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第百十四話 誓い
「スネイプ!」
絶壁から落ちてゆくスネイプの姿を、スィンには何もすることが出来ずにいた。
「他人の心配している場合ではなくてよ」
マーナーは立て続けにシャムシールでスィンに切り掛かる。
「へ! これは余裕ってもんだよ!」
彼女の斬撃をさばきながらスィンは笑みすら浮かべていた。
「頑張るわねぇ。でも残ったのはあなた1人。何が出来て?」
「主人公ってのはぁ……昔っから、仲間が次々と倒れても敵に1人で立ち向かって逆転勝利するようになってんだよ! そしてこの物語は『スィン様英雄伝説』として語り継がれるのさ!」 スィンの放った一撃をさばき切れず、マーナーはシャムシールで受け止めて、鍔ぜり合いとなった。