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戦闘女服 - ガールズバトルスーツ  作者: 桂 ヒナギク
第一章 バルバロッサ編
2/65

2.初戦闘

 高校。

 聡美はお昼に登校してきた。

「聡美、遅いじゃん。どうしたの?」

 そう訊ねるのは、クラスメイトの小柴こしば 洋子ようこだ。

 洋子は編入生として入ってきた聡美の教育係みたいなものである。

「スカウトされちゃって」

「え?」

「アルバイトの。で、今まで説明受けてた」

「そうなんだ。どういうアルバイトなの?」

「公務員のお手伝い的な?」

「へー」

 聡美は席に着く。

 その時だ。

 ドカーン!

 校庭に何かが落下してきた。

「……!?」

 聡美は校庭を見る。

「なになに?」

 生徒たちが校庭を見る。

 校庭には、人一人がすっぽり入れそうな球体があった。

「なんだよあれ?」

「球体?」

 球体のハッチが開き、中から怪物が降りてきた。

「か、怪物?」

「ドラマの撮影じゃない?」

 怪物は生徒たちに気づくと、目にも留まらぬ速度で教室に飛び込んできた。

「うわああああ!」

 生徒が一人、怪物に攻撃され、血飛沫ちしぶきを上げて倒れた。

「きゃああああ!」

 悲鳴を上げる女子生徒たち。

(これが長官の言ってた宇宙人か)

 聡美は怪物にドロップキックを放った。

 攻撃を受けた怪物は、扉を吹っ飛ばして廊下に転がった。

 怪物は徐に立ち上がり、こちらへと近づいてくる。

「聡美!」

 別の出入り口から逃げ出していた生徒たちの中の洋子が聡美を呼ぶ。

「みんなは逃げて!」

 生徒たちは逃げるが、洋子はその場に残る。

「洋子、どうして?」

「あんたを一人置いていけないよ!」

 怪物が聡美を殴り飛ばす。

「うわ!」

 パリン!

 聡美は窓ガラスを突き破って外へ飛び出し、落下する。

「うわああああ!」

「聡美!」

 怪物は聡美を追って窓から飛び降りた。

 聡美は地面に叩きつけられた。

(痛くない。バトルスーツが衝撃を吸収したのか)

 聡美は立ち上がった。

 怪物が襲ってくる。

 聡美は攻撃をいなしてカウンターを浴びせた。

 数メートル吹っ飛ぶ怪物。

『秀一くん』

 と、脳裏に長官の声が。

『通信機能だ。気にせず聞いてくれ。そのスーツは光線を放つことができる。それを敵に浴びせれば木っ端微塵だ』

「光線?」

『ああ、そうだ。やってみてくれ』

「けど、どうやって?」

『イメージするんだ!』

(イメージか……。ようし!)

 聡美はドラゴンボールのかめはめ波のようなポーズを取る。

『おい、それはまずいんじゃないか?』

「他に案がなくて」

 聡美の両手の間にエネルギーが溜まる。

「トドメだ——っ!」

 聡美は両手を前に突き出し、溜めたエネルギーを一気に放出した。

 光線は怪物にクリーンヒット。

「ぐわああああ!」

 悲鳴を上げながら爆裂霧散する怪物。

「倒した……」

 両手を下ろす。

 そこへ洋子がやってきた。

「あんた何者?」

「ただの女子高生だよ?」

 そう言ってとぼける聡美である。


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