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巡査の過酷な職務規定/ノート014

 19世紀ヴィクトリア朝に創始されたスコットランドヤード。草創期の警察官・巡査たちの規則は相当に厳しいもので、ちょっとしたことでクビにさせられた者が多く、真面目な者は鬱病になったりもした。

 職務時間は10時間で、巡回中は、飲食の一切を禁じられていた。しかし寒い日はそういってもおられず、どこかで暖や温かい食事をとる必要が生じる。要領がいい者は、パブの店主、あるいはお屋敷勤めの女中と親しくしなり、中に入れてもらうことになる。

 ヴィクトリア朝でも後期になると、巡査たちへの待遇は改善され、職務時間は8時間、パブでの飲食こそ禁止はされたが、お持ち帰りという形で可となった。

巡査は恨みを買うことが多く、犯罪多発地帯に入ると、暴行されることも多く、殺害された事例もある。しかし巡査たちは危険で過酷な夜間パトロールよりも上司・巡査部長たちの巡回を恐れた。

 地方警察は巡回区間ビートがやたら大きく、上司との連絡も遅く、数日から10日を要するところもあった。


(所見)ホームズのドラマを視聴していて、警視や警部の執務室に同僚・部下がやってきて、喉を潤してくれ、ウィスキーを勧める場面をみたことがあるが、あれは嘘ということになる(少なくとも草創期にはなかった)。また、犯罪者はグループをつくって、監視のきついロンドンから、地方都市や村落をターゲットにするようになったわけだ。


内藤弘「スコットランド・ヤード物語」晶文社1996年 153‐182頁

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