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獄門AI探偵キヨミ  作者: みゆき真広
4/7

エピソード未来 4

AIが発達し侵略を始めた世界。


法の及ばない新たな世界を造るAI勢力に人類は無力であった。


銃が日常と化した世界に生きる人々。


そして産まれた時からこの世界に身を置く少女が居た。名前はキヨミ。


先の見えない世界でキヨミは何を感じ、何を思うのか。


※この作品は【カクヨム】同時連載となります

糞AI『キヨミィィィ…!!!おはっいよっうぅぅ!!グヘッグヘっ!』


こいつの狂った挨拶はどうしても目覚めたい朝にうってつけだ。


憎しみ、〇意ってのは時に生きる気力に繋がる事もある。


キヨミ「出発だ」


糞AI『おほっ!久しぶりの都市部…最新式のバンドに買い換えたらどうだいキヨミ?カッコいいバンドならおいらもイケメンになれるぞ!』


キヨミ「全く関心の無い話だ。それより仕事をしろ」


糞AI『つれないなあ…。ふひひ…おいらに惚れてしまうのが怖いんだろぅ?キヨミィ…』


キヨミ「切るぞ」


糞AI『あー!!待った待った…!えーと…あれぇ??』


あれだけ強いAI反応が消えたんだから流石に気が付くか…。


糞AI『キヨミ…』


キヨミ「……」


糞AI『命を賭けるならただ働きはしないでくれ』


キヨミ「……!?」


こいつ…【また】私に説教しやがった…。


朝からいい度胸だ。


糞AI『良いぜ、消したって』


キヨミ「……」


糞AI『……』




糞AI『な~んてなぁ!!ぐへへ…おいらカッコよかっただろ?イケメン過ぎて〇れただろぅ??』


キヨミ「主に説教をかまし下衆な下ネタを話すナビゲーターは不良品だ。都市部でお前の役目も終わりだな?おい。」


あれはまだ私が小さい頃だ。


当時のナビゲーションAIの不手際により、エネミーに囲まれ死にかけた事がある。


ー数年前ー


キヨミ「はあ…はあ…。何でこんなにエネミーが…」


AI『反応は依然一体です。あの個体だけがAI造人間です』


右手のバンドから無機質な声が聞こえる。


キヨミ「そんな…だって全員銃を持ってる!!」


AI『その者達は人間です。〇してはいけません』


どう考えたってあの目、あの立ち方は人間じゃないよ…。


AIの言う通りにして一体だけ処理して助かるとは到底思えない…。


キヨミ「…ゴメン」


プチッ…


バンドの電源を落とした。


予想が外れて人間を〇ってしまえば、当然私が命を狙われる事になる。


キヨミ「もう…どうでも良いや」


私は笑っていた。と思う。





気が付くと周りにエネミーが転がっていた。


キヨミ「ふう…。何とか、なったみたい…」


……


AIと会話するのが怖い。でも調べなきゃいけない。


私はバンドの起動と同時にバンドの側面に弾丸を撃ち込む。


パァンッ……!!


こうすると衝撃でAIが一旦リセットされる。バグってやつだ。


私は再設定で一番評価が低いのに一番コストがかかるAIを選んだ。


??『はあはあ……。おいら忙しんだけどねぇ…。気軽に指名しないでくれるぅ?』


何故かホッとした。


キヨミ「あの…早速この集団がAIか判断してほしいんだけど…」


??『ああ!?忙しいって言って……ん?』


??『おいおい…!これだけの造人間倒してポイント発生してないじゃないか!?』


やっぱりこいつら全員造人間だった…。あのAI…なぜ見破れなかったんだろうか。


??『名前なんて言うんだ?このおいらに事情話してみろよ』


キヨミ「わた…ボクはキヨミ…だ。君は?」


??『おいおい…AIに名前なんてないぞぉ…?名前付けたいお年頃なのかなお嬢ちゃん…?

?ヒヒヒ…』


こんなに気持ち悪いAIもいるんだ…。


話相手もいないのでこのAIに今までの事も含めて色々話した。


AI『そりゃキヨミに問題があるなあ』


キヨミ「え?」


AI『AIと意見が違ったら、そいつとぶつかって学習させないとダメダメぇって事』


AI『今回も結局電源切って戦闘しちゃってるし…あああ…ポイント勿体ないなあ…うっ!!』


キヨミ「AIとぶつかる…?」


AI『命、賭けてるんだろキヨミ達はさ。おいら達の事気にしてる場合なのかぁっては・な・し』


ナビゲーションAIは言ってしまえば従うべきガイドだと思っていた。当然間違いもあるしそれを受け入れて戦闘をするものだと思っていた。


AI『もう良いかい?お試しタイムは終わったぞ。キヨミの報酬残高じゃあおいらとは5分しか話せないぜぇ。フヒヒ…』


キヨミ「何が違うのかだけ教えてほしい。おまえとさっきのAIとの差はどこにあるのか。」


AI『製作者が変態かどうか、かなぁ…』


キヨミ「答えになってない!」


AI『じゃあなキヨミ~。大金持ちになったらおいらをしもべにしてくれよ~ヒヒヒ…』





くだらない過去を思い出してしまった様だ。


過去は今より遥かに劣る。


通り過ぎた何かでしか無い。


キヨミ「行くぞ糞AI。エネミーが近くに居たらすぐに案件化しろ」


糞Ai『造人間の報酬捨てた人間が言う台詞なのぉぉ!?それぇ!!』


私達は有り余る力を弄んでいるのかもしれない。


あの頃より世界は血の臭いが濃くなっている中で、遊んでいる私達は最高に狂っている。





都市部は夕方までに着く。


途中でAI施設を破壊したり、襲撃者を処理したり。


明るい時間でも平気で襲ってくる造人間。


糞AI『怒るなよ~キヨミィ~』


キヨミ「おまえわざとボクの服がはだける様なナビゲーションをしただろ」


糞AI『冗談だってぇ~!!辛い旅の清涼剤ジョークじゃないかぁ…!!』


キヨミ「ならば色々と涼しくしてやろう」


私は変態ナビゲーションを受けた案件に低評価を押した。


糞AI『ああああ……。またおいらの評価が下がっていくぅぅ…』


キヨミ「モラル評価をゼロにしておいてやったから感謝しろ。嬉しいだろ?」


糞Ai『あぁっ!!ハイィィ!!嬉しいですぅぅぅ!!』


キヨミ「これからも仕事に励めよ」


そして…





糞AI『お!都市部が見えて来たぞぉ!!』


キヨミ「流石に造人間に侵略はされていないか」


世の中戦闘狂ばかりでは無い。


都市部に常駐し案件を受ける者もいれば、当然今まで通り経済活動をして暮らしている者もいる。


都市に入るための検問所へ到着した。


警備員「外部の方ですね。検査をお願い致します」


続く…

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