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第百二十三話 対峙
スィンが刀を突き出した瞬間、マーナーの姿が消えた。
「予想通りのことしてんじゃねえよ!」
返す刀で真横を振り抜くがそこにマーナーの姿はなかった。
「あれ? 読みが外れた?」
「貴方程の実力者ならそれ位読めると思ったわよ」
やや離れたところから声がすると、ゆっくり黒いもやがスィンの視界に入ってくる。
「お褒めに預かり光栄だねぇ」
もやがはっきりとマーナーの姿に戻ると2人は再び睨み合いの格好となった。
「そろそろ、化かしあいも決着つけたいところだねぇ」
「同感だわ」