二十三 卑怯な考え
2人の上達は格段に早かった。特にアリーナは早かった。
アイラも上達は早かったが戦闘に向いていない性格でアリーナに
追従しているようだった。
私は上達の速さに驚き、ある計画を思いつき2人を呼んだ。
「将軍が神の刀を持っていない時を狙って倒す方法がある」
2人はけげんそうな顔で聞いていた。
「そんな事が出来るのですか? 持っていない時とは戦闘以外の時ですか?」
アリーナが聞いてきた。
「そう、戦闘以外で将軍が1人でいる時、例えば寝ている時に忍び込み殺す」
私の話に2人は唖然としていた。
急にアリーナから「寝ている時に殺すのは卑怯で部族の戦士がする事では
ないです。正々堂々と戦って倒すべきだと思います」強い口調で反対された。
アイラもアリーナと同じ考えだった。
今まで隙を狙って、暗殺を当然のようにしてきたが(卑怯)の娘らの
言葉に呆然とした。
今までやってきた事が否定された気がした。
育った環境と文化の違いもあるが誇り高い民族だと思った。
言い出した事が恥ずかしくなった。
暫くして、私は部族長より部族の男の衣服を貰い着替えた。
アリーナとアイラは似合うと言って喜んでいた。
頭髪も後ろで束ねているので見た目は部族の男と変わらなかった。
着て来た黒い服は箱に仕舞った。




