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8精の王  作者: ryou
森の民たち
9/16

世界を渡り

やっと時間ができました。久しぶりに投稿することができます。

ここからは異世界編です魔法と剣の世界観になります。

目の前に闇が襲った。冷たく、痛く、苦しい。


(どこ、ここは⋯)


アイツさえ居なければ⋯

なんで私ばかり⋯

憎い、全てが憎い⋯

返してよ、私のわたしの⋯


聞こえる、闇の中が蠢いている。憎くて、悲しくて、痛くて、羨んでいる。この声を知っている。物心つく頃から聞こえていたと思う。だからこそ自分は、生きていることが苦痛だったのかもしれない。


(また夢を見るのか、今度はどんな夢なんだろ。苦しくないといいんだが⋯)


闇の中をさまよいながら、ぼんやりと考える。


(目が覚めたら、何も覚えてないんだけど)


いつものことに苦笑しながら竜也は嗤った。自分の醜いところを⋯。


(ん、あれは)


突然光が見えた気がした。小さくて普通なら見つからないような小さな光を。


(初めてだ、あれは何だろう)


竜也は、そっと手を伸ばした。徐々に光に手が近づく。


(もう少し⋯)


その光が徐々に強くなっていく。そして聞こえる、誰かが自分を呼ぶ声が。さらに手を伸ばしその光に触れようとして⋯。


「大丈夫ですか」


目が覚めた。


(誰だこの子は)


「よかった、目が覚めたのですね」


少女がゆっくりとほほ笑む。竜也が周りを見渡すと知らない景色が浮かんでいた。


「ここは⋯」

「ここは、ファルムの集落です。あなたに助けられ気づいたらここに⋯」


(思い出した、確か豚に襲われて⋯)


「あなたのおかげで、集落のみんなと合流することができました。本当にありがとうございます」

「あ⋯いや⋯こちらこそ?」

「あのあなたの名前を、聞いてもよろしいでしょうか?」

「え⋯ああ、俺の名前は坂森竜也だ」

「サカモリリュウヤ様ですか?」

「竜也が名前だ」

「リュートァさま?」

「⋯リュウでいい」

「えっと、リュウ様ですね。このたびは本当にありがとうございました。私はレナ・ファルム。レナとお呼びください。」


レナと名乗る少女。その少女にいろいろな質問をぶつけた。ここがどこなのか、あの豚が何なのか、何で襲われていたのか、などなど。

レナは一つ一つ丁寧に教えてくれた。


・ここはユグドラ大陸にある、パレス国の南にある森の小さな集落であること。

・最近パレス国の貴族が次々に別の集落を襲っていること。

・そのため、力が必要であり、父の形見であり、封印されていた武器を取りに、兄と二人で行っていたこと

・その際にオーク(二足歩行の豚)に見つかり逃げていたこと

・逃げているときにレナの魔法の転移を使い逃げようとして、力の制御を誤り暴走してしまったこと


そこからは俺も知っている。豚を倒して、それから⋯


「あっ」


思い出した、少女が切られ死にかけていたこと。それを助けられないと知りながら、自分が何かをしたこと。落ち着いたためかいろんなことが頭を巡った。


「ああ、生きてる⋯いきてる。間に合ったんだ。」


俺の目から熱いものがとめどなく、溢れてきた。

レナは少しびっくりした顔になったが、微笑みながら。


「はい、あなたのおかげです」


にっこりとほほ笑んだ。二人の間が徐々に近づきもう少しで触れ合う距離になって。


「俺の妹に何をしている」


急に横から殴られた。

seka

キャラに名前を付けるのが難しいです。

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