黄金のリンゴ
黄金のリンゴ
健司がギルド ルビーを去った後、ベルカはにこやかな笑顔をしていました。
(まったく、可愛らしいね。女神様がそばにいるからかな?
健司さんの未来はここからが出発ですからね
期待していますよ。)
「ベルカ、あんた鬼だね。それと毎回思うけど、白いワンピースなんとかならないの?」
ベルカは声のした方へ目を向けました。
その女性は銀髪のショートヘアで背は同じくらいで、ミニスカを履いていました。
「あなたこそ、ミニスカを何とかならないの?
それと白いワンピースは、心の現れだよ。」
「心の現れ?さっきの少年を見て、態度変えてじゃない?
」
「態度は変えてないわ。健司さんを見て、本心になっただけよ。黄金のリンゴは彼なら、できるわ。」
「本当に?黄金のリンゴは、愛がある人じゃないと見つけられないし、邪念がある人ほど無理なクエストだ。」
ベルカは思った。
(確かに、彼女の言う通りに、黄金のリンゴは、愛がある人ほど見つけられるが、必ず見つかる訳ではない。
だが、健司さんなら見つけられる。だって、あの女神様は愛の神様だから。)
「大丈夫よ。女神様がいるわ。」
「女神様?あんた、本当に信じている訳?
第一さっきの話し、嘘ついているじゃないか?」
女性は、驚きながら、否定した。
「嘘?何の話?」
ベルカはすっとぼけた。
「心が読めるなんて嘘だろ?本当は、回復系のスキルじゃないか。ベルカは、ヒーラーとして有名な冒険者だろ。」
ベルカは、この女性が嫌いだと前から思っていた。
(いちいちつっかかってくるからだ。
彼女は真面目だからね、はっきりと言うタイプだ。)
「彼は入ってきた時に、自信がなさそうな顔をしていた。だから、元気づけただけよ。」
女性は観念した。
「わかったよ。とりあえず、あの少年は見守る訳ね。」
「その通りよ。帰った、帰った。」
女性は最後にニヤッと笑って言った。
「ベルカ、たぶん彼、クエストを失敗するよ。違う意味でね。」
そして、女性は去った。
ベルカは内心考えた。
(彼女の勘はよく当たる。
冒険者時代から知っているが、ピンチの時ほど彼女の勘はよく当たると聞いていたが、スキルなのか、ただ敏感だけなのか、どっちだろうね?)
「健司さん、クエストの成功は重要じゃないですからね。大事なのは、…………」
ベルカはそれ以上言わなかった。
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その夜、健司は家に戻り、女神様、アイリスに話した。
「ベルカさん、いい人でしたね。まず、黄金のリンゴを探しに、山に入ります。」
「気をつけるのですよ。黄金のリンゴは見つけるのは大変ですが、その後が一番大変ですからね。」
健司は内心不思議に思いながら、
「分かりました。気をつけてみます。」
と、いい、その日は寝ました。
アイリスはベルカのことを考えた。
「健司に対してはいい人かもしれないので、良かったですね、健司。」




