第3話 爆弾ニート
すみません。更新遅れました。理由は旅行!!そしてアニメ!!
小雨になり掛けた公園
遊具の中を笑いながら覗いてくる斉藤圭一
「お前等ぁ、逃げれると思ってたのか?キャハハハハッ!」
斉藤はそう言うと内ポケットにゆっくりと手を忍ばせる
優治と洋子は斉藤が何を取り出そうとしているのか一瞬でわかった
斉藤は銃を取り出し、銃口を優治と洋子に向ける
「お前等ニートだからなぁ死なないといけないんだよ!!わかるよな?キャハハハハハ!」
引き金をゆっくり引く斉藤
(ヤバイ!)
恐怖の中、優治は不気味な笑い顔の斉藤を見ながら思う
だが、なぜだろう、優治は洋子を守らないといけないと思った
そして優治は洋子を庇う様に洋子に覆いかさばる
ド~ンッ!!
恐くて目を閉じている優治の耳に聞こえたのは、橋の下で聞いた音とはまったく違う音だった
橋の下で生まれて初めて聞いた銃声はもっと乾いた音だった
だが遊具内に聞こえている音は.....
ド~ンッ!
優治はまるで内乱が激しい国のど真ん中にいる気分になる
(爆発音)
優治の脳はその音をそう判断した
ゆっくりと目を開ける優治
遊具内のアスファルトに映る赤い光
ユラユラと揺れている
(火?)
洋子の顔を見てみると、洋子はただ大きく目を開けて驚いていた
(一体なにが.....)
そう思った優治は後ろを振り返った
ド~ン!
優治が振り返ると同時また鳴る大きな爆発音
遊具の出口にはもう斉藤の姿はなかった
遊具の中から見える赤い炎
小雨の中でも燃え続ける炎
(ば、爆弾?)
ド~ンッ!!ド~ンッ!
また鳴る爆発音、燃えがる炎
優治がただ戸惑っていると、洋子が腕を握ってくる
洋子の方を振り返る優治
「優治君!逃げよう!」
洋子はさっきの顔とは違い真剣な顔でそう言うと優治の手を引っ張って、逆方向の出口へと向かう
洋子が先に遊具からゆっくりと顔を出す
ド~ンッ!!
赤い炎と一緒に鳴る大きな爆発音
爆発の勢いに驚き、首を引っ込める洋子
それを見て優治は
「洋子さん!俺が先に行くよ」
そう言って洋子の前に行く優治
ド~ンッ!
鳴り続ける爆発音
優治はゆっくりと遊具の中から顔を出す
周りはただ小雨が降るだけの光景だった
今、出ようとしてる反対側が爆弾の嵐なのだろうか.......
「大丈夫みたいだ、こっちはなにもない」
優治は洋子にそう言いながら遊具から出る
「う、うん わかった ちょっと音にビックリしちゃって」
優治は腕を伸ばし洋子の腕を掴む
洋子は優治の腕と一緒に遊具の中から出た
2人一緒に遊具に隠れながら反対側の爆弾の嵐の方を見る
パンッ!パンッ!
斉藤が遊具の前で爆弾を投げてくる方向に向かって銃を撃ちまくってる
(一体誰が爆弾を?)
「優治君!」
その光景を呆然と眺めていた優治を洋子が呼ぶ
「あ!ご、ごめん!」
「逃げるよ!」
「うん!」
洋子がまた優治の手を握る
ド~ンッ!
爆弾の音が止まない中2人で見つめあい逃げる決心をした
二人一緒に公園の反対側の出口へ小雨が降る中走って向かう
「ギャッ~!!顔が~!!!!」
すると斉藤の叫び声が後ろから聞こえた
公園の出口の前で優治と洋子の足が自然と止まる
2人同時に振り返ると.......
頭の部分が燃えて、うずくまる斉藤の姿がそこにはあった
「熱い!熱い!」
斉藤が叫びぶ
それでも止まない爆弾
ウ~~~~~ッ!
パトカーのサイレンが聞こえ始めた
「マズイ!警察!!」
優治は叫ぶ
「行こう!優治君!」
洋子が優治に言う
優治は洋子を見て頷きそれから2人で公園を出た
もう爆発音は止んでいた
小雨の中、住宅街を2人で手を繋いで必死に逃げる
すれ違う人達は驚いて2人を見てしまう
優治は灰色のスウェット姿で裸足
洋子は黒の上下のジャージ姿で裸足
だが、2人は周りの事なんてお構い無しに逃げる
恐怖が2人の足を動かす
2人とも、もう長くはない命だと悟る
2人とも、もう生きるのを諦めてる
だが、逃げる
もう生きるのを諦めてる2人
だが、死の恐怖が2人の足を動かしていた
足から血が出てきても走る
走れなくなるまで2人は走り続けた
気がつくと大通りに出てしまった
歩道橋の下で膝に手を付き止まる二人
その近くを傘を差しながら歩く人々
冷たい目線が2人を襲う
ニートが一番嫌いな目だ
「ハ~ッ!ハ~ッ!マ、マズイ!大通りに出ちゃった」
息を切らせ膝に手をつきながら洋子に向かって言う優治
「う、うん!そ、そうだね....」
洋子も息があがっている
「も、戻る?」
息を切らせながらも恐る恐る提案する洋子
「い、いや、それは無理かも」
来た道を指差しながら優治は言う
走りすぎて手も震えていた
その方向からパトカーのサイレンが聞こえる
「そっか.....ウチ等バカみたいだね!死ぬのわかってて逃げてさ!」
笑いながら洋子は言った
もう終わりなのだろう
パトカーが来てここで撃たれて死ぬ
優治と洋子は呆然とそう思う事しかできなかった
優治は息を整えながら周りを見渡す
小雨の中、遠くの方で微かに聞こえるサイレンの音
傘を差しながら歩く人々達の中のあるカップルが優治と目が合い足を止めた
「なぁ、あれニートじゃね?」
「え?」
(ま、マズイ!)
優治は直感でそう思った
このままでは.....
すると、カップルが俺たちの方を見ながら話していたので他の人も足を止め始めた
「え?ニート?」
「うそ?え?」
「指名手配されてる奴等?」
「警察呼んだ方がいいんじゃない?」
徐々に増える人の数
優治と洋子の目の前には冷たい目線を送りながらヒソヒソと話す日本人がそこにはいた
ここは本当に日本か?
俺達は本当に日本人なのか?
こいつ等は俺と同じ日本人なのか?
優治はその光景を見て途惑い始めた
「..!....冶君!....優治君!!」
我に返る優治
「マズイよ!逃げよう!」
「う、うん!」
洋子が優治の手を握ってきた
そして洋子が優治を引っ張るように走り始める
だが、2人の背中をこの言葉が追いかけてきた
「オイ!逃げた逃げた!」
「やっぱりニートだったんだ!警察呼べ!」
優治は洋子を見る
洋子の頬は涙が流れていた........
------
「洋子さん!商店街はマズイよ!」
「でも警察が追ってきてるんだよ?」
歩道橋を離れ、少ししたところから警察に追われ始めた
多分さっきの人達が呼んだのだろう
だがそんな事をのん気に推理してる暇は2人にはなかった
2人は行き先など考えず、とりあえず走って商店街の入り口まで来たのだった
「止まれ!止まらんと撃つぞ!」
道路を挟んだ所から警官が叫んでくる
2人は迷ってる暇はなかった
「優治君!行こう!ここで立ち止まっててもただ捕まるだけだよ?」
「う、うん!行こう!」
2人は商店街へと入っていった
いつの間にか雨はあがっていた
優治は洋子の手を強く握りながら走る
商店街は人で溢れかえっていた
2人は人にぶつかりながらも走って商店街を進む
商店街にいるニートではない人々は2人を変な目で見ている
「止まれ~!!」
ガヤガヤしている商店街の中から聞こえる警官の怒鳴り声
そんな声には耳も貸さず2人は走る
もし、この声に従い止れば.....撃たれて死ぬ
そんな事はもうわかっていた
商店街の反対側の出口が見えてきた
だが.....
パトカー数台が出口を封鎖していた
2人はその光景を目に入れると同時に走る速度を落とし始めて、足を止めた
「ゆ、優治君....」
優治は出入り口を封鎖しているパトカーと銃をこちらに構えてる複数の警官を見ながら呆然と立ちつくしていた
「お、俺が何をし、したん....だよ.....」
震える声で誰にでもなく語り始める優治
「優治君!」
「だって、お、おかしいよ、こ、こ、こんなのって....」
洋子の顔を見ず、ただ前を向いてひとり言を言い続ける優治
「な、なんで?な、なんで俺等がこ、こんな事に?」
「優治君!お願い聞いて!」
膝に手を突きながらゼ~ッ!ゼ~ッ!っと呼吸している洋子を優治はゆっくりと見下ろす
「な、なんですか?」
「優治君、ありがとうね!」
「な、な、なに言ってんですか?」
「出会えてよかった!私と同じ境遇の人と出会えて本当によかった!」
「お、同じ?」
「私も、ニートになった理由が同じだったから....」
洋子は優治に向かって笑顔になる
だが笑顔になった目からは涙が溢れ出していた
それを見て優治の目からも自然と涙が出る
そして優治は地面に膝をつき、うずくまる
今度は洋子が優治を見下ろす形になった
「やっぱり死にたくないよね、死ぬのわかってても死にたくないよね?」
「.....」
「優治君!泣かないでよ!」
洋子は優治の肩を持ち目線を同じ高さになるように上半身を上げる
そして、ゆっくりと洋子は優治を抱きしめた
抱きしめられ、優治の目からさらに涙が溢れ出す
もう死ぬのだ
これで終わりなのだ
そう思いながら優治も洋子を震える手で強く抱きしめた
ド~ンッ!
「キャ~ッ!」
涙がピタリと止まる
2人は走ってきた方角を見る
ド~ンッ!
爆発だった
二人が入ってきた入り口から大きな煙が出ていた
(また?一体誰が?)
人の波が悲鳴と共に優治と洋子がいる出入り口に向かって押し寄せてくる
優治は出入り口にいる警察を見る
待機していた警察も慌ている
「優治君!こっち!」
洋子は商店街のビルとビルの間の路地を指差しながら言ってくる
2人は人の波を突っ切りその路地へと姿を消した
路地を出た瞬間
「こっちよ!」
右手の方向の曲がり角から半分顔を出し、2人を手招きする金髪の女性
2人はその女性を息を切らせながら見る
「なにしてるの!早く!私もニートよ!」
「ニート」その言葉を聞いた瞬間2人はその女性の方へと走り出す
2人が曲がり角を曲がるとそこには黒の四人乗りの乗用車が止まっていた
「乗って!」
金髪の女性はその車を指差しながら言う
「早く!」
優治と洋子は訳がわからないまま2人で車の後部座席へと乗る
優治は外にいる金髪の女性を車の中から見る
周りをキョロキョロしながら運転席へと向かってくる
黒の革ジャン、その下はスポーツブラだけの上半身
下は迷彩服のズボン
靴は軍人が履いてそうな川靴
ドラマや映画でしか見た事のない格好
優治はとても動きやすそうな格好だと思った
金髪の女性は運転席に乗り込み
「行くわよ!」
っと言ってエンジンをかけた
車は優治と洋子と違い、目的地を目指して走っているようだ
だが、後部座席にいる優治と洋子はこの状況に少し戸惑いを感じていた
「はい!これ!お腹減ってるでしょ?」
金髪の女性は戸惑ってる二人にビニール袋を後ろを見ずに渡してきた
それを受け取る洋子
「私の名前は井上リサ(いのうえ)よろしく!気軽にリサって呼んでね!」
バックミラー越しに後ろの2人を見ながらリサは話し始めた
「君達の名前は?」
「田中優治です」
「津野田洋子.....」
「優治君と洋子ちゃんね!よろしくね!その袋の中は食べる物が入ってるから遠慮せずに食べて!」
「あ、ありがとうございます」
2人でハモりながらお礼を言う
一日何も食べてなかったので、食料を見た瞬間すぐに口に詰め込み始めた
車は優治が知らない大通りを走っていた
多分、上には高速が走っているのだろうと優治は外を見ながら思った
すると肩に洋子の頭が乗っかってきた
お腹も一杯になり、少し安心したのか寝てしまっていた
「あら?洋子ちゃん寝ちゃったの?」
ミラー越しに優治の目を見ながらリサは話し始める
「はい、多分......」
「当たり前っちゃあ当たり前よね......2人で結構な距離走ったでしょ?」
「は、はい.....」
今思うと、ニートにしてみればかなりの距離を走った
優治も疲れをもの凄く感じていた
「優治君も寝て大丈夫よ!」
「え?でも.....」
「大丈夫!誰にも追われてないから」
「え?なんでそんな事わかるんですか?」
「これよ!これ!」
そう言うとリサは片耳についてたイヤホンを外し
ある四角い機械のボタンを押した
〔商店街にいたニート二人は逃走!繰り返す!商店街にいたニート二人は逃走!〕
「む、無線機?」
「そう!警察のを聞いてるのよ。聞いてる分だとまだ、私達は発見されてないわ、だから安心して!」
優治はある疑問をリサにしてみる事にした
「リサさん」
「なに?」
「僕達、公園と商店街で爆弾.......」
「あ~!それ私よ!私!」
優治が言い終わる前にリサは答えた
なんでも、
車で公園の近くを無線機を聞きながら走行中の時
無線機がニートを公園で発見したと言っていたので助けに来たらしい
「助けてくれてありがとうございます。でも、商店街の方はどうやってやったんですか?」
「あれはね、優治君達が商店街に入ったって無線で知ってすぐに商店街の入り口に行って、爆弾を仕掛けたのよ」
驚く事しかできない優治
「あら?信じてない?ホラッ!これよ!」
そう言うとTVの中でしか見た事がない手榴弾を優治に見せてきた
「これが、公園で使ったやつね。私の手作りなの!」
多分リサの顔は笑っているのだろうっと優治は思った
「それとこれが商店街で使った爆弾」
今度は助手席にかぶさっている布を外し優治に見せてくる
木で作られた箱
フルーツがたくさん入ってそうな木箱だ
「これが時限爆弾!へへへへヘッ!スゴイでしょ!これも手作りよ!苦労したんだから~!」
(す、すごい)
言葉が出せなかった
「ね?だから武器もあるし、なんかあったら起こすから寝てても大丈夫よ!」
「いえ、驚いて眠気なんて吹っ飛んじゃいましたよ.....」
優治がそう答えるとリサは大笑いした
------
「さあ降りて!少し歩くわよ」
リサの声で洋子が目を覚ます
車内から外の様子を見てみる
(も、森?だよね?)
洋子の目には生茂る木だけが映っていた
優治と洋子は2人で車を降りる
周りを見ても木だけだった
森の中心いや、ここは山だろう
洋子はそう思いながら周りを見渡す
そして、自分がかなりの間寝ていたのだと気がついた
「ちょっと、裸足じゃあキツイかもしれないけど、ちょっとの間だけ我慢してね」
「はい」
優治は答える
洋子も頷く
リサは無線機を持ちながら「じゃあ行こうか」っと言った
本当に少しだった
木が生茂る坂道を上った所に小さな神社があった
リサは神社の襖の前に立ち、暗証番号、指紋認証を襖の前で行う
だが、神社を開ける時は手動だった
その様子を黙って見ていた優治と洋子の頭の上に?マークが浮かんだのは言うまでもない
神社に入る
だが、さっきのブロック解除の意味をようやく理解できた
仏像の前に大きな穴が開いていたのだ
これを開ける為にブロック解除が必要だったのだと二人は理解した
「さて、ここを降りるわよ」
神社の襖を閉め、2人を誘導するリサ
大きな穴の中には地下に続いているであろう階段があった
階段を下り終える
3人の前にある小さなドア
だが神社の襖とは違いとても頑丈そうだ
手動で開ける様な取っ手も付いていなかった
リサはドアの前に立ち、神社の襖を開ける前に行った事と同じ事をやり始めた
暗証番号を打ち終え、指紋認証をしてから一歩前に下がるリサ
すると、ドアがゆっくりと開き始めた
優治と洋子は愕然とした
開いた口が塞がらない
狭い部屋だが、そこにはまるで秘密基地の光景が広がっていた
無数のパソコン、無数の無線機、無数の見た事もない機械がその中には詰まっていた
「適当に腰を掛けてて、コーヒー持ってくるから」
リサが指を指しながら言う
小さなテーブルと四つの椅子
優治と洋子は並んで座った
リサがコーヒーを入れに行っている間に優治はリサと話した内容を洋子に話した
だが、洋子は驚かなかった
洋子が驚かなかった事に優治は驚いた
聞くところによると、洋子は大体予想ができたらしい
車に乗る前リサの腰に付けられていた爆弾らしき物を見て、リサが2人を救ってくれたのだと考えていたようだ
「はい。どうぞ」
リサが2人の前にコーヒーを出す
2人で礼を言う
するとリサパソコンが置いてあるディスクへと向かった
よく見るとここには三つのパソコンが置いてあるディスクがあった
だが、リサが向かったディスク以外の2つののディスクに置いてあるパソコンの電源は消えたままだった
「これを見てちょうだい」
ノートパソコンを2人の前に出す
テレビでは指名手配となったニートの名前だけが出ていた
しかし、パソコンの画面の中にはニート達の顔写真、その上にはWANTEDの文字があったのだ
「これって..し....」
「そう、指名手配の写真だね」
優治が言い終わる前にリサが言う
「じゃあ、これは死んだ人を意味なんですか?」
洋子が画面を指差しながら言った
洋子は割りと落ち着いている
「そうだよ!赤の襷が付いている写真がもう死んじゃった人」
優治は気がついてしまった
画面に出ているほとんどの指名手配犯の写真の上には襷が付いている事を....
「こ、これしか....い...い...生き残って...ないんですか?」
震える声でリサの方を見ながら話し始める優治
「そうね、捕まってもまず殺されてるわ」
「な、なんで....お、俺達.....」
「あなた学歴はどこまで?」
「え?」
「高校行ってた?」
「い、いえ、行ってません、ずっと引きこもっていたので」
「そう.....じゃあ洋子ちゃんは?」
「わ、私は高校中退です、その後は同じく引きこもり....でした」
「う~ん.....じゃあ、あなた達は2000年初頭の少子高齢化は知っている?」
「はい、知ってます」
「私も知ってます」
「そう、じゃあ人口が減ってきていた事も知っているわね?」
2人は首を縦に振る
「人口減少、少子高齢化が問題になっていた当時、とうとう政府は移民制度を導入したの。知ってる?」
「はい、勉強しました」
「私も....」
「あんまりこの事とは関係ないんだけど、日本へ移民の希望をだした外国人達にまず日本は何をさせたか知ってる?」
「いや、それは知りません」
「そう、洋子ちゃんは?知ってる?」
「ふ、踏み絵...?..」
「そうよ!」
「でも、あれってただの噂かと思ってました。私もネットで見ただけだったし......」
「実際にあったのよ!!移民を認めた当時の日本政府に邪魔だったのは宗教とそれぞれの国の文化! だから踏み絵をさせたの。でも、他にも色々と宗教を忘れさせる為にエグイ事をしていたらしいけどね。そして、ほぼ無宗教にさせた後、今度は日本の文化を植えつけさせたの。文化は一年間日本の文化を学ばせる為の研修をさせたわ」
「そ、そんな事って.....」
移民制度導入にはこんな裏が隠されていたなんて優治には全く想像できなかった
「考えられない?」
「はい....」
「でも、事実よ!その結果日本は人口減少を食い止め、少子高齢かもなくなっていったわ そして移民の血を引いている人々はなにも問題を起こさず今も日本に溶け込み、普通に生活しているわ。」
「な、なんでそんな事知っているんですか?」
優治がリサに質問する
「それはね私の別名がリサ・カロリーナ・井上・ファブレガスだからよ 私のお爺ちゃんが移民だったの。そしてそのお爺ちゃんから聞いた話なの」
「じゃあ、い、今でも移民を希望した人にそれを裏で行ってるって事ですか?」
「そうよ!」
「そ、そんな.....」
「話を戻すわね。その2つの問題を解決し、今に至るんだけど.....それでも尚、解決できなかった問題があったのよ!」
「ニート」
洋子が即答した
「そう!洋子ちゃんの言うとおりよ!これは他の問題よりも解決策がない問題になってきたの」
「だから殺されるんですか?」
「そう。さっきの話で本当に言いたかった事は.....今の日本は問題解決の為に手段を選ばないって事なのよ」
「やっぱり俺達はおとなしく殺されるだけなんですか?」
「違うわ!死ぬのは変わりないけどね!」
「え?ど、どう言う事ですか?」
このまま殺されない、だが、死ぬ
一体何を言っているのか優治には理解ができなかった
「これから国会議事堂に行き、自爆テロを行うわ!」