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第百二十話 援軍
「スィーーーーーン!」
スィンとマーナーの剣のぶつかり合いの中、木々の間から声が聞こえてきた。
「このとぼけた声は……」
「まぁ、愛しの王子様ですわね」
「厄介な……、あいつに手は出させないぜ」
「私たちの恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて死にますわよ」
今度はマーナーから攻撃が加えられたが、スィンはそれを受け止めた。
「のいてくださいます?」
「ぜってぇ、どかねえぜ!」
二人は激しく押しあい今にも顔と顔がぶつかりそうになった。
「スィン! ここにいたのか?」
そこへ、アレックスが姿を現した。アレックスはスィンの鉤爪がなくなっていることに気付いた。
「スィン! 武器が必要ならこれを!」
アレックスは持っていた槍をスィンめがけて投げた。
「僕では使いこなしきれない! だが、君なら!」
「ありがてえ! ヘルマンの剣だけじゃ、決定打にならねえからな」
そばの地面に突き刺さった槍を左手で抜き取った。
「まぁ、右手に剣、左手に槍だなんて所見ですわ」
「見せてやるよ。スィン流剣槍術をなぁ」
「けんそう……?」