俺たち幼馴染だよな?
「れ、れお君、大丈夫?体が干からびてるけど・・・」
「大丈夫じゃないです・・・」
花畑との地獄のような登校を終え、俺は学校に着く頃にはもう限界を迎えていた。ちなみに花畑は登校中にいかに自分と美玲との出会いが素晴らしいものであるか延々と語ってきた。しかも、内容は前世がどうだったと明らかに中二病をこじらせたような奴が言うセリフでその度に雰囲気が悪くなりさながら生き地獄だった。
思い出すのも嫌だよ・・・
あのストーカー筋肉絶対許さない・・・
「さてと、今日もがんばろ」
気合いを入れるために登校中に買った炭酸飲料コカクーラーを飲む。
「ぷはー、おいしぃ」
「れお君、それおいしい?」
と言って喋りかけてきた美玲は俺の持っているコカクーラーを指さしていた。
「美味しいけど、どしたの?」
「美味しいなら、良かったらだけど飲ましてくれないかなって」
ヨカッタラダケドノマシテクレナイカナッテ?
あれ俺の耳がおかしいのかな?
「もう1回言ってもらっていいですか?」
「え?れお君のじゅーす飲ましてくれないって言ったの」
なんだって?こいつ?幼馴染とはいえ間接キスはまずいと思うんだが?
いや、それとも何かの冗談なのか?
「ジュースってコカクーラーの事だよね?」
「そうだよ、ダメ・・・かな?」
ここでそんな泣きそうな顔で見ないでくれよ・・・。
ここで間接キスをするのか美玲を泣かせてしまうのか・・・どちらを選べば・・・。
2秒ほど悩んで美玲にコカクーラーを渡すことにした。
泣かれるより100倍くらい楽だ。
べ、別に間接キスがしたい訳じゃないんだらね!?
っていえば嘘になるが・・・
だって好きな女の子なんだもん。仕方ないこればっかりは。
「ど、どうぞ・・・」
恐る恐る美玲にコカクーラーを手渡す。
「じゃあ、いただきます」
心臓がバクバクする。
美玲との間接キスなんて小学校低学年が最後だ。
あの時は異性との間接キスなんて別に気にならなかった。
でも今は2人とも高校生だ。しかも俺は美玲に振られた身、なんか今更少し罪悪感が湧いてくる。
そして、俺にこんな事するって事は他の誰かにもやってると思うと胸が痛い。
振られたっていうのに今更、誰かも分からない人に嫉妬している自分がいる。
とか考えてる内に美玲は俺の気持ちなんて知らずに美味しいー!とかいってる。
「はい、れお君美味しかったありがと」
と、美玲に渡されたペットボトルはやけに軽かった。
「おい、美玲お前どんだけ飲んだんだよ」
俺がこいつに渡した時は絶対、半分以上残ってたはずだ。
「そ、そんなに飲んでないよ?」
「なんで疑問形?」
「ご、ごめん、じゃあ今度どっかで一緒に食べる時奢るから・・・」
はぁ、なんでそうやって彼氏でも無いやつをすぐどこかに誘うんですかね?
なんかもう間接キスなんてどうでも良くなってきた。
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