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House_Management.exe~異世界で魔改造し放題の最強の家を手に入れた話~  作者: 嵐山 紙切
第二章 選択する、選択させる

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20.次の標的

 家に戻るとすでに朝になっていた。血まみれになったローブを脱ぎ捨てる。


「おかえりなさいませ……ひっ」


 ナオミは俺の姿を見て小さく悲鳴を上げた。


「あ……ああ、ごめん。今の俺を見てほしくない」

「はい……」


 俺はシャワーを浴びるとPCをつけた。


 ダニエルを探す。


 やつは大量に服を買っていった。服とはすなわち備品だ。備品はすべてソフトで管理できる。


 つまりどこにあるかわかるはずだ。


 いくつかは売られていたが、まだ在庫を抱えているようだ、マップ上を動く大量の服があった。


 場所はクロトア。転移できる場所の一つだ。

 丁度いい。というよりできすぎていないか?


 不審に思ったが、都合がいいことに越したことはない。


 俺はナオミに出かけてくると言ってクローゼットに入ろうとした。


「あの……少しお休みになったほうが」

「これで終わりだから」


 俺はクロトアのナサギ教会に転移した。



 ◇



 教会ではちょうど礼拝をしていた。俺の姿を見てシスターたちは驚愕した。


「神様? いえそれにしては……」

「気にするな、ちょっと通してもらう」


 俺はシスターを素通りして教会の出口へ向かったが思い出して振り返った。


「ああ、パンとスープをありがとう。おかげで生きることができた」

「いえ、ありがたきお言葉です」

「それと、商人を見ていないか? 鍔広帽をかぶってあごひげを生やしている男だ」

「それなら領主様の家に」

「わかったありがとう」


 教会の外に出ようとすると、シスターが呼び止めた。


「あの、神様、僭越(せんえつ)ながらお願いがございまして」

「何だ」

「ひっ……申し訳ございません、ですが、またポーションをいただきたいのです。先日頂いたポーションなのですが領主が目をつけて持っていってしまったのです。教会を潰すと脅されてやむなく……」

「ふうん」


 やっぱり、人を支配しようとする人間は屑だな。

 俺はありったけのポーションをローブから出してシスターに渡した。一本の特級ポーションを除いて。


「ほら」

「こんなに……」

「いいから持っていけ。俺は全員に厳しくするつもりはない」

「ありがとうございます!!」


 シスターたちは地面に頭をつけるほどの礼をした。


「ここの領主はいいやつか」


 シスターたちは顔を見合わせると首を振った。


「いえ、税は上がっていく一方で、反面領主は豪遊を繰り返しています」

「そうか」


 俺は教会の外へ出た。殺す対象が増えただけだ。何も問題はない。


 通行人に尋ねながら歩く。道行く人々はみな栄養失調気味でやせ細っていた。

 領主の家につくと見覚えのある馬と馬車がおいてある。 


 今回は穏便に行くと決めていた。

 背中についている武器類は小さく畳んでリュックサックのような形になっているから怪しまれないだろう。


 使用人が現れた。


「すみません。商人のダニエル様はいらっしゃいますでしょうか?」


 俺は会社員時代の営業スマイルで尋ねた。


「いらっしゃいますが、どちら様でしょう」

「彼と取引を良くしているものでして、近くに来たものですからご挨拶にと」

「そうでしたか、少々お待ち下さい」


 使用人はしばらくして、ダニエルを連れてきた。俺の顔をみると、ダニエルは顔を真っ青にした。


「どうして……ここが?」

「洋服を大事に持っているようですね。あれには魔法がかかっているのですよ」

「くっ」


 ダニエルは屋敷の中に駆け出した。

 瞬間、俺の背中から魔法弾が発射され、ダニエルは両足を吹き飛ばされた。


「ぐあああああああ!!!!!!」

「うるさいですね。領主様に怒られてしまいますよ?」


 ダニエルはなおも俺から逃げようと二本の血のレールを引いて逃げようとする。

 俺はダニエルの足に中級ポーションをかけた。両足は復活しないが、傷口はふさがった。

 ダニエルの腹を蹴り上げて仰向けにする。ダニエルはうめいた。更に胸を踏みつけて動けなくする。


 ダニエルはどこに隠していたのかナイフを取り出して、俺の足に刺した。

 何度も、

 何度も、

 最後に刺したとき全く効果がないとわかったようで絶望した表情で俺を見上げ、


「化け物」

 そうつぶやいた。


「さて、選択しろ。死ぬか、有効利用されるかだ」


 ダニエルの表情はさらに恐怖で歪む。


「し、死にたくない!」

「そうですか、では」


 俺はダニエルの腕を掴んで引きずるようにして領主の屋敷をあるき回った。

 穏便ってなんだっけ。

 忘れてしまった。

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