出逢い別れる。 そんな繰り返し。
彼はその言葉と共に、 ある言葉を言い残した。
そのある言葉とは、“しんぞう”という言葉の意味に関してである。
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そして、その“しんぞう”という言葉について、彼は言った。
「“しんぞう”という言葉の意味には知っての通り、【人間を動かすためのポンプとしての役割を果たす心臓】という意味があって、 そして もう1つ、【神様からの贈り物】という意味である【神贈】という意味がある」と。
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彼は 私にそんな2つのことを言い残し、 そして、何処かに消えてしまった。
――もしかしたら、彼は〔神様〕だったのだろうか?
だけど、そのことについて、 真相を知ることは絶対に誰にもできない。
ただただ、私に残されているのは、 “生きるか”“死ぬか”の2択だけ。
要するに、彼は 私に生きるチャンスをあたえてくれたのだ。
だから、私はもう一度周りを見渡し、そこに広がっている光景について考える。
(その光景には、 蛍が悲しげに浮かぶ川と、美しく輝く一筋の光があった―――)
――私が今 飛び込むべきなのは、果たして どちらなのだろうか?
――寂しそうな川? それとも、希望に満ち溢れていそうな光??
――私が飛びこまなくちゃいけないのはどっち? 私は……。
そして、考えを尽くした私は、蛍のチラつく川ではなく、光の穴に素直に飛び込んだ。
――それは、生きたかったから。 まだ、死にたくなんてなかったから。
――私にはやり残したことが沢山あると思ったから。 やりたいこともあったから。
……だから、私はそんな想いを叫びながら、光の穴の方に飛び込こんでいった。
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そして、私は目を開ける。 家族や友達が、涙を流して囲む病室の中で。。。
もう1つのストーリーである3話に比べて、ハッピーエンド。
「命の大切さ」 「いつかは報われる」という思いで作りました。
それでは、お読みいただきありがとうございました。
>>また、もしよろしければ、もう1つのストーリもどうぞ^^