カウンセリングとは何か/ノート023
前回紹介した著書『ストーカーは何を考えているのか』を読んで、カウンセラーとはいかなるものかと興味がわいた。学生時代の青年心理学講座で、カウンセリングには、〝直接的カウンセリング〟と〝間接的カウンセリング〟とがあり、テレビでよくやる相談番組や占い師・会社同僚・友人がやる無責任に「ああしなさい、こうしなさい」をいう素人くさいのが〝直接的〟、これに対して、プロがやるのは相談者に自ら考えさせる方法〝間接的〟だ。
下記に挙げる著作は、カウンセラーの入門書なのだろう。
カウンセリングの流れは、準備・面接・終結の三段階からなり、クライアントとの契約後の面接も初期・中期・後期の三段階を踏む。面接の初期はカウンセラーが未知の状態であるクライアントから問題点を拾い出す作業、中期はクライアントに過去・トラウマと勇敢に向き合わせること、後期は具体的な問題解決の手伝いをするといった流れとなる。
個人的な留意点として。
クライアントに過去と対峙させるとき、傷を負わせた人間をカウンセラーに〝転化〟させるという点。また、引き籠りの治療として、本人へのカウンセリングのほかに、〝家族療法〟が興味深かった。
引用参考文献/
平木典子『カウンセリングとは何か』朝日新聞社1997年