14話 料理で感情変わるの?
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「ねぇ・・・あんた何時に出るの?」
俺が作った目玉焼きを食べながら有田が俺に問う。
「うーん・・・8時かなぁ。」
寮は学校に近いからね。最高!
「じゃあ私も一緒に行く。」
「は?」
「い、いや。やっぱりいいわ行かない!」
どこのツンデレだよ。
「ツンデレとか思ってたらなぐー」
「はいはーい♡」
「死ね。」
わーおしんらつぅ。でも確かにキモいな。
「なんで一緒に行こうと思ったんだ?」
「まだ言えない。」
「・・・そうか。」
仕方ない。こうなったら待つしかない。
「じゃ俺より早く出ろよ。俺も少しだけ時間遅らせるから。」
「わかった。」
素っ気ないなぁこいつ。
目玉焼きに塩しかかけなかったからかな?
「いってきまーす。」
有田は先に行っているので、もちろん返事はない。
まぁいたとしても返信しないだろうが。
ドアを閉め、外に出る。
確かこの住宅街を抜けたら良かったはず・・・。
と周りをキョロキョロしている南坂高校の制服に身を包んだ女子がいた。
可愛い子だな・・・・あれ?
「すいません。この前の犬の方ですか?」
俺の語彙力はいずこに・・・。幸い通じたらしく、
「あ!この前助けてくださった方ですよね?ありがー」
その時俺の制服を見て驚きの表情を浮かべる。俺もびっくり。
「同じ高校だったんですね。」
「俺も驚いたよ。まさか俺と同じ南坂1年生だったなんて。」
一拍置いて尋ねる。
「何してるの?」
「道に迷ってしまって・・・。」
「そうなんだ。じゃあ一緒に行こう。」
「ありがとうございます。ほんと困ってて・・・。
色々すみません。」
「いいよいいよ。じゃいこう。」
2人で歩き始める。無言はちょっとアレだから何か会話を・・・。アレって何だよアレって。まぁいいや。
「そういえば名前は?」
「おとねざわ さきみです。」
「???ごめん漢字どう書くの?」
???さんがスマホをとりだしメモアプリに書き込む。
「音音沢 咲実です。」
え何この名字。見たことない。すご。
「バカにしてるわけじゃないけどすごい名字だね。」
「よく言われます。」
「音音沢さんかぁ。」
「長いので音ちゃんか咲ちゃんでいいですよ。」
「音ちゃんにするよ。」
少し和んだかな?
「そういえばお名前何ですか?」
「宮滝。宮滝誠司って言うんだ。よろしく。」
「よろしくお願いします。そういえばここを歩くということは寮に住んでますか?」
「音さん寮生活なの?」
「音ちゃんでいいですよ?」
「ごめんハードル高いから音さんにさせて・・・。
それで寮に住んでるの?」
「ええ302号室に住んでます。」
「えぇ!?俺の部屋の隣じゃん!」
「えぇ!?301ですか?」
「そそ。」
「すごい偶然ですね。毎日一緒に登下校しませんか?」
「え、い、いいよ。」
この子恥ずかしくないのかな。
「ありがとうございます。ほんとに友達がいなくて寂しくて・・・。」
「俺もだよ・・・あ。」
「どうしたんですか?」
結構いい考えを思いついた。また後で話そう。
「あとで言うよ。」
音さんは不思議な顔をしていたが、うなずいた。
いい考えと思ったが、急に不安になってきた。まぁ今は考えないようにしよう。きっと気のせいだ・・・。