84話、葵と御一行ダンジョン探索2日目
「うわぁっ!!!!」
うるさいなぁ!人が気持ちよく寝てるのに、大声出したの誰よ!
全然開かない目をこすりながらもぞもぞ起きだす。
もたれてたのも私の上に引っかかってたのも、スノーの真っ白な綺麗な毛。
スノーに引っ付いて寝てたんだ。いつもベッドでノアちゃんと寝てるのに、いつの間に!寝ぼけてスノーの所に行ったのかな??
ぼーっとしながら声がした方を見たら唖然として何処か見てるジルが居た。
「何でジルが私の部屋に居るんですか??」
勢いよくこっち見たジルに
「がっつり寝ぼけてる!?ダンジョン潜ってんのによくそこまで熟睡出来たな!?!?」
って大声で言われた。
大声やめてちょーだい。……ダンジョン?
「!!ダン「ジルうるさいぞ!」ッッ!」
急激に頭回り出して、周り確認したら部屋じゃなくてダンジョンだった!そうだ!そうだった!ダンジョン探索始めたんでした!!
明らかにこっち標的にしてるコボルトの大群。
一体何匹居るのかしら?数多すぎじゃない??
もう1回寝直したら夢でしたーって終わってる???
「うるさいも何も、唸り声するなって目開けたら目の前にコボルトの大群だぞ!?ビビるに決まってんだろ!!」
「コボルトなんぞに我の結界が破れる訳なかろう!もと騎士の癖にコボルトごときに慌ておって、情けない!」
「結界で近づいて来れないのは見れば分かるけど、こんな大群見た事ないんだから元騎士とか関係なくビビるわ!」
「くだらん事で寝ていた主とノアを起こしよって!」
「くだらなくなんかないからな!」
『ジルもスノーもうるさーい!ノアはねむたいのー!』
「「…………」」
おぉー!ノアちゃんの一喝で押し黙った!!
違う違う!今は現実逃避してる場合じゃないやい!
スノーとジルが口喧嘩してる間もずーっとガリガリ結界に爪立ててるんだよね。なかなかキモい。
「あのさ?あのコボルト達どうするの??気持ち悪いし、怖いんだけど…」
あ、揃ってこちらを見るのやめてもらっても?
なんか残念なもの見る目になってる気がするんだけども気のせいだよね??
「…これで良かろう…」
チラッとコボルトを見て、また寝る体制に入ったスノー。
ノアもちゃっかり元のポジションで寝ようとしてた。
視界の端にピカッと何本もの稲妻見えたけど眩しさに目をぎゅっと閉じて、光が収まったから目を開けて見回したら、結界の外は土埃だらけになってました。
十中八九スノーの雷魔法なんだけど、今までで1番威力あるくない?音と振動やばかったよ??
んでそんな適当な感じで魔法って発動できるんだ?
土埃が収まった後には魔石だけが大量に残ってた。
拾うの大変そうだなぁ。うん。
見なかった事にして、スノーとノアと一緒に寝よう!!
くっ!結局寝直せなかった…
ジルに首根っこ掴まれて
「しばらくはコボルトも発生しないだろうから今のうちに拾うぞ!平民の生活で1番使う魔石なんだからな!」
って強制的に回収させられた。
何でもコバルトから出る魔石は一般家庭に多く普及してる魔導ランプや魔導コンロに使うらしい。
需要が高いなら仕方ない。ランプもコンロも無くても生活できるかもだけど、楽な方が良いはずだ。
一心不乱は言い過ぎだけど、ジルと2人で黙々と回収して集めてはアイテムボックスに入れていく。
掛けた時間は1時間くらい。数はなんと、358個!!!
天使数字だ!ラッキー!!良い事あるのでは?
「拾うのイヤイヤ参加してたのに、なんでいきなりニヤニヤしてんの??」
ニヤニヤって!ニコニコの間違いじゃないのか!?
「魔石の数が358個だったんですけど、私の居た世界では縁起の良い数字の1つだったんですよ!だからラッキーだなぁって思って!!」
「へぇー。縁起のいい数字の1つって事はまだそう言う数字があったんだ??」
「ありますね!よく聞くのはラッキーセブンで7とか末広がりの8とか、あとは同じ数字が並んで例えば7が3つか4つならべばゾロ目って呼ばれてたり。まだまだ沢山ありましたけど、縁起のいい数字にもいい意味と悪い意味の数字があったり、国や宗教とかで捉え方が違ったりもしてましたね!」
そう言えばしんどいなって思いながら仕事の行き帰りの道中、車のナンバー見て無理矢理テンション上げたりしてたなぁ。
何台か見つけたら意味検索して喜んだり、たまたま見つけないと意味ないってみて凹んだり。拡大解釈っぽく同じ車の通勤と必ず被るとは限らない言い聞かせてみたり。
大体は被ってたんだろうけど…。
私の某SNSのフォローは占いばかりだったわ。ははは。
「あ、自分の誕生日もその人にとっての縁起のいい数字って言うのもありましたよ!」
「へぇー。誕生日か…アオイの誕生日はいつなの?」
ん?いつ…この世界に来た日?いや名前も記憶もそのままなら誕生日もそのままでいいか。
この世界の暦は地球と一緒で、読み方も一緒みたいだし。
「1月20日。私のいた国では1年で1番寒い日って言われてる日でした!」
寒がりなのに1番寒い日に生まれたとかどうよ!
寒い日に生まれたなら寒いの得意なんじゃないの?って思ってた。何なら今も思ってる!
誕生日聞いて来たのになんで黙ってるんだろう?って思ってジル見たらびっくりした顔してた。何故??




