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罪に報いし影のものたち
2017年某日 ドイツ連邦某所
ここは世界か?僕が生まれ、今まで暮らしてきた世界なのだろうか?
血と硝煙の臭いむせ帰りそうなそこには、大量の兵士の死体が転がっている。こうしてみていると、眼前の死体が女の子に遊び倒されて壊れた人形のようにも見えた。僕はその中からひとつの死体を見つけた。まだ若い少女の死体だ。僕はしばらくその死体を呆然と眺めた後、絶叫とともに大粒の涙を流した。
やはり僕の周りの人間は皆不幸になってしまうのだろうか?
僕は無力で、孤独だった。