2話 『検証』
「とりあえずスキルの検証をしよう」
まずは算術。計算でもしてみるか。98×85=8330
なるほど、スラスラと計算ができるようになってるな。
次は観察。何を観察しようか...とりあえずあの植物を見てみよう。.........何もわからないな。
気を取り直して次は思考加速。
使うと周りの時間が遅くなっている。
知覚速度を上げているようだ。
ふむ、まぁ次、瞬読。これは読むものが無いから分からないが、速読よりも早く本とかを読めるんだろうな。
お次は探索。何かを探す時に使えるスキルだと思う。使うと何となく植物がある方向が分かる。
ステータスを確認すると探索がLv3になっていた。一気にLv2も上がったな。
とりあえず次の検証をしようか。創造の字体からすると創り出すスキルだな。ラノベの知識だと魔力を消費するはずだ。
「ふむ、まずは魔力を感じることから始めるか」
身体の中の異物が無いかを探してみる。
すると血管の中、もとい血に違和感を感じた。
「これが魔力か?」
右手に集めるイメージをすると右手が熱くなるような気がした。
ピロン♪「魔力操作」を習得しました。
よし、次は水入りのペットボトルを作ってみようか。両手で包むように魔力を集め、水入りペットボトルをイメージして創造を使う。
「よし、出来た。」
とりあえず飲んでみるが、普通に水だった。
喉が乾いていたようで全部飲み切ってしまった。
「ふぅ...とりあえずこれで水には困らないな。
どれくらいの魔力を使うか確認するか。」
魔力 300/500
流石に燃費が悪いみたいだな...でもペットボトルが消える様子は無いようだ。水魔法でも使えるなら魔力を節約出来そうだ。
「やってみるか」
右手の指先から蛇口を捻るイメージで魔力を使うと...
「よし、イメージ通りだ。」
ペットボトルに水を入れた後、魔力を確認すると
5だけ減っていた。やはりこっちの方が燃費が良いらしい
ピロン♪「水魔法」を習得しました。
さて、次の検証をしようと思った矢先に、草むらからガサガサと音が鳴った。
「っ!」
直ぐに右手魔力を集め、その方向に右手を向けて戦闘態勢に入った。ついでに思考加速も使う。
するとそこから小型犬のような生き物が出てきた。
「わおん!」
観察した限り色が紺色の可愛い小型犬だ。
だがここは異世界だ、どんな化け物かも分からない。少し気が引けるが...
「先手必勝」
右手から水の塊を打ち出し小型犬のような生き物に命中させ、水の中に閉じ込めた。
「これなら仲間が居ても呼べないだろうし、
呼吸も出来ないだろ?」
即席にしては上手くいっただろう。
あとはこのまま待つだけだ。
─────────────────────────────
1分ほどすると小型犬?が絶命して
あの音が聞こえた。
ピロン♪レベルが上がりました。
やはり魔物の類だったようだ。
ステータスを確認してみるか...
ステータスプレート
名前 不死川 夜凪 (しなずがわ やなぎ)
種族 人間 年齢17
称号 「異世界人」「転移者」
Lv2
体力2000
攻撃2000
魔攻2000
魔力2000
防御2000
魔防2000
速度2000
スキル
「算術」Lv2
「観察」Lv5
「思考加速」Lv2
「瞬読」Lv1
「探索」Lv3
「魔力操作」Lv5(NEW)
「水魔法」Lv2(NEW)
オリジナルスキル
「創造」Lv─
「完全翻訳」Lv─
「常勝概念」Lv─
「 」Lv─
魔力はレベルアップで回復する仕様なのか...
そう言えば称号にはどんな効果があるんだ?
ステータスプレートをタップしたら出ないか?
そう思ってタップすると...
「異世界人」
異世界から来た人
成長速度上昇
適応力上昇
「転移者」
転移されて連れてこられた者
スキル取得率上昇
スキル成長速度上昇
「やはり出たか...ならもしかしたらスキルも...」
「算術」
早く計算が出来るようになる。
「観察」
対象を観察し、対象の攻撃の癖や隙、
そしてその弱点を見抜ける。
「思考加速」
知覚速度を上げる。
「瞬読」
一瞬で文字が読める。
オリジナルスキル
「創造」Lv─
創り出すことが出来る。
「完全翻訳」Lv─
あらゆる言語が理解できる。
「常勝概念」Lv─
勝つことが確定している存在。
概念にすらなっていて負けることは無い。
「 」Lv─
不明。
.........最初からこうしておけばよかった...
だが説明に書いてある事は全てを教えているという訳では無いとわかっただけ意味があったか。
あの謎の空白のスキルはやはり不明か...
と言うか後半のオリジナルスキル...チートの塊みたいな物があるんだが...