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相性

トンボ(精霊)と仲が悪いアーレイ・・・。

収容所から戻った2人は城の客間にいた。


アーレイ)「フローレンス、明日の朝デルタに向けて出発するよ」


フローレンス)「はい、承知しています」


「今回は長かったね、やっとデルタに戻れる」


「陛下から連絡がありました、今回は結構長く作戦に従事したので、公務が溜まっていて帰った午後から障害者施設訪問があるそうです」


「人使い荒いね」


「仕方がないです、両立が大変なのは分かっていましたから」


「そうだね、頑張っていたよね」


「ですが、もうそんな公務地獄から解放されます!!」


「あっ!それって・・・・」


「そうですよ!戻ったら即、陛下に報告します。”婚約内定”を出せば公務が半減しますから!!」


「フローレンスそれちょっと待てない?」


「嫌です!明日報告したら、その日からアーレイ様は自由に”王宮”に出入り出来ます!」


「・・まさか私室とか」


「キャー!それ以上言わせないでー!!婚姻前交渉は問題ありません」


顔を手で隠しイヤンイヤンしているフローレンス。


アーレイ)「・・・・・欲望全開ですね〜」


フローレンス)「別に待っても良いですよー、けど”唇”を奪った事実は報告します!」


「あー、やめて〜先の展開が見えるわ〜、<おお、アーレイ今日から一緒に夫婦生活しても良いぞ!>なんて絶対言われる」


「でしょ〜。、さあさあ諦めてください。」


「俺、籠の中の鳥?」


「違います、檻の中の”猛獣”です」


「その心は!」


「飼い馴せません!周りから徐々に攻めるだけです」


「フローレンス怖いよー」


「エヘ!」


コンコン、話が盛りを見せた時ノックオンが響く。


フローレンス)「どうぞ」


ポコ)「終わったナノ」


ベクスターの整備が終わりポコが戻ってくる。


アーレイ)「お疲れさん」


ポコ)「クンクン」


「どうした?」


怪訝な表情のポコ、匂いで状態を知る犬族には嘘を付けない。


ポコ)「フローレンス少佐から幸せな香りがするナノ」


アーレイ)「ポコ、そのことで話がある」


ジー、彼女は感がいいのかアーレイをじっと見ている。


アーレイ)「フローレンスを娶ることになった。もちろん色々考えてのことだ」


ポコ)「ダノー!」


フローレンス)「キャ!」


「納得できないけど、アーレイ様が決めたなら従うナノ」


「普段通りに接してくれ」


ヒーン、悔しいのか泣き始めるポコ。


アーレイ)「ポコ!」


ポコ)「ヒーン、負けたナノ」


「勝ち負けじゃないから、ポコが嫌いなわけじゃない」


「それでもそれでも、けど、けど」


「大切な仲間だと思っているから、一番最初に君に教えたんだ」


「そうナノ?」


「アデールには今晩話すつもりだ、悲しまないで喜んでくれ」


「ちょっとありがとうナノ、けどデルタは一夫多妻だから諦めないナノ」


「わかったよ、追いかけるのは構わないから」


「ナノ!」


なんとかポコを落ち着かせることができた。


ポコ)「頑張るポコ!」


アーレイ)「わかったよ」


ーー


その日の夜は3人で夜会を開いていた。


アーレイ)「アデール話しておきたい事がある」


アデール)「はい何でしょうか」


「フローレンスを娶るよ、昨日決めた」


「それはそれは、”死の騎士”に見初められるフローレンスは幸せですね」


フローレンス)「は、はい、幸せです」


アデール)「フローレンス、貴方は本当に大丈夫なの?」


「と、申しますと?」


「貴方は”5精霊”の加護持っていますけど、本妻にはなれない可能性があるのよ」


「分かっています、2番目でも構いません。ですが何故分かるのですか?」


「それはね、私の前の女王は6精霊の加護を持っていたの」


「はい、そうですね」


「6精霊を持つ完全な力を持った獣人精霊女王が出現するかもしれないの、私はあくまでもそれまでのつなぎ」


「それって・・・。」


「そうよ、私の寿命が近いからよ」


「わたし、黒の精霊様にも言われました、次期女王を支えてくれと」


「そう、ならいつか現れるわよ」


「けど、何故アーレイ様と?」


「それはね、黒の精霊が憑依したからよ。彼は王の素質を認められたの」


「そうなのですね、ですが構いません」


「そう、貴方が納得しているならそれで良いわ」


「私はアーレイ様と一緒ならそれで構いません。本妻は多少の権限があるだけですし、アーレイ様が選ぶ人なら。私も信じることが出来ると思います」


「随分と成長したわね」


「ええ、色々学びましたしアーレイ様に教わりました」


「そう、それなら安心ね」


「はい!」


「それで、夜は抱いてもらうの?」


「そ、それは・・・初夜の印の確認があるので」


「ふふ、嘘よ。けどデルタじゃ報告しても婚約発表を済まさないと添い寝も何もできないでしょ、ここなら良いわよそれくらい」


「そうですよね。。。。」


アーレイ)「俺の意見は無視かい!」


フローレンス)「そうです〜(棒」


アデール)「それで、今晩はどうするの?」


フローレンス)「はい!もちろん今晩、お邪魔します」


アーレイ)「決定かい!」


その日の夜、アーレイとフローレンスは同じベッドに寝ていた。


フローレンス)「ア、アーレイ様、き、き、緊張して眠れません」


微妙に離れた状態で仲良くベッドに寝ている2人。


アーレイ)「あのなー、君が一緒に寝るって言い始めたんじゃないのか?」


フローレンス)「そ、そうですが・・」


「けどこのままじゃ寝れないよな」


「はい」


「ほれ、こっちにおいで」


アーレイはフローレンスを引き寄せ、腕を枕をして横抱きをする。


アーレイ)「くっついた方が安心できるでしょ、微妙に離れている方が変な想像するだろ」


フローレンス)「そ、そうですね・・・少し落ち着きました」


「でしょ」


「はい、お胸をお借りします、チュ!えへへ」


軽くキスしてきたフローレンスは幸せいっぱいの笑顔だ。


アーレイ)「それじゃおやすみ」


フローレンス)「はい、おやすみなさい」


少し経つと緊張が解けたのか、疲れなのかスヤスヤ寝息を立てはじめる。


フェアリー)「あーあ、結局押し切られましたね」


アーレイ)「そうだな。これも運命かもな」


フェアリー)「そうですねー(棒」


ーー


朝、なんとなく目が覚めると、フローレンスはまだ幸せそうに「スヤスヤ」寝ていた。そんな可愛い寝顔をじっと見ていたら。


フローレンス)「ンンッ、」


彼女も眠りが浅かったのか「スッ」と目が開き見つめ合ってしまう。


フローレンス)「おはようございます」


アーレイ)「おはよ」


「ふふ」


可愛く笑う笑顔のフローレンス。


アーレイ)「。。。(マジ可愛いよ!けどこれから先のことを考えると不安がよぎる。俺やっぱロクデナシだな・・・つい反省してしまったよ」


フローレンス)「なにを考えているのですか?」


「俺って無責任だってね」


「そんなことはないですよ、私にとって無責任とは思っていません」


「そうかもしれないけど、俺から見たら無責任だよね」


「気にしないでください、人にはそれぞれ役目がありますから」


「そうだね、君が幸せならそれで良い事にしよう」


フェアリー)「逃げた!」


アーレイ)「うるさいわ!」


フローレンス)「はい!私、幸せですよ」


アーレイ)「さあ、デルタに戻ろう」


「ですが、その前に!ンンン!」


もう当たり前のように甘えてくるフローレンスは幸せを求めアーレイとキスをする。


アーレイ)「積極的だね、おはようのキス?」


「そうですよ!けど・・・物足りない」


「少しの我慢だよ、チョット早いけど起きようか」


「うん、そうですね」


早起きした2人は少し城の周りを散歩をして食堂に向かった。


フローレンス)「おはようございます」


アーレイ)「おはようアデール」


アデールは食堂で2人を待っていた。


アデール)「食事が済みましたらデルタに戻りますか」


アーレイ)「少しゆっくりしてから帰るよ」


「祠に行きませんか?」


「構わないがどうした」


「精霊の加護をちゃんと受けた方が宜しいかと」


「フローレンスの加護?」


「そうです、娶るとなるとちゃんと受けた方が良いかと」


「そうね、保留中の状態だからね」


「食事が済みましたらお願いします」


「わかった」


食事を済ませ祠に向かう二人。


フローレンス)「ここ、怖いですよね」


暗い洞窟を歩く二人、フローレンスはピッタリアーレイにくっついている。


アーレイ)「帰りは1人で大丈夫?」


フローレンス)「嫌です、待ってってください」


「わかったよ、ちぇ」


「もしかして入りたくないのですか」


「あいつら嫌い」


「ふふ」


「ほらここだよ」


ギィ、いつもの扉を開け中に入ると、相変わらずファンタジーな世界が広がる。


妖精1)「あら、アーレイが来たわよ」


早速、2人に気が付いた妖精が一匹降りて来たよ。


アーレイ)「今日はフローレンスの為に来たんだよ」


妖精1)「そうなんだ」


フローレンス)「こんにちは妖精さん」


妖精1)「アーレイと違ってちゃんと挨拶できるいい子だね」


アーレイ)「そりゃどういう意味だ」


妖精1)「ふん!アンタには勿体ないわ」


アーレイ)「早速嫌味かよ」


ほかの妖精も降りてきたよ。


妖精2)「ねえねえ、何しに来たの」


アーレイ)「フローレンスに精霊の加護をちゃんと貰うためだ」


妖精2)「もういいわよ、ちゃんと加護されているよ」


アーレイ)「早くね?」


妖精2)「だってその子アーレイの伴侶になるんでしょ」


アーレイ)「なぜ知っている」


妖精2)「フローレンスの頭の中が薔薇色だもん!」


アーレイ)「しかし人の心読むなよ。趣味悪いぞ」


妖精3)「アンタに言われたくないわ」


アーレイ)「けっ、相変わらずムカつくトンボだ」


妖精3)「アンタ今ぶっ殺すとか思ったでしょ」


アーレイ)「ハエ叩き持ってくりゃ良かったわ」


妖精3)「ギー!」


アーレイ)「うわ!魔獣顔やめろよ、気持ち悪い」


フローレンス)「アーレイ様、何でこんなに仲が悪いのですか」


「こいつらと仲良くなれるか!偉そうにムカつく」


妖精4)「少しは敬って!」

妖精5)「そうだそうだ」


アーレイ)「ヤダ、断る!」


ブラッド)「アーレイ相変わらずだな」


気がつくと知らない間にブラッドが横に立っている。


アーレイ)「何故こいつらと仲良くしなきゃならん!」


ブラッド)「君は精霊の力を奪える立場だから、彼は本能的に嫌うのだよ」


「ふーん、俺はあの上から目線が嫌いなだけだ、当分無理だわ」


「仲良くなるには時間が必要だな、まっ、その時が来れば必然的にそうなる」


「何か知っているのか?」


「全てが動き出しているとしか言えん」


「なんだそりゃ」


「これ以上は俺もわからん」


「ふーん」


フローレンス)「アーレイ様、もう加護は貰えたのですか?」


アーレイ)「トンボに聞いてみれば~」


妖精)「ギー!」


無事に精霊の加護を貰えたので取敢えず城に戻ることにした。


妖精3)「フローレンスまたねー」


フローレンス)「はーい、また来ますね」


妖精3)「アーレイは来なくていいからね〜」


アーレイ)「羽がもげて死ね、トンボ!」


妖精3)「ガルゥ!」


城に戻ったアーレイとフローレンスは、アデールに別れを告げ一路デルタに向かう。


ーー


デルタナノー。


管制官)「こちらデルタ管制、4番誘導路に入ってください」


ポコ)「了解ナノ」


「駐機場は105番スポットにお願いします、軍用格納庫、VIPスポットは現在使用不可です」


「分かったナノ」


「軍の格納庫が空いてないので民間の方に行くナノ」


アーレイ)「分かった迎えには連絡するよ。一応、周りを警戒してくれ」


ポコ)「それじゃ高度を下げるナノ」


久しぶりのデルタ・・・しかし。


宜しければブクマ、評価お願いします。

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