。
フローレンス)「嗚呼、まただ、またこんな事に・・・・」
アーレイ)「クリス、キース聞こえるか、105番スポットで襲撃を受けている」
クリス)「マジか?今から強襲艇を向かわせる」
「分かった、待っている」
アーレイは狙撃が低い位置から狙っている事に気が付き、低い姿勢でシャトルの影に移動しようとしていたが、バシ!いきなり直撃を喰らった。
アーレイ)「ウゲェ!ザザ」
だが、肩に当り2mほど吹っ飛んでしまう。強化シールドで貫通はしないが衝撃がモロに来る。
アーレイ)「クーッきついな」
フローレンス)「アーレイ!」
一瞬気絶しそうになるが朦朧としながら何とか持ち堪えフローレンスの方を向くと、アーレイの方に駆け寄ろうとしていた。
アーレイ)「 !」
「やめろと!」と言うが声が出ていない、朦朧とする意識と痛みで声が出ない。
SP)「バキン、ブシャー」
SP達が彼女を守ろうと周りを固めるが無残にも吹き飛ばされ、彼女に血飛沫だけが飛んでいく。
フローレンス)「イ、イヤー」
その惨状を目にした彼女はすぐに伏せるが、ほんの数秒で3人が倒される。
SP)「ガン!ギャ!ドサっ」
フローレンス)「ギャ!ズザザ」
彼女も跳弾した弾を受け吹き飛び倒れる。
フローレンス)「ウグゥ・・」」
アーレイは彼女に覆いかぶさり自分の体を盾にして守る。朦朧としている彼女を見る。
アーレイ)「フローレンス!」
朦朧としていた彼女がアーレイの言葉で意識を取り戻す。
フローレンス)「あ、あ」
アーレイ)「このままでは全滅する、這ったままシャトルに向かう。いいか!」
「
コク!彼女は頷き移動を始める。
アーレイ)「ポコ、シャトルを動かせ」
ポコ)「ダノー!」
1番近くのシャトルを動かすと。
バキン!バン!バン!そのシャトルに集中して銃弾が当たりその光景を見たアーレイは隣のシャトルに向かう。
アーレイ)「ポコ、そのままゆっくりそのシャトルを離せ」
ポコ)「ナノ!」
ガン、バン、ガン、機体から遠ざけるように動かしているシャトルには、集中攻撃を受け穴がどんどん増えていく。
アーレイ)「中に入るよ」
フローレンス)「はい」
ようやくフローレンスとアーレイがシャトルにたどり着き中に入る。
アーレイ)「ポコ、お前はシャトルを遠隔操作して注意を引け、隙を見てベクスターから援護だ」
ポコ)「分かったナノ」
ボワ、ブシュー、最初に打たれたシャトルがついに煙を上げながら止まる。
ウィーン、ガン、ガン、ガン、アーレイも別なシャトルを遠隔操作して囮りに使う。また銃撃が集中して途端に穴だらけになる。
ポコ)「いまナノー」
ダダ、ポコが走り中に入ると緊急発進、ピッピ、キーン、シュバー、飛び上がったベクスターに一瞬、驚いたのか銃撃が止む。
ピッピ、ウィーン、アーレイはその隙を見逃さない!すかさずシャトルを動かしその場を離れる、残っているシャトルをAiモードにしてバラバラに動くようセット。
ポコ)「どこナノ、ナノ、カチ、ピピ、あれナノ!」
ベクスターに乗ったポコはスキャンをするが人を感知できない。すぐに赤外線モードにして探索すると2箇所に高熱反応が出る。それは射線の先の無人砲台だ
ポコ)「見つけたナノ!」
カチ、パパパパ!ポコが構わず機銃を掃射すると右側からの砲撃が止む。続いて2箇所目も掃射すると完全に沈黙した。
ポコ)「少佐、無人砲台を無力化したナノ」
アーレイ)「分かった、俺は空港ビルにこのまま向かう」
「わかったナノ」
ガン!、言い終わると同時にシャトルにまた大穴があく。今度はビルの上から狙われている。
アーレイ)「ポコ、銃撃を受けた2時の方向だ、天井に穴が空いたから上からだ、わかるか?」
ポコ)「見えたナノ・・・・・・バシュ!」
「沈黙したナノ」
「ポコ、ビルに不審者いるか?」
「認識阻害を利用しているから発砲しないと分からないナノ」
ジグザグにシャトルを動かし銃撃を避けながらビルに近づ。
バコン、ガン、先ほどまでは当たらなかった弾が正確に当たるようになる。その距離500m。
アーレイ)「まずいな、このまま進んだら確実に当ててくる」
他のシャトルは動きが単調なので狙われ続けていた。もう1台は動いていない残り1台だけだ。
アーレイ)「ポコ、ベクスターに転送できるか?」
ポコ)「だめナノ、阻害されているナノ」
「わかった、元の場所に移動する」
冷静に連絡していたがシャトルには「ガンガン」弾が当たっていた。全てが無効化弾では無いようだ。
アーレイ)「フローレンス大丈夫か?」
フローレンス)「あ、あ、アーレイ・・様。また、また人が人が・・・・私の為に人が・撃たれて・・死んで・・」
まずい、目から光が消えている。このままでは精神崩壊しそうだ。すでに目の焦点が合っていない。
クリス)「アーレイ迎えにきたぞ、どこだ?」
アーレイ)「今、105番スポットに向かっているシャトルがそれだ」
「わかった。機甲歩兵5機を先に降ろす」
「やめろ、無効化弾で狙撃されている。ビルから離れたらベクスター降ろすから強襲艇で挟んでくれ、転送は阻害されている」
「了解!」
アーレイ)「ポコ、聞こえたか?」
ポコ)「ナノ!」
ガタガタ、プシュー、ビルから離れ銃撃が弱まったのでシャトルを止めると。ゴワ!キーン、すぐにベクスターをシャトルの脇に降ろすポコ。
ポコ)「ビル側を塞いだナノ」
バシュー、バシュー、機甲歩兵が着陸寸前の強襲艇から大型の盾を装備して降りてくる。そしてシャトルを取り囲むように展開。キーン、プシャー、その横に強襲艇が降りて来て後ろのハッチが開きシャトルギリギリに着ける。
カン!バチン!カン!弾は飛んでは来るがベクスターと歩兵の盾で完全にブロックしていた。
アーレイ)「さあ降りるよ」
フローレンス)「・・・・・・」
フローレンスを見ると完全に目が死んでいる。呼びかけるが全く反応がない。
アーレイ)「フローレンス、行くよ」
フローレンス)「・・・」
アーレイは彼女を抱きかかえシャトルを降り、キース達機甲歩兵に守られそのまま強襲艇に乗り込んだ。
アーレイ)「ポコ、乗り込んだ」
「ナノ」
キース)「アーレイ無事か?」
アーレイ)「大丈夫だ、二人とも撃たれてはいないが、大至急病院に行ってくれ」
「わかった」
キーン、ズドド、強襲艇とベクスターは同時に離陸してその場を離れる。
フローレンスを抱きかかえたまま強襲艇のベンチに腰掛ける。彼女はベンチに座るとアーレイの首にぶら下がる格好で腕を回しぴったりとくっついている。
アーレイ)「フローレンス」
フローレンス)「・・・・・・」
結局12人のSPのうち9人が死亡、侍女2人死亡。ベクスターが着陸してたった10分で、11人が亡くなった。
宜しければブクマ、評価お願いします。




