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Part6:伏線


「おぉ!素晴らしきかな、港町ルバニ!」

賢時は町を一望できる丘に登るとそう言った。両手を広げ、空を崇める様に体を反らす。

「まぁまだ町に入ってもいないがな。」

九一は冷たくいいはなつと、丘の斜面に腰をかけた。

「で、この町の目的は?お前のことだから忘れているだろう?」

九一は手帳を開きながら言う。元々几帳面だった九一は鞄のなかにしっかりと日用品をいれていて、その中に手帳もあった。

「クラスの皆捜索に宿の確保、通貨の確認、だろ?この俺様の頭脳をもってすれば…」

「それと、ついでに先生の捜索も。まああの人は一人でも生きて行けるとおもうけど。」

被るなよ!と言い、ハハハハハとひとしきり笑った後、落ち合う場所の確認をした。

「貰った地図だと、港の船の発着場は3つあるそうだから、この発着場にしよう。」

「でもそのでもまだ広いから迷わないか?」

「じゃあこの裏路に入ったところでな。2時間後に集合だ。」

「OK!じゃあ俺先いってくるぜ!」

そう言うと、賢時はものすごいスピードで去っていった。




―さてと…


「そこにいるんだろ?出て来い。」

九一は振り向くと、森に向かって話しかけた。

「なんだ、バレてたのか。」

誰もいないはずの森から出てきたのは赤髪の少女だった。背格好は九一とかわらないものの、表情は険しい。

「じゃあ、こっちが何人かもわかってるよね。まあ関係ないけど。」

そう少女は言うと、懐から小さな瓶を取り出した。


―何か来る…


九一はそう思い、銃をとりだし身構える。

「ばいばい!『無限世界グラ・ドラ』」


―なっ…


九一はそこで意識を失った。















「そっれにしてもさすが港町、海の匂いがするぜ!」

九一が今どうなっているかをしらない賢時は鞄を振り回しながら、夕暮れの港町を歩いていた。

「でもこれといって誰もいなかったからな。早く待ち合わせ場所に…」

その独り言は途中で止まった。賢時を覆う風のマナが激しく震えた。


―誰か…視てるな。それもかなり殺意が篭ってる…


空気の振動はあらゆる波動を伝えるものである。


―――音、光…それは感情もしかり…だ。


レッグの言った言葉を思い出す。そして、この波動は殺意。賢時のマナ、『urasunウラサン』はその波動を感じ取り、さらに脳に直接それを伝える。

強力な殺意、それに気づいた賢時は待ち合わせ場所に向かって走り出した。肩越しに後ろを見ると大柄の男と小さな女で二人、自分を追っていることがわかる。しかし、その姿はすぐに遠のいていった。


―?!遅い。何故…


そう思った時、もう目の前に待ち合わせ場所は見えていた。

「よしっ!」

「勝った?」

賢時は驚いた。九一との待ち合わせ場所、そこには女二人に男一人。しかも、九一の姿はなく、男と女一人にはさっきまで自分を追いかけていた奴―

「お前等…誰だ?」

賢時は冷静に問いかける。その間にも、賢時の頭の中では九一の最悪のシュミレーションをしていた。待ち合わせ場所に時間通りにこない九一は初めてだった。

「『3thplayer』、と言えばいいかな?」

赤髪の少女が答えた。

賢時は、何だそれは?と聞こうと口を開いたとき、その言葉が口から発せられることはなかった。

「『無限世界グラ・ドラ』!」

賢時は、その場から消えた。










「ほいっ、後頼んだ。」

そう言うと、赤髪の少女は持っていた瓶をもう一人の少女に向かって投げる。

それを少女はうまくキャッチすると、

「人使い荒いよ…本当に。じゃあぱっぱっと終わらせるね。『千里一望ルー・ムー』!」

途端、少女の目は黒色から、淡い茶色、そして橙へと色を変えた。そのまま、瓶の横から中を覗き込む。

「発っ見〜!」

賢時と九一は、瓶の中にいた。



ぶっちゃけた話見てる人いるのかな…


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