10話 寝る前の会話
書けそうだったのでもう一回書きました。
短めにしておきました。
掲載は不定期です。もう1作品も頑張りますのでよろしくお願いします。
昼ご飯も食べて、夜ご飯も食べて風呂に入ったあと、いざ寝ようとしたがなかなか眠れない。
明後日から高校が始まるからかな。
散歩いこ。
そう思いリビングを出ると、有田がいた。
「どうした?」
「・・・いや眠れなくて。」
「そっか。俺と同じだな。」
「・・・ふーん。」
そこまで俺に興味ないですかそうですか。
「何しようとしてんの?」
「いや散歩に行こうと思って。」
「そ。じゃ私もいく。」
「は?え?」
「は?何か文句あるの?」
「ないけどさ。」
びっくりするわ。だって、
「だって人を信用してない感じだからな。」
彼女は驚き、沈痛な顔をする。
「・・・わかってんたんだ。」
「ああ。そんな感情に敏感だからな。」
わかるんだよ俺には。誰よりも。
「だから俺はな、・・・なんていうんだろう・・・嬉しかったんだ。信じてくれたような気がしてな。」
彼女は痛そうな顔をしている。
彼女は辛そうな顔をしている。
口をパクパクしているのは俺にどこまで話そうとしているか考えているのだろう。
まだ信用しきれてないみたいだが仕方ない。時間をかけてゆっくりと信用を積ませるしかない。
「宮滝なら・・・きっと大丈夫なんだろうって。
不安と安心が混ざって変な感じがしている。」
「そうか・・・。」
何が大丈夫なのか。何が不安で何が安心なのか。
聞きたい。
でも聞いてはいけない。
踏み込むのは当分先だろう。
「・・・何が、とは聞かないのね。」
「ああ、お前が言いたくなる時まで待つよ。」
「・・・そう。今日はもう眠たくなったから寝るわ。散歩にはいかない。おやすみ。」
ぶっきらぼうな口調だが、すっきりとして嬉しそうな顔は見間違いではないだろう。そう信じたい。
「さて、明日は用事あるし。散歩はお預けで俺も寝るか。」
いい夢が見れそうだ。