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演繹法


演繹法とは、三段論法とも言われるもので、「ルール」(または一般論)と「観察事項」の2つの情報を関連付け、そこから結論を必然的に導き出す思考法。 ... このように、演繹法は、既に知っている情報を新しい情報を組み合わせて結論を出すという、最も自然な思考方法だ。 演繹的論理展開は、包含関係で考えるとわかりやすい場合も多い。



演繹

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


推論 > 論理的推論 > 演繹

演繹の推論規則

命題計算


演繹(えんえき、英: deduction)は、一般的・普遍的な前提から、より個別的・特殊的な結論を得る論理的推論の方法である。


帰納に於ける前提と結論の導出関係が「蓋然的」に正しいとされるのみであるのに対し、演繹の導出関係は、その前提を認めるなら、「絶対的」「必然的」に正しい。したがって理論上は、前提が間違っていたり適切でない前提が用いられたりした場合には、誤った結論が導き出されることになる。近代では、演繹法とは記号論理学によって記述できる論法の事を指す。



目次

1具体例

2応用

3脚注

4関連項目

具体例

例えば、物体が落下するとき、重いものほど速く落ちるというのがかつての常識であった。これに対してガリレオ・ガリレイは、詳しい実験から物体の落下時間が質量に比例するものではないことを示した。これは帰納的な判断である。また、ここから彼は物体の落下速度は質量にかかわらず一定だろうと判断した。これはアブダクション(仮説形成)である。


その後、様々な実験や研究から物体がそれに従うべき法則として万有引力の法則や運動の法則が設定された。これが認められた後は、物体を落下させる実験を行わなくても、その落下時間は計算できるし、全く異なる条件下、たとえば金星で同じ実験を行った場合の結果についても値を得られることになる。これが演繹的な判断である。仮に実験結果が異なった値を取れば、実験の失敗を疑うか、そこに差を与える他の要素を探求することになろう。なぜならば、その実験の範囲では、前提とする法則が正しいものと判断できた上での結果だからである。


応用

以上のことを一般化した演繹の代表例として三段論法がある。 「人は必ず死ぬ」という大前提、「ソクラテスは人である」という小前提から「ソクラテスは必ず死ぬ」という結論を導き出す。この例のように二つの前提から結論を導き出す演繹を三段論法という。演繹においては前提が真であれば、結論も真となる。


ここで、「ソクラテス」の代わりに「私」を入れても正しい演繹となる。演繹による必然性とは前提には依存しておらず、前提を仮に認めるとすれば、必然的に結論が導かれるという形になってあらわれる。


アリストテレスが演繹の体系を構築し、フレーゲの登場までそれが長らく西洋論理学の中心となっていた。


イマヌエル・カントは、通常の意味とは異なった形で演繹 (Deduktion) という語を用いている。カントにおいて演繹とは概念の正当性の証明を意味する。最も代表的な例は『純粋理性批判』におけるカテゴリー(範疇)の超越論的演繹である。演繹のこのような用法は当時の法学用語に由来するといわれ、カントのいたるところにみられる。





演繹法

旺文社世界史事典 三訂版

https://kotobank.jp/word/%E6%BC%94%E7%B9%B9%E6%B3%95-178726


ある前提から必然性をもって,段階的に結論を導く思考方法

帰納法に対する概念。デカルトが哲学の方法論として創始し,大陸合理論の論理的思考方法の根底となった。





帰納法、演繹法【今更聞けない問題解決のための推論】

https://next.rikunabi.com/journal/20161101_s7/


物事の傾向や対策を探る場合、さまざまな可能性や事実をもとに推論を重ねることがありますよね。この推論ですが、論理展開のタイプによって大きく2つの種類に分けることができます。それが帰納法きのうほう演繹法えんえきほうです。


さて、今更ですが、帰納法と演繹法の違いを説明できますか?この2つには明確な違いがあり、使用に適したシーンも異なるのです。さっそく見ていきましょう。


帰納法とは

帰納法とは、さまざまな事実や事例から導き出される傾向をまとめあげて結論につなげる論理的推論方法を指します。別名を「帰納的推論」ともいいます。帰納法で重要視されるのは、多くの事例に共通することをまとめることで、聞く者に「納得感」を与えることでしょう。


例えば、「今朝テレビでハチミツの効能について報道していた。また、同僚のA君も毎朝ハチミツを摂取していて体調がよくなったとのこと。他にも、定期購読している雑誌の中でハチミツが体に良いと紹介されている。よってハチミツは体調の改善に効果がありそうだ。」という考え方の場合、「テレビでの報道」「同僚の体験談」「雑誌の記載」といった事象を総合して「ハチミツが体に良い」という結論を導き出しています。


このように、複数の具体的事実から同一の傾向を抽出して、結論(推論)に持っていくのが帰納法です。さらに、テレビ、同僚の話、雑誌と3通りの経路から情報を入手していることで、偏った情報ではないという印象が深まるため、聞く者に納得感を与えやすいこともポイント。一方、これが「テレビで盛んに報道されている」や「雑誌に毎号掲載されている」というように、情報の入手経路が単一である場合は、複数の事実から導き出された結論とは言い難いため、論理的推論が成立しない可能性が出てきます。


演繹法とは

帰納法と対になる論理的推論方法として、演繹法があります。演繹法は、帰納法とは論理展開が大きく異なり、一般的かつ普遍的な事実ルール・セオリーを前提として、そこから結論を導きだす方法です。


例えば、「人間は哺乳類である」「哺乳類には血液がある」という2つの普遍的な事実を前提とした場合、演繹法では「人間には血液がある」という結論を導き出すことが可能です。演繹法の前提としては一般論や誰もが当然知っている普遍的事実などが使われる傾向にあり、必然に必然を重ねることで結論にいたるというプロセスを経ています。このことから、演繹法は数学的な推論方法ともいえるでしょう。


ただし、前提として選定した一般論や普遍的事実に偏った主観が混じってしまうと、論理が破たんするため注意が必要です。逆をいえば、前提の選定さえ間違えなければ、そのプロセスの特性上、非常に強い説得力をもつ推論方法であるともいえます。帰納法があくまでも統計的結果を指し示すに過ぎないのに対し、演繹法の結論はより真実に近いものと考えられるのです。ただし、この2つは優劣のあるものではありません。論理的推論が必要となる状況や説得する相手の傾向によって使い分けることが望ましいでしょう。


帰納法と演繹法、ビジネスシーンでどうやって使い分けるべき?

では、帰納法と演繹法それぞれの特徴を理解したところで、実際にビジネスシーンでの利用を想定してみましょう。一般的に帰納法は調査による統計などを使用する場合に適しており、演繹法はアイディアが正しいことを証明するときに効果的といえます。


例えば、帰納法は「男女数百人に水に対するアンケートをとった結果、8割の人が水を買うことに肯定的だった」、「スーパーやコンビニエンスストアで水を買う人は毎年少しずつ増加している」、「別のアンケートでは公共の水飲み場や水道の水を飲まないという人の割合が7割を超えた」という3つのデータがある場合、これらを前提として「飲料用水は今後も売れ続ける」という推論を導き出すことができるでしょう。


このようにマーケティングやアンケートの結果を重視し、論理展開を行うのが帰納法です。前提に普遍的事実があるかないかよりも、観察した結果から導き出される納得感を重視するため、一定以上のサンプルや事例の量があれば帰納法は効果的といえるでしょう。


これに対して演繹法は、前提となる原理原則に関する正確な知識が必要です。そのため、新商品やサービスの開発時に効果的といえるかもしれません。新しい商品やサービスを開発するためには、その素となる知識や技術が必要で、いくら商品やサービスが画期的であっても、知識や技術を当てはめることができなければ商品として成立しえないでしょう。また、物事を戦略的に考えたり、組織構成を立案したりといった場合にも演繹法が適していると考えられます。


つまり、それまでの実績をもとに次の戦略を決定し、利益(結論)につなげるという流れです。失敗が許されない責任重大な立場におかれるほど、演繹法を使うシーンが増えてくるでしょう。


営業やマーケティングなど数多くのサンプルから傾向を導き出すときは帰納法を、事業方針や戦略立案など過去の実績の上に次の展開を積み重ねるときは演繹法を使うなど、状況に合わせて使い分けていきましょう。

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