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四十二話 迷子の物語

帰りは後ろを振り向かない…だったが悪霊の大獄山が居なくなったため、緊張感なくスタスタと森を歩いていると何処からかシクシクと泣く声が聞こえた。

「ねぇ、誰かの泣く声が聞こえない?」

「…確かに。迷子でありんすか?」

「それはたいへんでござる!」

ゆづるたちはすぐさま声がした方へ走っていった。早く見つけてあげないと大変だ。

あくまでネコとゆづるは通りゃんせの森に詳しい猿の後ろについて行く。すると目の前に小さく踞る女の子が見えた。

「ううっ…どうしましょう…」

「大丈夫?」

ゆづるは女の子に近づき声をかけた。声に気づいた女の子は安心したのか更に泣き出してしまった。

「うわぁぁぁぁん!!助かりましたわぁぁぁ!」

「えっと…」

「こりゃあ、泣き止むまで時間がかかりそうでござるね。」

ゆづるたちは女の子が泣き止むまでゆっくり待つことにした。

そして数分して泣き止んだのを見て事情を聞く。

「君、名前は?なんでこんなところにいたの?」

「…んぐっ、私は折姫。折り紙を操れるのだけど、帰りに勝手に動き出した折り紙を追ってたら迷ってしまって…..。」

「なるほどでありんす。ちょうどアチキたちも森を出るところでありんす。一緒に着いてくるといいでありんすよ。」

「本当ですの?」

「構わないでござる。ささっ!行くでござるよ。」

猿の呼び掛けに折姫の表情は明るくなり、ゆづるたちと共に入口に戻ってきた。

「では拙者はこれで。気をつけて帰るでござるよ。」

「さようなら、猿さん。」

「ありがとうでありんす。」

「ありがとうございますわ!」

猿と別れ、ゆづる•ネコ•折姫の三人になる。

「そういえばまだ皆様のお名前を聞いていませんわ?教えて頂けないかしら?」

「僕は座敷童子。こちらはネコさん、さっき別れたのは面霊気の猿さんだよ。それで折姫、僕とネコさんは帰る方向は一緒だけど君はどう帰るの?」

「そこは大丈夫ですわ!折り鶴に乗って帰ります。今は森と違って拓けてますから」

そう言うと折姫は懐から桃色の折り紙が出すと丁寧に折っていく。そして出来た折り鶴に息を吹きかけるとサイズが人一人乗れるくらいの大きさになった。

「凄いでありんすね。あんな小さな折り紙がこんな大きくなって。」

「では座敷童子様、ネコ様。ありがとうございました。またいつか会いましょう!」

折姫は巨大な折り鶴に乗って空へ飛んで行った。その際、折り鶴からキラキラと光るものを残していった。まるであの青い蝶の鱗粉のようだった。まさかねとゆづるは思ったのだった。

ゆづると鉄鼠はある場所に向かった。そこで折姫と再会したが何かあるようだ…

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