2人っきりですよ?
【下校時刻になりました.........。】
朝から色々あって疲れていたので授業中ずっと眠気と格闘していたらいつの間にか学校が終わっていた。起きていたつもりだけど全く学校での記憶がない・・・。
ボーッとしていても仕方が無いので早々に下校することにする。
ゴツ
うつ伏せの状態から頭をあげると後頭部に痛みが走った。
「痛った〜」
何やら俺の頭の上には誰かがいるらしい。あと痛いってのは俺のセリフだ。俺は俺の席で寝てるのに俺の頭上でボケッとしてるのが悪い。
今度はボケっとしている人に当たらないよう、頭を横にずらしながらあげる。
「って瑠奈かよ」
頭をあげると顎辺りを抑えている瑠奈がいた。
「で?なんでお前が俺の教室にいるんだ?」
「何言ってるんですか、先輩?ここは保健室ですよ?」
そんなわけは無い。別に俺はただボーッとしていたわけなだけであって病気をしていた訳では無い。
でも言われてみれば、俺は机にうつ伏せになっている訳ではなくベットの上で横になっているようだ。でもなんで俺はうつ伏せに寝かされてんだ?
「あれ?なんで俺は保健室にいるんだ?」
「それは先輩がいきなり下校中にぶっ倒れたからですよ」
ぶっ倒れた?なんかいわれてみればそんな気もするが・・・。しかし俺そろそろ病気になるんじゃないか?
「まて、でも俺はなんでお前といるんだ?」
「えーとですね。最初、先輩は美玲先輩と一緒に下校していたじゃないですか。でも校門でてすぐ先輩がぶっ倒れちゃったんですw」
「おい、なんだよ?その語尾のwは」
「それは先輩が爆笑不可避の倒れ方するからですよ」
ものすごくバカにされている気分なのだがこの際そんな事はどうでもいい。瑠奈は怒っても適当に流されそうだし。
「でも、美玲先輩は野暮用があったらしく帰ってしまいました。そこで私の出番です」
何えっへんみたいな面してんだよ。しかもあんたどこから現れたんだよ。あと、俺は美玲の野暮用に負けたのね。野暮用って日常的な用事って前習ったんだが・・・。
「ラッキーなことに私は先輩たちの会話にいつ入れるか物陰で機を伺っていたのです!」
やばい。ドヤって顔でいわれても物凄く可哀想になってくる・・・。なんでタイミング悪い時に入ってくるくせにこういう時は入れないんだ?
「そ、それで・・・?」
「満を持して登場した私はそのまま先輩を抱きかかえ保健室へ連れてきた、という感じです」
俺、瑠奈に抱えられたの?後輩に抱きかかえられ運ばれる俺・・・。想像しただけで恥ずかしいんだが。
まあ、過ぎたことを考えても仕方が無い。遅くまで待たせている瑠奈にも悪いとりあえず帰ろう。
「悪かったな。瑠奈、じゃあ帰ろう。家まで送ってくよ」
そういうと瑠奈は何故だか少し緊張した顔で俺を見つめてくる。
「せ、先輩・・・」
おいおいおい、なんか瑠奈からセンシティブな感じがするんだけど。
「私達、今保健室に2人っきりですよ?」
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