服と腕時計を買いに
長い間休んでしまいすみませんでした。ここから投稿再開していきたいです。
換金をしに行くだけのつもりが旅人ギルドに加入することになった。しかし、悪いという事はないだろう。そんなことよりも早く服と腕時計が買いたい。服はボロボロのうえに腕に巻いている腕時計は壊れている。
「とりあえず服買いに行っていいか?」
「そうだな、お金も入ったしな」
旅人ギルドを出て、旅人通りを歩く。どこで服と腕時計は売っているだろうか。服は旅人通りで手に入るだろうが腕時計は分からない。少し歩くと旅人服店と書かれた赤褐色の建物を見つけたので中に入る。
内部には旅人用だと思われる色とりどりの服が並べられている。なるほど、旅人用の服屋を名乗っているだけのことはあるな。とりあえず店員さんにどの服がオススメか聞いてみようと思ったが聞くのはやめた。俺自身で選びたい。
「どの服がいいかな」
「さあな。勝手に決めてろ。自分で決めたのが1番だと思う」
「そうするつもりだ」
服か、何にしようか。とりあえず動きやすくて軽くてある程度防護力があるものがいいな。でもあまりにも防護力がありすぎると今度は重くなりすぎてしまいそうだ。難しいな服選びは。
色で絞ってみよう。青? 緑?白? 赤? 黄? 紫? 黒? 正直、色は何色でも良い。ただ、あまり目立たない色が良いだろう。どこの国にでも溶け込めるような色が良い。その点、制服は良かった。派手すぎず、落ち着きすぎず。ちょうど良い色合いだった。
となると、黒や灰色などといった色だろうか。どの服も旅装と名前が付いているが服ごとに値段は違うようだ。
「1番安い服で1000Eか…………」
「決めたのか?」
「いや、まだだ。選び中。シナンは何も買わなくていいのか?」
「ラナーが服選んでる間の暇つぶしに服を見ているが買う必要はないな。私は制服が無事だからな」
「そうか」
改めて服を見る。どれがいいだろうか?
「お、これいいじゃないか」
黒と灰色、白色の服だ。気温によって調節できるよう、フードが付いた灰色のコートもセットで付いている。服の全体な色は白が基調とされており黒色の線が入っている。それに加えてズボンまで付いている。ちなみにズボンの色は黒だ。もうこれでいいじゃないか。防護力など気にしていたら時間がかかってしまう。さて、値段は何Eかな?
「3000E…………」
コートに服、ズボンまで付いていると考えると破格だ。破格だが……。
「ラナー決まったのか? 試着してみたらどうだ?」
「そうだな。とりあえず試着しよう」
試着室の中に入り私服から購入予定の服に着替える。軽いなこれは。見た目以上の軽さだ。あとは防護力だが…………。さすがに確かめるわけにはいかないか…………。店員さんに聞いてみるか。
試着室から試着したまま出る。試着室の前にはシナンが立っており感想を言ってきた。
「似合ってるな。それなりには」
ニヤニヤと笑みを浮かべながらそんな言葉を発してくる。本当に似合っているのだろうか。
「そうか。そりゃありがとな」
「ところでそれ買うのか?」
「とりあえず店員さんを探してるんだ。防護力がどのくらいなのか気になってな」
店員さんを探して店内を歩き回る。どこにいるだろうか。
「そうか…………支払いカウンターへ行けばいいのか」
なぜ、俺はその結論に至らなかったのだろうか。最初からそうしていれば歩き回る必要も無かったというのに。
支払いカウンターへ行き、店員さんに試着中の服の詳しいことを聞く。
「あの、すみません。この服の詳しいことを教えてください」
「はい。そちらの服はとても丈夫な服ですよ」
「丈夫なのか?」
「そちらの服には傷防止コーティングがされており、通常の使い方をされれば、破れるなんてことは無いと思いますよ。見ててくださいね」
そう言うと店員さんはレジカウンターからハサミを取り出し、服を切ろうとする。しかし、全く刃が入らない。
「なるほど、たしかに破れにくいみたいだ」
つまり言うと、この服は傷が付きにくいようコーティングがされているため破れにくいと。どれくらい傷が付きにくいかは気になるがよし買おう。
「それじゃあこの服買います」
「はい、分かりました。二着買うことをオススメしますがどうしますか?」
「二着か…………」
この服を二着買うと6000Eか…………。どうしようか。コートは二着もいるだろうか。それに服が増えれば荷物になる。とはいえ、服の替えが増えるのは便利だ。便利さを優先してもう一着買おうか。
「もう一着買います」
「分かりました。それではお値段合計6000Eとなります」
「はい。ありがとうございました」
6000Eを財布から出して店員さんに渡してお礼を言う。これで服の問題は解決だな。そうだ、制服は寝る時用の服として使おう。もちろん直してからな。
「服買い終わったぞ!」
「そうか、分かった。次は何を買いに行くんだ?」
「腕時計を買いに行こうと思ってるよ」
「腕時計ってどれくらいの値段がするんだ?そもそも必要か? それ」
「それはだな…………。必要だ!」
腕時計は必要だ。何と言われようと俺は腕時計が買いたいんだ。
「ただ単に何か物を買いたいってだけじゃないのか?」
「そういうわけじゃない。必要だから買いたいんだ」
「そこまで言われると仕方ないなとしか言えないじゃないか」
「とにかく、腕時計買いに行くんだ!」
「はいはい」
なんとか、シナンを説得して腕時計を買いに向かう。腕時計はどこで買えるだろうか。
時は進み数時間経った頃。セントラの時計通りのとある時計店。その店先のショーケースを見て俺はきっと唖然した顔をしているだろう。その理由は。
「どれもこれも値段高すぎるだろ」
シナンは肩に手を置き俺に向かい口を開いた。もしかしてお金貸してくれるとでもいうのか?
「ラナー、残念だがこれは諦めるしかないな」
片っ端から時計店を回り腕時計の値段を見ていったのだが全て30000E以上だった。いやそもそも腕時計の数自体少なかった。
「そんな。何も買えないだと…………。せめてこの腕時計の修理だけでも」
再び片っ端から時計店を回り腕時計の修理を頼む。どうかせめてこの腕時計だけは直ってくれ。この腕時計は…………。
まず1番近くにあった時計店の老店主に頼み込んでみる。
「腕時計の修理を頼みたいんですけど」
「腕時計ね。どれどれ見せてみな」
老店主に腕時計を手渡す。手渡した途端老店主は目を見開き驚いたような顔をした。
「これは…………!」
「その腕時計がどうかしましたか?」
「お兄さんすまんのう。この腕時計は修理できそうにないわい」
「そうですか…………。ありがとうございました」
そう言い俺は扉を開き時計通りへ出ていった。次の時計店を目指して。
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俺が時計店を出ていき数分後の店内にて。
「あんな腕時計見たことがない。軽すぎるうえに薄すぎる。もしやあの腕時計は……」
老店主は、時計に囲まれた店内にてそのようなひとりごとを漏らしていた。
読んでくださりありがとうございます。
前書きでも書きましたが、毎日投稿と言っておきながら長い間休んでしまい申し訳ありませんでした。
また休むこともあるかもしれないですが先の展開が見えてきたのでしばらく休むことなく投稿できるはずです。




