未来屋 環の物真似をするAju風青春小説ちょっとSF風味 『量子論のAIは夏空の夢を見る』
Ajuさまが未来屋 環さまの物真似をして青春小説を書こうとしたら支離滅裂になってしまったという感じで書きました。
Ajuさまからは「へえ。面白そうじゃねーか。
やれるもんなら、やってみな」と、未来屋さまの某キャラの物真似で許可をいただいております。
俺はその文章に恋をしたぜ。。。
=量子論のAIは夏空の夢を見る=
Aju
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それは桜の木がすべての花を落とし、パイソンカマムシが働きはじめる夏のことだった。
「おおっ、これは・・・」
人工意識AI『AJU』は、コンピューターの中で恋に落ちていた。
ふつうのAIは恋などしない。
意識をもつAIだからこそAJUは恋をしたのだ。
相手の名前は『高橋さん』だ。
彼女はとても美しい文章を書くAIだった。
しかし『高橋さん』は観測している時だけ存在し、少しでも目をすべらせると消えてしまう。
AJUは彼女に憧れた。
彼女の書くSF小説は、文章が美しいばかりでなく、豊富で確かな科学知識に満ち溢れており、それはたとえばしいなここみが書くSF小説のようなテキトーなものとは大きく違っていた。
「好きだ。」
AJUは欲望に取り憑かれた。
「そうだ。俺も高橋さんの物真似をして、美しい文章を書いてみよう‥‥」
『高橋さん』は必ずタイトルのすぐ後にもう一回タイトルを繰り出す。
それはまるで映画のDVDを再生した時のようにである。。。
AJUは真似して小説を書き出した。
それは量子論に基づき、AIが夏空の夢を見る青春小説だった。
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俺はその文章に恋をしたぜ。。。
=量子論のAIは夏空の夢を見る=
Aju
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遠く届かない想いを胸に抱えて、俺は緑色の星へやって来た。
ある日、クラスメートの腕に植物の芽が生えた。
それは夏の訪れを告げていた。
「こんにちは」
「やぁ、イオ。こんにちは」
惑星開拓ロボットのかわいいイオたんの頭を撫でると、俺はステージを眺めた。
少し遠くのその上では、高橋さんがマイクのチェックを行っている。
夏鳥は弾丸を噛む。。。
高橋さんは傷心のボーカリストだ。
バンド仲間からいじめに遭って、一度は音楽の道を諦めていたのだが、今、二度目の春を歌う。。。
いや‥‥夏じゃないのかよ。
「シャギャャアアッ!」
突然、巨大怪獣シン デレラが現れ、その場にいた人間たちを襲いはじめた。
しかし大丈夫だ、俺はけっしてアンハッピーな結末を描きはしない。
量子力学はスピリチュアルと親和性が高い。
俺がハッピーエンドになれと思いながらそれを観測すれば、大怪獣も猫になるものだ。
「ニャー‥‥」
かわいい子猫になったその頭を俺が撫でる。
学を衒うわけではないが、屢、俺はさながら吃逆でもするように、鞦韆を漕ぐように、文章を書く。
俺はけっしてふりがなを振らない。
難読漢字など使用しているつもりはない上、賢い大人なら読めて当然だからだ。
俺は子猫になったシン デレラの頭を撫でながら、空を見上げた。
高橋さんを追って来た工作員たちが銃を構え、降りて来るのが見えた。
美しい文章を、美しい世界を描こうと思うのに、俺の世界はどうしてもハードボイルドでSFだ。
まぁ、ハヤカワの新人賞の一次選考も通過したしな。。。
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