上目遣いは最強です。
ブクマ1000件ありがとうございます!これからも更新頑張ります!
「先輩、襲ったって事は責任取ってくれるんですよね?」
「ほ、本当に違うから押し倒したのは謝るけど襲ったわけじゃないから」
まあ、本当に襲ってないんだけど信じてくれるわけないよね。元はと言えば瑠奈が酔うのが悪いんじゃん。なんでオレンジジュースで酔ったのかは謎だけど。
「じゃあ、なんで押し倒したんですか?」
「それは、瑠奈を守るためで・・・」
「守る!?先輩が襲ったんじゃないんですか!」
「それは、店員に見られるからマズいと思って・・・」
なんでそんな嘘言ってる奴を見る目でみんのさ、本当なのになんて損な役回りなんだよ。
「考えてみろ。俺がお前の服を勝手に脱がせて襲うような奴だと思うか?」
「まあ、先輩はヘタレっぽいですしね。まあ信じてあげましょう」
信じて貰えたけどなんかすごく煮え切らない。
「本当に、女の子なんだから自分の体はちゃんと守れよ。俺みたいな健全で自制心の塊みたいなやつじゃなかったら今頃本当に襲われてたぞ」
「ご、ごめんなさい」
おい、説教したみたいですんごく雰囲気悪くなったんですが。
「先輩、説教は終わりですか?」
なんだこいつ一瞬で回復しやがった。いまじゃもう微塵も反省してないんだろうな。
「終わりですね!じゃあ今度はプリクラ撮りに行きましょ」
「え、嫌だ」
「なんでですか、私みたいな美少女とプリクラでツーショットできる男の人なんて先輩だけですよ!」
こいつ自分の事を美少女とかいいやがった。まあ、あながち間違ってないんだけど。
「俺、写真写りむっちゃ悪いんだよ。目つき悪いし・・・」
「大丈夫ですよ!プリクラにはデコると最強機能があります。デコればどんな変な顔の先輩の顔だって可愛くなりますよ!」
こいつさり気なく俺の顔変とか言ったんだけども。
「先輩、お願いします!」
やめろ、そのあざとい上目遣い。断れなくなるだろ。くそっ、かわいい。俺は、女の子の上目遣いには抗えないのかよ・・・
「今回だけだぞ」
「やったー!じゃあ早速行きましょう」
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『3!』
「お、おいくっつくな」
『2!』
「しょうがないじゃないですか。寄らないと入らないんですもん」
『1!』
「ほ、本当に近いってマジで、色々とその、まずいだろ」
パシャ
「あ・・・」
「あ・・・」
すぐ別れるバカップルのプリクラみたいにめっちゃイチャイチャしてるみたいになってしまった・・・恥ずかしい・・・
『写真をデコってね!』
写真を撮ったはいいけど今更俺たち恋人みたいに見えるくない?なんか恥ずかしくなってきたんだけど。
「先輩、わ、私達恋人みたいですかね 」
「周りから見たらそう見えるかもな」
「なななにいってるんですか先輩、私の事好きなんですか?」
「なんでそうなるんだよ、ていうかお前が言ったんだろ」
「だ、だって・・・」
何、いきなりしおらしくなっちゃって。
「先輩の彼女とか言われたら困るじゃないですか!」
「た、確かにそうだな」
お年頃なんだから好きな子がいるんだろうけどそうなら俺と2人でこんなとこ来んなって話だよな。
と、話しながら作業していたのかデコり終わったプリクラ写真を持ってきた。
「先輩、コレどうですか?」
えーと、ん?なんか俺と瑠奈の間にハートっぽいやつがあるんですが?
「これはなんでしょうか瑠奈さん?」
「ただのプリクラ写真ですよ」
「でもなんかここに赤いやつあるんだけどこれは?」
「じょ、女子高生はみんなそうするんです!」
ホントかよ。おい、あいつプリクラ携帯に貼り出したぞ。俺の彼女に思われるの嫌だったんじゃないのかよ。何かちょっと幸せそうな顔すんじゃない、勘違いするだろうが。
「ま、そろそろ暗くなってきたから帰るか」
「そうですね」
「お前ん家どこあんの?」
「せ、先輩私の家聞いて何するつもりですか・・・。また、襲う気ですか・・・」
「送るだけだから!しかもその誤解さっき解いただろ」
女の子に家訪ねるのって考えてみたらすごい危ない事じゃない?ミスったら人生終わるやつやん。
「ま、まあ送るだけならいいでしょう。でも家は先輩の家の近くですから先輩は普通に帰るだけでも大丈夫ですけどね」
「また近くに住んでんのかよ」
「むっ、なんでそんなに嫌そうなんですか!」
「だってお前のピンポンくっそうるさいし」
「きょ、今日は明らかに先輩が悪いじゃないですか!」
「ま、そうだけど・・・」
途中でタピオカ買って飲みながら帰った。美味かった。瑠奈の家は俺の家から徒歩30秒のとこにあるマンションだった。ちかすぎだろ!?