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三十九 街


 私もアイラもこの旅には武器を持って来なかった。


行く途中で兵隊・開拓者の白人などに出会う機会が多く無駄な戦闘は避けたかった。

今では少し後悔していた。


次の日の朝、渓谷を抜けると広い道に繋がった。


広い道は多くの幌馬車が北へ向かっていた。


何台もの幌馬車とすれ違うが、武器を携帯していないので警戒されなかった。


兵隊が数人付き添っている幌馬車があったが兵隊たちは私達を白人に同化した

部族と見て警戒はしていなかった。


暫く進むと街らしきものが見えて来た。


私もアイラも初めて見る物で大きな建物が集まっていた。


街の入口から真っすぐに広い道が続いて、両脇に大きくて高い建物が

連続して建っていた。


建物の外壁は板張りで薄い明色で塗装され四角い窓が付いていた。


部屋の中がランプの光で見えていた。


アイラは目を輝かせて「綺麗だね。テントじゃなくてこんな家に何時か

住んで見たいね」私の顔を覗き込んで言った。


「そうだね」私は建物と道を見ながら答えた。


少し奥に店らしい建物がありアイラに中を見せれば喜ぶと思ったが、道には男女

の白人が何人も歩いている。部族が入れる処ではないと感じた。


入口の建物に部族の人達が並んでいた。


街を見惚れているアイラに聞いた。


「そこの建物の入り口に部族の人たちが毛皮を持って並んでいるけど

何をしている?」


「私も詳しく知らないけど、毛皮と白人のお金か? 

又は色々な物と交換するらしいの」


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