隣の席なんて聞いてないんだが?
短いです
瑠奈とは学年が違うので廊下で別れクラス表を確認し教室に入ると
「おはよぉー玲音」
「あぁ、陽」
「どうした?超テンション低くない?」
「色々あったんだよ・・・察してくれ・・・」
「あー、大体理解した。悪い。」
高橋陽、中学からの親友でイケメン、ただひたすらにイケメン、その美貌から学校内外問わずファンクラブがあるほどだ。その中でもいつも陽について回る陽様親衛隊とかいうのもある。
しかも、友達の事を気遣ってくれるこの世界の主人公みたいな人。
俺の席は窓際の1番後ろ、しかも陽は俺の斜め前だった
「2年連続で同じクラスだなんてラッキーだな!」
俺は、友達が少ないこともあり陽と同じクラスでなかったらボッチになるところだった。
「なあ玲音、今日の放課後ゲーセンいこーぜ」
「おっけー」
なんでこんな超絶イケメンと僕は友達なんだろうか。こんな約束をしている間も「ぐぬぬ、我らの陽様をー」とか「やっぱりあの二人だったら玲音君が攻めで陽様が受けよね!」とかきこえてくる。まあこれは毎日の事なので慣れたが。
なんて考えてたらドアの方から「美玲じゃん、やった〜今年も同じクラスだね!」って聞こえてきた。
げっ、まさかの同じクラスなんですか?
そして美玲の方を見ると美玲は近づいて来て俺の横の席に座った。
まって、まてまて隣の席ってマジすか?
まあでも、流石に幼馴染だとはいっても振って30分も経ってないような相手に朝から挨拶なんてする訳ないよね!!
「れ、れお君、おはよう」
「ひゃい?」
は、はなしかけてきたんですけどもビックリしたおかげで変な声出しちゃったし。
「お、おはよう」
「う、うん」
よしメッチャ気まずいけど何とか普通に返事する事が出来た。
「ね、ねえれお君」
あれ?また話しかけてきた?
「な、なにかな?」
「あの、良かったら今日一緒に帰らない?」
「へ?」
なななんて事を言い出すかと思いきや一緒に帰る?あの、僕、今日君に振られたんですけども?
しかも一緒に登下校なんて小学生のころからしていない。
「ごめん、今日は陽と遊ぶ約束してて・・・」
「そ、そう」
そういうと美玲が露骨に落ち込んだ表情になる。
あれ?なんでこんなに落ち込んでんのさ?
次回は美玲視点で書く予定です。