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そんなことより腹が減った。勉強をしていると脳が疲れる。
「リリィ、朝ごはん食べようか!」
何を食べるの、と返ってきたから少し迷った。この世界と白星では食べ物が違う。だからこの前、誤って「ルーニア!」と言ってしまい、リリィが困惑していた。ちなみに「ルーニア」は、「ポボポタン」というものを野菜や肉で炒めたもの。
「リリィ、何か作れるか?」
「なぁっにを言っているんだよ、夜良君!私に作れないものは無いわ!」
誰の真似だよ(困)
「うん、心配だな。」
ニコニコしながら言ったものの、僕もそこまで料理が出来るわけでもない。そもそもここは森林に覆われていて、村に行くのにも数時間かかるはず。
冷蔵庫は、と聞くと無いと言われた。よく考えるといつも薪ストーブで・・・
「寒帯!?」
リリィの首が横に動いた。
「私達旅人でしょ、住む場所も借りてるじゃない。」
えぇぇえ!?どういうこと!?