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09話 本当にさほろはオタク?

さほろのオタク語りシーンは読み飛ばしても問題ありません。

一部、他界隈のアニメのネタバレが混じっている可能性があります。

「……ねぇ裕介、今更だけどさ、さほろさんって本当にオタクなの?」

「え、何で?」

「いや、なんて言うか……オタクって感じしないなって思って」


恭弥の視線の先にいるさほろは、一見ただの女子中学生である。

アニオタだというのは恭弥自身も知っているが、俄かには信じがたい。

それを見た裕介はにんまり笑うと、


「さほろー」


と声をかけた。


「んー? どしたん裕介」

「進◯の巨人ってさぁ、

「進◯? 基本的に神作画のあれ? まぁそりゃそうか進◯って言ったらもうあれしかないもんね。なんかもう1期から神作画連発すぎてマジで叫んだ。立体機動装置の描写とか細かく且つ丁寧で見ててワァ!!!!ってならん? 兵長が巨人ぶった切るシーンとか最高すぎていつの間にか息止めてたよね。てか進○より面白い物語の入り見たことない。キャラだって1人1人が魅力的ってもんじゃないくらい個性があって見てて楽しい。好き!!!!!ってなるキャラ多すぎて沼だよ沼。それぞれに過去があってさ、なんで兵士になったのか、なんでこの人を恨んでいるのか、なんでこの人に執着してるのかって細かく表現されてんだよ? 神か????てか巨人がいる世界っていう設定も最高じゃん????最初は巨人倒してやる‼‼っていう感じだったのに物語が進むにつれてどんどん明かされていくんだよ。凄くない? うちは最初あたりの巨人vs人間って構図が好きなんだけどさ、最後の方の伏線だらけのやつも見てて楽しいんだよね。それでいてちゃんと巨人とも戦っててさ。完璧すぎん??????そりゃ面白いわってなる。マジで見るべきアニメ。てか漫画もいいから全人類見ろ」

うん、さすさほ(流石さほろ)。安定だね」

「まぁ言うて3期前半までしか見てないんだけどね。進◯のアニメ」

「よくそれであんだけ語れたな」

「漫画を昨日友達から借りて全部読んだから大丈夫」

「かっけぇ」


裕介が恭弥の反応を見ようと横を見れば、案の定ぽかんとしていた。

とはいえ、これらはまだ序の口。

さほろのオタク語りはここからなのである。


「そんじゃあ……ハ◯キューは?」

「ハ◯キューはストーリーがめっちゃ好き。感情移入というかさ、主人公のことを応援したいって気持ちになるんだよね。小学生の頃にたまたま見た試合が印象的でバレー始めましたって、熱意すご!!!ってなるじゃん。普通なら幾ら印象的でも続けられないでしょ。しかも中学最初で最後の公式試合で格上の相手にフルボッコされるんだよ????やってらんないってなるじゃん。うちならほぼ確でなるね。でも次は勝ってやるって思って頑張って、あぁアイツがライバル枠なんだなって思ってたらまさかの相棒枠だった。びっくりしすぎて顎外れるかと思ったもん。性格的に合わねぇだろって思ったらやっぱり最初めっちゃ仲悪くてさ、でもその後からあの最強すぎる武器が生まれるんだよ。先輩も良い人、同期もなんだかんだ良いヤツ、もう羨ましすぎる。ライバル枠いっぱいいるしずっと上を目指してる主人公がもう尊敬できるよね。因みにうちは主人公のライバルと同じチームのリベロ推しです」

「じゃあ、ブ◯ーロックは」

「ブ◯ロは設定もキャラデザもCVも作画もサウンドトラックも何から何まで全てが神。てか全員顔が良い。惚れさせに来てるよねこれ。え、もうずるくない????推すしかなくない????神かよこれ神だよ。もうこんなん見ちゃったらハマるしかない。何よりもさ、顔もいいのは勿論なんだけど本当に個性豊かなんだよね。普段ってか高校にいたときは大人しめなんだけど入寮したらエゴ開花させる主人公とかさぁ、暗い過去持ってる系の俊足お嬢様とかヒーローとかナマケモノとかメンヘラ御曹司とか最高かよ。あ、最後の方は罵倒じゃないからね。で、全員が超真剣にサッカーやってんの。神業かよってプレーとか、キャラの思考、(もとい)分かりやすい解説みたいなのがあってサッカーのルールを本当に知らんうちでもハマれるの。天才的すぎるじゃん。で、当然ながらかっこいいじゃん。応援したくなるじゃん。本っっっっ当良くないと思う。グッズ買うしかないのに金欠。これが底なし沼だよわかったか」


さほろは目を輝かせながら、表情もコロコロ変えて言われた作品の魅力を語っている。


「よくあそこまで息と話すネタが続くね……」

「でもこれで、さほろがアニオタだってことはわかったんじゃない?」

「うん、もう充分なくらいに」


里野と透花はさほろのオタク語りを楽しそうに聞いているが、非オタな恭弥はよくわからない。

ただ楽しそうなのは見て取れるため、本当にアニメが好きなのは伝わってくる。


「恭弥、覚えてる? さほろが1年のときもあんな感じだったの」

「あれ、そうだっけ。あんまり話したことなかったから、覚えてないや。裕介と割とすぐ仲良くなったのは覚えてるけど」

「あぁ、あれな。出席番号が近いわけでもなかったのに、何でなんだっけな……」






「……あ、三矢……くん?と御曹司くんが喋ってる。珍しい」

「あ、そっか。里野は知らないんだっけか。裕介と中尾は1年の頃から仲良いんだよ」

「そうそう。イケメン2人が喋ってると絵になるって人気だったんだよね」

「え、裕介と中尾ってイケメンだったの?」

「世間一般から見れば顔は整ってる方やで」

「へぇ、そうなんだ。知らなかった」

「二次オタやってると、三次元の美醜の概念がバグるよね」

「それな」

プロフィール No.8



須野透花



ストーカー兼神絵師。自称さほろの娘。

よく他人の地雷の上でタップダンスをしている。




誕生日:8月2日 身長:156cm 出身地:愛知県名古屋市

一人称:私 在籍クラス:3B

好きなもの:友達、みかちゃん(ストーカー相手)、いつかできるであろう彼氏

苦手なもの:機内食の左上にあるおかず、油の多すぎる肉、百味ビーンズのゲロ味


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