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兄は私の手を握った。  作者: 海月 楽
妹は知らない
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6

「これ、は…」


待ち構えていたオーディエンスに笑顔で出迎える。妹は自分が悪いだとかなんとか言っていたが、それはサクッと潰しておいた。するとなんとも堪らない絶望的な顔をしていたので、あとでご褒美をあげなくちゃいけないな。


「僕の手を取ってくれ!」


妹が自分自身を痴女だと言っているのにまだ信じるのか。馬鹿らしい。

サラ、サラは知っているよね。昔から僕無しじゃあ生きていけないことを。今だってそうでしょ?僕に身を任せてくれたり、僕を庇ってくれた。

今すぐ噛みちぎってしまいたいほど大好きなサラの耳に唇を寄せて、囁く。

妹は俯いたまま、僕の手を取った。

…高笑いが止まらない。そう、最初から決まっていたんだ。サラは僕のものなんだと。

人形のようになったサラを抱き抱え、家へと帰る。


そこから妹とその婚約者の婚約破棄はなんの盛り上がりもなく終えた。正直、つまらなかった。

大々的に騒がれて、疎まれ、蔑まれ、妹と二人きりの生活になるのも悪くないと思っていたから。サラとなら破滅の道も悪くない。

婚約者を悪く言うと、サラは反抗的な態度をとる。サラはまだ婚約者のことがまだ好きらしい。でも、自分ほどではない。その証拠に、甘い言葉を吐けば、愛おしそうに瞳をトロンとさせて嬉しがる。


「愛してるよ、サラ。」


自分は妹の幸せを願わない。誰にも妹は譲らない。

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