とある勇者の日記
3月18日
15歳の誕生日プレゼントに母からこの日記をもらった、今日から何かあったときは書いていこうと思う
3月25日
森に出掛けた、晩御飯のための山菜を採りに行ったら魔物がいたから慌てて家に帰った、山菜があまり取れなかった、明日こそ取るぞ
3月26日
今日も山に出掛けた、昨日いた魔物はいなくなっていた、気のせいだったのだろうか、取り敢えず山菜を取って帰ってきた
4月1日
国の騎馬隊が凱旋した、馬に乗ってお城に行く騎士様達はとても誇らしげな顔をしていてとてもかっこよかった
4月2日
5年ぶりにこの日記を見つけた、私物を片付けていたらたまたま本棚の裏に隠れているのを見つけた、記録の意味も込めて今日から書こう
4月5日
成人の儀があった、子供が大きくなったら勇者の資格があるか調べる試験だ、皆が動かすこともできずにすぐに戻って行った、とうとう僕の番だ、目を瞑って全身の力を腕に込めた、何の感触もなかった、しかし回りが騒々しいので目を開けるとそこには傷ひとつない刀身に太陽の光を反射して海のように光っている聖剣があった、そこからのことはよく覚えていないがきっと成人の儀を満喫したのだろう
4月7日
家に城の兵士が来た、今日から勇者として訓練を行うそうだ、この日記を持って行こうと思ったが兵士の人に止められた、日記の間隔が大きくなるが勇者としての責務を全うするためにはどうしようもないことだ
5月1日
休暇の許可が降りた、書きたいことは沢山あるが切りがないのでやめた、まだ本格的な戦闘訓練は行っていないが今月から行うらしい、勇者としての活動は来年から行うようだ
6月1日
家に帰ることができるのは月のはじめだけのようだ、訓練は毎日大変だ、1人気になる子がいるので話しかけて見ようと思う
7月1日
例の女の子は名前をエレナというそうだ、そして勇気を出して告白したらなんとOKをもらえた、訓練は過酷だが頑張れそうだ
8月1日
自分の所属する隊を決めた、無理を言ってエレナと同じ隊に入れてもらった、これで休憩以外の時間も一緒にいられるようになった
9月1日
今月は剣技大会があった、自分はそこそこやれると思っていたがまだ未熟だった、優勝はできたが剣の技術だけなら負けていた場面もあっただろう、優勝賞品は万年筆だった、騎士の大会の賞品としてはどうかと思うが使いやすかったので良しとしよう
10月1日
今日は実戦訓練があった、実際に魔物と戦うと訓練とは違うと気づかされた、実際に魔物を殺した時の触感が手に残っている、カッコつけてエレナの分までやらなきゃよかった
11月1日
家の本を読んでいたら魔法に関する本を見つけた、許可を貰って今度エレナと一緒に読もう
12月1日
本には魔法の原理や発見者等が書かれていた、本を使って魔法の練習ができるかもしれないと思ったがしょうがないので独学で行うことにする、友やエレナもいるので一人でやるよりは成果が出るだろう
1月1日
今月からは戦闘訓練だけでなく動物や植物、地形についても学ぶそうだ
2月1日
今月から勇者専用の訓練を受けることになった、父や母、この国の人を守るためにも必要な訓練だ、エレナと一緒にいられる時間は減ってしまうことだけが心残りだ
3月1日
来月から本格的に勇者としての活動を行うことになる、上官にはギルドで仲間を募るか同期と共にするかを聞かれたが迷わずにエレナや友と活動を行うと決めた、四人パーティーなのでバランスもよいだろう
4月1日
ついに旅立つ時が来た、この日記を持って行くことも考えたが、家においておくことにした、絶対に死なないそして絶対に家に帰る決意を強くするためだ
12月9日
久しぶりに家に帰ってきた、勇者は長い時間冒険をするものだと覚悟はしていたが本当に長かった、しかし怪我もなく五体満足で帰ることができたので良かった
4月20日
最近隣国の様子がおかしい、軍需品の需要が増えている、今のところ戦争が起きる様子はないがもしかしたら近い内に戦争があるかもしれない
11月
とても久しぶりに家に帰った、僕が過ごした町は瓦礫の山となり見る影もないが家があった場所にこの日記を見つけた、10年以上も囚われていて正確な年数も分からないが生きている限りは書き続けたいと思う
11月
今日は騎士の訓練施設に行った、訓練施設は戦争中兵士や騎士の拠点として使われたらしく共同墓地が置かれていた、そこに書かれている名前は見えなかった、いや見たくなかった、かつて共に旅をした仲間の死を認めるのが怖かった、あの時、あんなこと言わなかったら、あと一歩動けていたら、後悔が胸のなかに渦巻いた、結局、名前を見ることなく墓を掃除して帰った
ああもう疲れた、仲間のいない世界に何の意味がある、勇者など肩書きだけの存在だ、そんなものいても世界は平和にはならないし、人は死ぬ、ああもう全部どうでもいい
もしこれを読んでいる人がいるならこれを燃やしてくれ、僕は自分で自分の過去を捨てることはできなかった、だから僕に代わってこれ燃やしてくれ、仲間と共に歴史の影に消えるためにお願いだ
この日記はこのページを境に真っ赤に染まっていた
深夜テンションの初投稿なので内容がメチャクチャかもしれません




