武器屋での出会い
今俺はガリウスと武器屋に来ていた。
「俺はこれとか使いやすくていいと思うけどな。」
そう言い、短剣より二回りくらい大きい剣を渡してきた。
俺は渡された剣を持ってみるが思った様なしっくり感が来ないので違うと言い返した。店の奥に向かうとより多くの武器が所狭しと置かれていた。
俺は一つ一つ持ちながら確認していると、壁に掛けてある一つの武器に目が釘付けになった。
その武器は普通の長剣よりは一回り小さく、柄の部分には雷の装飾がされているものだった。俺は思わずその武器に手が伸びる。そしてその武器を掴んだ瞬間分かった。直感だがこの剣が喜んでいるように感じた。俺がぼうっとしているとガリウスが笑いながらやってきた。
「ははははは、ルクスもどうやら良い武器を手にしたようだな。」
「あぁ、これを掴んだ瞬間これだ!って気がしたんだ。」
「そうだな、その感覚は大事だぜ。
じゃあ今回の支払いは俺がしよう!」
「え?悪いから俺が出す」
「心配すんな。それに今日はルクスのおめでたい日なんだ払わせてくれ。お前は気に入ったしな。それにそんなに悪いと思うなら後で何かしら返してくれればいいさ。」
そう言い払ってくれる姿を見て俺は惚れてしまいそうになった。
だが払う時に値段を聞いて顔が若干青ざめていたのは気のせいだろう。
俺が手にした武器の名は「雷神の剣」と言うらしい。なんと製作者があの雷神カムイらしい。なにかやたらと縁があるな。
俺はさっきよりもテンションが低めのガリウスと出ると次は防具屋へ向かった。
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自分のもう一つの作品『叛逆者は嗤う』もよろしくお願いします。