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13話 チキチキヲタク講座

この記事は、

<a href="https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0/">クリエイティブ・コモンズ 表示-継承 4.0 国際 パブリック・ライセンス</a>

のもとで公表されたウィキペディアの項目

<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%9F%E3%81%8F">「おたく」</a>

<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AC">「ヤンデレ」</a>

<a href="https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%A3%E7%A6%81">「監禁」</a>

を素材として二次利用しています。

「そもそもヲタクって何なのか知ってるか?」

「え、なんか…………のめりこんでる人?みたいな」

「まぁ大体そう。〝おたく(オタクまたはヲタク)とは、愛好者を指す呼称で、1980年代に日本のサブカルチャーから広まった言葉である。元来の「お宅」は相手の家や家庭を指す敬称の二人称代名詞であるが、ある特定のサブカルチャーの愛好者を指し示す、現在使われている言葉としての「おたく」の起源は、1983年にコラムニストの中森明夫が「コミックマーケット」に集うSFや漫画・アニメなどの若いファン達がお互いを「おたく」と呼び合っていた現象を揶揄して、彼らを「おたく」として分類したことにある〟って、ウ◯キペディアでは言ってんの」

「え、そうなん?」

「それに、一口にヲタクっつっても色々あるんよ。漫画ヲタクに玩具ヲタク、映画ヲタクとかコスプレヲタクとか」

「めっちゃあるじゃん」

「めっちゃあるよ~。ドルヲタって聞いたことない? それがアイドルオタク。さほろさんと、そこにいる里野筍っていう人はアニヲタだし」

「え…………アニメ?」

「そう。アニメって言っても、幼児向けのやつじゃなくてね。勿論そういうのが好きって人もいるだろうけど」


裕介が有名どころのアニメ作品を羅列し、作品名1つ出しただけで長文で語れるくらいだから、と笑う。


「因みに僕は音楽のヲタクやってる。音楽全般が好きでさ」

「音楽…………‼‼あの、俺ボカロとか聞いてみたいんだけど」

「ボカロかぁ…………ボカロなら、陽史はChin◯zoさんとか好きそう」

「ち…………ちぞのー…………?」

「惜しい。Chino◯oさんね」


あの曲とかこの曲とか、と裕介が陽史に曲を教えていく。

それを見た里野は、


「畜生、巨人共め…………」

「進撃の◯人の世界線みたいなセリフ言ってる」

「まぁ推定身長177と175だもんね。里野は162だっけ?」

「163だわ、舐めんなよ透花」

「あんま変わらんなぁ…………」


透花と里野という低身長組がわあわあ言い合っている中で、裕介の陽史へのをヲタク講座は続いていた。


「はい裕介先生、さっき須野さんが言っていた〝やんでれわからせかんきんばなし〟とは何ですか?」

「良い質問ですな」


崎戸が何処かにあったのであろうホワイトボードをガラガラと引いて持って来る。

裕介はきゅぽんとペンの蓋を取り、そのホワイトボードに字を書き始めた。


「〝ヤンデレわからせ監禁話〟とは、〝ヤンデレ〟〝わからせ〟〝監禁〟〝話〟という4単語から成り立ってる。まぁ最後の〝話〟はスルーでいいだろ、まんまだから」

「うん」

「まず〝ヤンデレ〟からな。〝ヤンデレ〟は、〝キャラクターの形容語の1つ〟とされていて、〝「病んでる」(病み)と「デレ」の合成語であり、広義には、他のキャラクターに想いを寄せている(「デレ」)が、その好意が強すぎるあまり、精神的に病んだ状態になることを指す。〟とウィ◯ペディアでは言われている」


裕介は単語ごとに区切った中で、〝ヤンデレ〟と書かれた部分の下に〝病み+デレ〟と書いた。


「でだ。ウィキペ◯ィアでは、〝主人公(以下、相手)を想う余り、以下のようになる傾向が挙げられる。所謂「重い」愛が昂じた状態。

1:自分の持てる全てを相手に捧げて尽くそうとする。押しかけ女房をする、頼まれてもいないのに世話を焼くなど、周囲からは異常に見える位に相手には徹頭徹尾優しい。しかも家事万能だったりする。

2:相手の全てを把握できないと納得しない。

3:相手が自分以外の異性と親しくしている様子を見ると極端に嫉妬し、その同性を計略を用いて排除する。

4:相手が傷つけられたり侮辱されたりしようものなら、加害者が同性だろうが異性だろうが問答無用で、容赦なく制裁する〟とも言われている」

「おぉ…………」

「ま、どれも例外ってものはあるけどな」

「じゃあ〝わからせ〟ってやつは?」

「それは年齢制限に引っ掛かりそうだから言わない。ググって」

「あ、ハイ」

「裕介ー、メタ発言やめな」


裕介に崎戸が突っ込んだ。


「んじゃ次、〝監禁〟についてな。監禁は〝人を一定の区画などに閉じ込め、そこから出る自由を奪うこと〟ってウィキペデ◯アが。まぁ言ってしまえば犯罪よ」

「犯罪かよ…………」

「犯罪だよ。監禁罪って聞いたことない?〝日本では物理的に自由を奪う場合のみならず、脅迫を以って脱出を断念させることも監禁罪となる。継続的に被監禁者を取り囲む、扉の前に立つ等の行為も監禁の手段となる。車のボンネットに人が乗っている状態で車を走らせる行為が監禁罪となったケース もある。現行犯逮捕した犯人を事務所内に捕り置き、すみやかに警察機関に通報せず監禁を継続する行為も監禁罪に当る〟んだよ」

「えっ、怖…………」

「因みに生き延び方もちゃんとあって、〝心理学的には、「人間」と見るうちは犯人も危害を加えにくいため、卑屈にならず尊厳を保ち、長期間の監禁になったら少しずつ犯人にちょっとした備品をお願いをして「人間」であることを再認識させると良い〟って言われてるな」

「へー‼‼めっちゃ勉強になるじゃんこれ楽しい‼‼」


陽史が楽しい楽しいとはしゃぐ中、さほろと透花と里野はというと。


「…………そうなんだ」

「てか裕介はなんであんなにさらさらとウィキペディ◯の情報が出てくんの?」

「暗唱してるよね。覚えたのかな」

「恐ろし…………」

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