第24章 龍二結婚を申し込む
龍二が約30分前にレストランに着くと美波とご両親はレストランに居た。「あら!龍二さん、だいぶお早いおつきです事、30分前ですよ。」美波が龍二の顔を見て驚いた表情を見せた。「用事が早く終わったので、お父さんお母さん、お久しぶりです。本日はお招き有り難うございます。美波さんもご無沙汰でした。毎日忙しくて申し訳ない。」龍二は三人の顔を見て笑顔で微笑んだ。「遠藤様もご活躍の事で昨年の美波とのゴルフ番組楽しく見せて頂きました。レコード大賞も惜しくも選ばれなかったみたいで紅白も三人で見せていただきました。」母親の法子さんが龍二の目を見ながら絵がで挨拶をしてきた。「有り難うございます。それが私の仕事なもので楽しく見ていただけたらと良かったです。」龍二は母親の顔をニコニコしながら見つめた。「龍二さん、お部屋に行きますか?こちらです。」美波が龍二の顔を見て三人を案内した。四人は個室に入った。「龍二さんお飲み物はいかがしますか?料理はコース料理が来ます。」美波が可愛い笑顔で龍二を見つめた。「ソフトドリンクでコーラがいいな!」龍二は右手で頭をかきながら美波の顔を見て微笑んだ。「お酒にしませんか?こういう席なので?」美波は龍二の目を見て笑顔で微笑んだ。「ビールでお願いします。俺、お酒弱いんす。」龍二は右手で頭をかいて苦笑いを浮かべた。「お父さんとお母さんはいかがいたします?」美波は両親の顔を見て微笑んだ。「美波わしらもビールにする。」父親の健太郎がボソボソと言った。「遠藤君、今日はおりいって私どもに話があるってなんだい?」お父さんは龍二の目を見つめた。龍二は正座をし、手を畳に置いてお父さんとお母さんと美波を見つめた。「お父さん、お母さん、お嬢さんを僕の嫁に下さい。お願いいたします。」龍二は頭を畳につけて真剣な眼差しで三人を見つめた。「まあ!そんな話だろうと思って来たがイザ言われると緊張するな!遠藤君。」親父は微笑んで頭を右手でかいた。「私はお受けするわ!ふつつかな女ですが!」美波は涙ぐんで龍二の目を見て優しく微笑んだ。「美波がそう言うなら反対はしないが料理も何も出来ない娘だが良いのか?ゴルフしか出来んぞ!それでも良いならやる。幸せにしてくれれば良い。後、可愛い孫を見せてくれ。それでいつ頃結婚する?君には大勢のファンがいるだろう?だまっちゃいないだろう?君のその容姿だから他に女が居るだろう?」お父さんは龍二の目を見てニヤニヤしながら最後にかまをかけて尋ねた。「お父さん。女なんていませんよ。冗談は辞めて下さい。いつ頃か決めておりません。美波さんが賞金女王5年連続でとった辺りになりますか?うちの事務所とも話をしないといけないので、3年後になりますか?でも僕は今日にでもしたいくらいですが!」龍二はお父さんと美波の顔を交互に見た。「よし!わかった。君に任せる。頼んだぞ!」お父さんは龍二の目をじっと見つめた。「有り難うお父さん。許してくれて!」美波は泣いて母に抱きついた。「美波ちゃん、良かったね。」母は美波を抱きしめた。そこに料理とビールが運ばれて来た。「来た来た。最初は乾杯とするか!」中居がビールの栓抜いた。龍二は一本取るとお父さんとお母さんと美波にビールをコップに注いだ。自分のコップに注ごうとすると美波が「駄目、私が」とビールを注いだ。「乾杯」お父さんが音頭をとるとコップを重ねあった。皆、笑顔だった。「いただきます。」合掌して龍二は料理に手をつけた。「このレストランは凄く美味しいです。僕達メンバーも後で使わせていただきます。」龍二は料理に感激した。「ここの電話番号はこちらに!この箸入れ持って帰って下さい。」美波が龍二に箸入れを渡した。「有り難う。後で連絡してみる。美波さん。6月30日日曜日は空いていますか?お父さんお母さんと一緒にライブ聴きに来て下さい。桜村でやります。常磐道で1時間半くらいです。常磐線で荒川沖駅からバスかタクシーでこれます。チケットと取りますので是非ご来場ください。」龍二は三人の顔を見て笑顔で微笑んだ。「常磐道かあ!懐かしいなあ?よく走った。美波がデビュー当時は金がなくて全国を私の運転する車で転戦したもんだ。うちはそんなに金持ちじゃなかったから、この子には苦労かけた。そのハングリー精神が今の美波を作っておるのは確かだ!美波の努力もあると思うが!」父親はお金が無かった頃の話をした。「ゴルフは金持ちのスポーツとばかり思っておりました。美波さんとお付き合いするようになってからゴルフ中継を見るようになりました。ニワカですから。派手なイメージはありました。」龍二は三人の顔を見た。「ごめん。うちは金持ちじゃないから援助は出来んよ。でも美波が持っておる。たんまり。」父親は美波の顔を見てニヤリ笑った。「僕もたんまりとはありませんが、毎月、著者権料などが微々たるものですが死ぬまで入ります。作詞作曲、レコード売り上げ等。テレビの出演料やコンサート出演料があります。その他、グッズ販売や取材料など、細かい収入もあります。収入は心配しないでください。」龍二は父親の顔を見て笑顔で微笑んだ。「わしらは何もしていない年金ぐらしだ。君のご両親は仕事はしているのかね?」父親は龍二の顔を見た。「父親は海外を飛び回って貿易関係の会社を経営の仕事をしています。母親は家の隣で洋服や雑貨などを販売するよろず屋みたいなお店をしています。売り上げはあまり期待出来ないでしすが。僕と妹を月イチで外食に連れて行ってくれてました。」龍二は笑顔で父親の顔見た。「ご立派ですね。羨ましい。わし、なんか定年で現役を引退させて貰ってます。働けば働けるのですが。甘えて美波の世話になっております。」父親は美波の顔を見てニコリ笑った。「美波さん稼ぎますからゆっくりしていて良いと思います。僕は美波さんの稼ぎをあてにしてません。稼げるうちは自分でと思っています。」龍二はニコニコしながらお父さんの顔を見た。「美味しかったです。ご馳走様でした。」龍二は合掌して箸を置いてコーラがごクリと飲んだ。「ご馳走様でした。」三人も合掌して箸を置いた。「龍二さん。桜村でのコンサート是非観覧させていただきます。」母親が久しぶりに口を開いた。「わかりました。是非ご来場お待ちしております。チケットとりますね。」龍二はニコニコしながら三人の顔を見た。この頃のノバホールは形すらなかった。6月に完成予定でありノバホール側がコケラ落しにセブンカラーズを指名してくれて実現したものだと後から聞かされた。つくば市じゃなかった。桜村だった。「本日はお忙しい中有り難う御座いました。帰ります。美波さんお借りします。ご馳走様でした。」龍二は両親に頭を下げて御礼を言うと美波の左手をとった。そして、ご両親はタクシーに乗って自宅へ帰った。龍二と美波は駅に向かった。




