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耳触りのいい言葉

作者: もん・えな

耳障りのいい言葉が安っぽい香水のように私を包み込む。

摩耗した精神は擦り切れる寸前で、私から抵抗する術を奪っていく。

軽薄な微笑。独り善がりな行為は三分と持たない。

背中をなぞる指先は偽りと罪に塗れていた。

あなたは背徳の虜。

その言葉は飽くなき欲望でできている。

白い欲望は私のティーカップから溢れ出す。

左手には指輪の痕。

その手で私の髪を梳くの。

そこに未来はない。

排他的冒涜。

耳触りのいい言葉が安っぽい香水のように私を包み込む。

ふいになった電話の音が、私からそれを奪い取る。

あなたはベッドから離れて電話に出る。

都合のいい関係を欲しているのに、自分で台無しにするなんて。

度し難い愚かさだわ。

軽薄な微笑。独り善がりな行為は三分と持たず、

私たちの関係に終止符を打つ。



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