4話 『ステータス』
「これが知らない天井ってやつか...」
お決まりのセリフを言って起き上がり。
水魔法で顔を洗った。
「ふぅ、タオルが無いな...創るか」
タオルを創り出し、顔を拭いた。
「飯、食うか...」
と言っても昨日のコボルトの肉は全部食べてしまったし。内蔵は何があるか分からないから捨ててしまった...「創造」で豚肉でも創れないかな?
あ、出来た...万能だな。
「まぁ、適当に焼いて食うか」
火魔法で火を起こし、フライパンで
焼いて食べてみた。
「普通の豚肉だな」
食べ終えたあと、昨日出来なかった家具や設備を創ることにした。
「まずは台所からだな」
そう言って、流し台、まな板、食器等を作っていった。
「そう言えば、魔力で動くコンロみたいなものって創れないかな?」
そう思って「創造」してガスコンロのような
物を創った。ガス缶の中に魔力を貯められ、それをセットするような仕組みになっている。
「これでちゃんとした物が食えるな...」
やはり食に飢えた日本人に獣臭い肉を食べ続けるのは辛い。幸いな事にスマホのアプリでオフラインでも料理のレシピが見れる物をインストールしていたので、料理のレパートリーにも困らない。
「このアプリ取っておいてよかったな...」
さて、次は風呂を創ろう。多分植物魔法で何とかなりそうだ。
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ふむ、為せば成るものだな。温泉の様な木造の風呂が完成した。排水も出来るように底の部分穴を開けて近くの川に流している。
「とりあえず一風呂入りたいな」
風呂に入り、髪を洗剤を創って洗い。風呂に浸かる...
「あぁ~...」
そんなおっさんみたい事を言って風呂に入った。
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「さてと、ステータスを確認するか...」
ステータスプレート
名前 不死川 夜凪
種族 人間 年齢17
称号 「異世界人」 「転移者」
Lv30
体力 450000
攻撃 450000
魔攻 450000
魔力 488000/500000
防御 450000
魔防 450000
敏捷 450000
スキル
「算術」Lv2
「観察」Lv5
「思考加速」Lv2
「瞬読」Lv1
「探索」Lv3
「魔力操作」Lv7
「水魔法」Lv5
「解体」Lv1(NEW)
「火魔法」Lv5(NEW)
「土魔法」Lv5(NEW)
「植物魔法」Lv7(NEW)
「料理」Lv1(NEW)
「悪食」Lv1(NEW)
オリジナルスキル
「創造」Lv─
「完全翻訳」Lv─
「常勝概念」Lv─
「 」Lv─
凄いレベルが上がってるな...
しかし、改めて見るとやはりこのステータス
はチート級なんだろうな。能力値の方は基準
が分からないが、スキルの中のオリジナルスキル、これは間違いなくチートだろう。魔力だけがやたらの上昇しているが、使いまくっていたからか?
「これが転移者の特典?それとも適正か?
いや、元々持っていたという線もあるか...」
まぁ貰えるものは貰っておこう。
それよりも今は家具や冷蔵庫なんかを創ってしまいたい。
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「ふぅ、これで最後か...」
一通り家具などを創り終わった俺は、これからの方針を考えることにした。
「まずはここである程度鍛えてから人の居る街に行こうか。何をするにしてもステータスが高いに越したことはない。」
次は何の仕事があるか、もしくはするか、ということだ。
「テンプレなら冒険者、もしくは探索者が居るはずだ。ならギルドも当然ある筈だ、そこに入ろう。」
登録に金が掛かったとしてもここで狩った
魔物を売れば少しは金にはなると思う。
「その前に、ステータスの基準が分からないとまずいだろうな。さしあたって鑑定スキルが欲しい」
これがあれば植物の名前や毒の有無、更には敵と戦う時の対策も取れる。情報は重要だ。
「創造でスキルは創れないのか?」
やってみる価値はあるな。
う...魔力がごっそり減った感じがする
お、出来た!
ピロン♪スキル「鑑定」を習得しました。
よし、早速使ってみよう。
昨日のコボルトの皮でいいか。
「コボルトの皮」
やはりあの小型犬みたいな生き物はコボルトだったようだ。でもこれだけしか詳細が無いみたいだ。レベルが低いのかも知れない。
何回か使ってレベルを上げてみよう。
「コボルトの皮」「コボルトの皮」「コボルトの皮」「コボルトの皮」「コボルトの皮」「コボルトの皮(粗悪)」
ん?多分これは品質が出てきたな。粗悪...まぁ、素人の解体だから仕方ない。それよりもこの調子でレベルを上げていこうか。
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最終的にこうなった。
「コボルトの皮(粗悪)」
コボルトから取れた皮。もふもふの肌触りが人気で、愛好家が多く存在している。
服などに加工される。
ただ、この皮は品質が悪く、売り物にはならない。
ふむ、そうか...じゃあ次はコボルトの身体の中にあったこの石ころを見てみようか
「コボルトの魔石(小)」
コボルトの体内で生成された魔石。魔力内蔵量が少ないため、安価。一般市民の生活に使われている必需品。
やはり、魔石だったな。捨てないでよかった。
一般市民が使っているのか...さては魔道具か?
それとも火を起こすための魔力源として使っているのだろうか。
まぁ、売れることが分かったのは大きいな。
次は自分自身を鑑定してみよう。
ステータス
名前 ヤナギ シナズガワ
種族 人間? 年齢17
所属 無し
称号 「異世界人」 「転移者」
Lv30
体力 450000
攻撃 450000
魔攻 450000
魔力 238000/500000
防御 450000
魔防 450000
敏捷 450000
スキル
「算術」Lv4 (レア)
「観察」Lv5
「思考加速」Lv3 (ユニーク)
「瞬読」Lv1 (レア)
「探索」Lv3
「魔力操作」Lv9
「水魔法」Lv7
「解体」Lv1
「料理」Lv1
「火魔法」Lv6
「土魔法」Lv5
「植物魔法」Lv8 (レア)
ユニークスキル
「鑑定」Lv10(NEW)
オリジナルスキル
「創造」Lv─
「完全翻訳」Lv─
「常勝概念」Lv─
「 」Lv─
異世界より転移して連れてこられた存在。
異常な成長速度を持った者。
この者に敵対することは死を意味する。
名前の部分がカタカナになっているな。あと
所属って何だ?ステータスプレートには無いものがあるな。恐らくは何らかの組織に所属しているかを見るものだと思うのだが...
それよりも説明が酷いな。既にステータスは人外らしい...まぁ、そんなことは気にしないが。
「ふむ、だがこれなら鍛える必要も無いか?」
いや、ダメだな。俺には戦闘経験が足りない
ステータスで勝っていたとしても絡め手や暗殺、無意識の所に攻撃されたら流石に死ぬだろう。
そういった意味でもやはり経験は必要だな。
「そうだ、鑑定の対策をしないとな」
こんなステータスか見つかれば絶対に面倒事に巻き込まれる。そんなものはごめんだ。
隠蔽...それとも鑑定妨害か?
いや隠蔽はきっと隠密系のスキルだと思う。
ならば鑑定妨害が優先だな。隠蔽は後から創ろう
「よし...創造」
魔力がごっそりと減る感覚がする...
うっ...意識が...まさか...これが魔力切れの影響か...
意識を失う寸前、こんな音が聞こえた
ピロン♪スキル「鑑定妨害」を習得しました。