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8精の王  作者: ryou
プロローグ
6/16

狂気

少女視点が続きます。

これから主人公がどんな戦い方をしていくのか、

応援してください。

少女side


私は回復した魔力を自分の怪我に当て治しました。

まだじんじんしますけど、出血は治まりました。


そして彼は⋯

「くきゃ、くひゃひゃひゃひゃ、あはははは」


異常でした。

先ほどまで彼を弄んでいたオークも、彼の豹変に動いていなかった。


ほかのオークも周りの人たちも、状況に追い付いていなかった。

私は彼の姿を見ました。


「あれ⋯は⋯?」

特に変わっていない姿でしたが、一目でわかる変化がありました。


昔お母様に教えてもらった、伝説のドラゴンの話。

そのドラゴンはドラゴンの王と呼ばれ何よりも強いといわれ、

何百年も前にほろんだとされる強者。


その姿は真っ白で、汚れなどないほど美しく。

瞳の色は金色ですべてを見通すといわれ、

神ですら彼を恐れたという。


そんなことを思い出させるかのように、

彼の眼は金色に輝いていた。


そしてその瞳は

(顔は笑っているけど、彼、すごく怒っています)

なにに対して怒っているのかわからないですが、

激怒しているのは分かりました。


「きゃはははははははは⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」

笑い声がやみました。


彼は急に走り出しました、先ほどまで彼を弄んでいたオークへ。

オークは彼に警戒し武器を構え、横なぎに攻撃します。


「危ない!!」

私は叫びました。しかし、彼の速度は変わらず、そのまま相手にぶつかりました。

衝撃でオークも彼も倒れこみました。


「あっ」

彼はオークの攻撃を受けていました。

お腹から血がにじんでいるのが見えます。


彼はそんなことを気にしないとばかりに、

オークにつかみかかり、そのまま⋯

オークの首にかみつきました。


「BUGYAAAAAAAA」

血しぶきをあげながら、彼は尚も嚙みつきます。


オークが静かになりました。

彼はゆっくりした動作で、オークの剣をつかみ立ち上がりました。


オークは不気味に笑う彼に、後ずさりしました。

それを見た彼はさらに笑い

「ぐひゃはやひゃはひゃひゃっ」

笑いながらオークに迫っていきます。


武器など扱ったことなどないだろうと思うような構え。

彼は剣をふるいました。


オークが1匹死にました。

それを見た、オークのリーダが声をあげました。


オークたちは落ち着きを取り戻し、彼を囲み始めました。


「GUOOOOOOOOO」

オークの1匹が彼の背後から襲い掛かります。


声を出そうと思ったけど間に合いません!


しかし、彼は後ろでも見えているかのように、

近づくオークに剣を振りました。


そしてもう1匹のオークに彼から近づくと、

今持つ剣をオークに突き刺し、オークの剣を手にまた他のオークに迫りました。


「すごい」

先ほどまで、諦め、弱かった彼とは思えなかった。

でも⋯


「くひゃっ」

彼はオークを倒しているが、無防備に近づいている分、何度も攻撃を受けていた。


(いけない、このままだと)

彼は傷を受け続け、それでもなお戦い続けた。


私は思った、何のためにあなたは戦っているの?

もうこれ以上傷つかないで!


私に気付いたオークが迫ってきました。

逃げないと!

思ったように動けずオークの接近を許してしまいました。

「きゃーーーーー」

思わず目を閉じました。




一向に痛みは訪れません。

そこには彼がいて、オークの武器を片手で防ぎ、もう片方の手でオークを切っていました。


「なんでこんなになるまで戦うのですか!」

「⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯」

「痛いはずなのに、苦しいはずなのになんで!!」

私はつい彼に叫んでしまいました。

傷ついてほしくないから。泣いてほしくないから。


すると彼から笑い声ではなく、

優しい声音でつぶやいたのでした。


「守りたい、全てをかけて君を守る。君が俺のことを見てくれるから。

 弱い俺を君が、守ってくれたから。だから、これからは⋯⋯⋯


 君の障害になるものすべてをぶっ潰す。」


私の心は暖かな何かに包まれたような気がした。


そして誓ったこの人と肩を並べて戦えるようになることを。 

主人公らしくない戦い方でごめんなさい。

覚醒しても基本弱いのでこれからの進化に期待してください。

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